
DIVINGスタート&スキルアップBOOK 2015
みなさん、こんにちは。カメラマンのはらだまです。
第17回となる「地球の海フォトコンテスト2015」作品の募集が今年も始まりました。月刊『マリンダイビング』や季刊『マリンフォト』秋号、そしてマリンダイビングWebでも地球の海フォトコンテストに関する記事が掲載されています。昨年までの入賞作品や、審査員のプロフィールなど、作品づくりのヒントがいっぱいです。ぜひそれらを参考に、今年も素晴らしい作品を送ってください!!
今回は、いつもの水中写真の話をお休みして、はらだま的地球の海フォトコンテスト入賞のコツをお伝えします!! これから作品を撮りに行くという方、参考にしてくださいね。
年に一度の地球の海フォトコンテスト。
デジカメの設定を見直す1
いつも気にせず使用している大切なデジカメ。フォトコン応募に向けて、今一度設定を確認してみましょう。まずは、画像サイズからチェック。
デジカメは、使用目的によって、画像サイズや画質を変更できます。地球の海フォトコンテストの審査は、2Lサイズというサイズでの応募ですが、入賞し、作品がマリンダイビングフェアで会場に展示されるときには、大きなサイズにプリントをします。小さな画像サイズだと、粗いプリントとなり、ザラッとした印象になってしまいます。デジカメごとに最高画質が異なるので、一概にどの大きさとは言えませんが、一番大きなサイズにしておくのがいいでしょう。大きな画像は、小さくすることはできても、小さな画像を大きくすることはできません。いろいろな目的に使えるように、高画質で作品を撮影することをおすすめします。
画質、画像サイズを向上させても、SDカードなどの記録メディアがそのままでは、撮れる枚数は限られてしまいます。そこで、カードも大きな容量のものを準備しましょう。とはいえ、ある程度の容量のカードを複数枚準備するほうが堅実でしょう。もしトラブルでカードが使えなくなってしまったときの予備と考えれば、複数枚準備する理由もわかると思います。コンデジやミラーレス一眼であれば、8GBや16GBの容量の記録メディアを準備するのがいいと思います。
ISO感度とは、光を感じる度合いを数値化したもの。手ブレ防止や動く被写体をピタッと止めるためにISO感度を操作するのですが、ISO感度が高いと画像の荒れるというデメリットもあります。あまり高感度で撮影すると、画面がざらついたように見え、写真のクオリティが下がります。ですので、いつでも高感度で撮影というのは、ちょっと考え物。通常の水中撮影であれば、ISO200〜400くらいで充分でしょう。筆者は国内でも海外でも、ISO200が基本設定です。
時折、写真の中に撮影日が写し込まれた作品を目にします。せっかくのいい作品でもこれでは台無し。デジカメの設定に、日付を写し込むか、写し込まないかの選択がありますので、写し込まない設定にしておきましょう。写し込まなくても、画像の情報として、撮影日は記録されていますからご安心を。また、写真屋さんでプリントをするときに、日付の写し込み設定を問われることがありますが、フォトコン応募作品であれば、写し込まないようにしましょう。
水没を心配するために、Oリングのメンテナンスを入念に行なっている方をよく見かけます。それはとてもいいことなのですが、デジカメやハウジングのお手入れは、Oリングだけではありません。レンズに指紋が付着していたり、ハウジング内にホコリがあったりしては、誤作動や、写真のクオリティの低下、水没の原因にもなりかねません。柔らかい布や、エアブロアを使ってきれいに掃除しましょう。また、使い終わったあとも、水気を残さず、きちんとお手入れしましょう。
今回はフォトコンに応募するための前段階として、デジカメの設定について解説しました。フォトコンに限らず、いい写真を撮るためには、事前の準備が大切ですね。
次回は
集中連載 目指せグランプリ!
地球の海フォトコンテスト2015第2回
世界最大規模の水中写真公募展「地球の海フォトコンテスト」グランプリ目指して集中連載です
皆さんの疑問、質問にお答えします!!
皆さんの疑問、質問にお答えします!!「どうしてこんな風に写ってしまうの?」、「このボタンは操作すると、写真がどう変化するの?」など質問があれば、どんどんお答えします!!
1972年3月埼玉県生まれ。
日本大学芸術学部写真学科卒業。
大学在学中に沖縄を何度も訪れ、島の風景や人々に感動しスクーバダイビングを始める。
卒業後、(株)水中造形センターに入社。
同社出版物である『マリンダイビング』、『マリンフォト』などの雑誌で活躍中。
国内は、伊豆半島、紀伊半島、沖縄各島など、海外は南の島を中心に、太平洋、インド洋、カリブ海など20ヵ国以上を撮影。
ダイビング経験は20年、約4000本の潜水経験を数える。
雑誌での取材はもちろん、各地でフォトセミナーを開催。"はらだま"の愛称で親しまれる。