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第30回 ウミガメ撮影のコツ

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ちょっとの工夫でこのうまさ 水中写真の取り方

バックナンバー

第1回 水中写真を楽しむ

第2回 シチュエーション別撮影のポイント

第3回 写真の構図の話

第4回 編集の基本

第5回 解決!ストロボ活用術

第6回 レンズの読み解き方

第7回 マクロ撮影、基礎の基礎

第8回 ワイドレンズで海の迫力を表現する!

第9回 水中写真の撮り方・アクセサリーパーツひとまとめ

第10回 イルカを撮る

第11回 ジオを撮る

第12回 旅先での陸写真の撮り方

第13回 ダイバーの撮り方

集中連載 地球の海フォトコンテスト2015 第1回

集中連載 地球の海フォトコンテスト2015 第2回

集中連載 地球の海フォトコンテスト2015 第3回

第17回 冬の海を撮ろう~ワイド編~

第18回 冬の海を撮ろう~マクロ編~

第19回 浅瀬でキラキラ写真

第20回 ピント合わせの基本

第21回 マクロ撮影でのピント合わせを上達させよう!

第22回 画面構成を考える~マクロ編~

第23回 画面構成を考える~ワイド編~

第24回 背景で写真が変わる!!

第25回 ライティングを工夫する

第26回 マンタ撮影のコツ

第27回 ウミウシ撮影のコツ

第28回 回遊魚撮影のコツ

第29回 クマノミ撮影のコツ

第30回 ウミガメ撮影のコツ

第31回 ハゼ撮影のコツ

第32回 イルカ撮影のコツ

第33回 カエルアンコウ撮影のコツ

第34回 魚群撮影のコツ

第35回 ギンポ、カエルウオ撮影のコツ

第36回 地形撮影のコツ

次回更新予定日 2016年10月5日

第30回 ウミガメ撮影のコツ

原田 雅章みなさん、こんにちは。カメラマンのはらだまです。
この連載では、人気の被写体ごとに撮り方のコツを解説しています。
ぜひ撮影のときに参考にしてみてください。
今回はビギナーダイバーからベテランまでみんなが大好きな被写体、ウミガメの撮り方です。

人気の被写体、ウミガメを撮ってみよう!撮影地:ケラマ諸島
人気の被写体、ウミガメを撮ってみよう!
撮影地:ケラマ諸島

撮影機材を準備しましょう
1,オートフォーカスのモードについて

 青い海をゆっくりと泳ぐウミガメは、なぜだか心が癒される風景です。大きさもコンデジから一眼レフまでデジカメを選ばず、いいモデルになってくれます。また、いろいろな角度から撮っても絵になる被写体で、「優等生モデル」といえる被写体でしょう。休んでいたり、食事中は海底にいますが、それ以外のときはゆったりのんびり泳いでいるので、動く被写体に適したデジカメの設定をしましょう。動く被写体のときに使いたいオートフォーカスのモードが「コンティニュアスオートフォーカス」や「自動追尾オートフォーカス」という機能。これは、被写体との距離が変化してもピントを追いかけて合わせようとデジカメが自動的に働く機能なので、泳ぐウミガメにはぴったりの機能です。通常、陸の撮影では「シングルオートフォーカス」というモードで撮影していますが、動く被写体や、体が安定しない姿勢のときは、この二つのオートフォーカスが大変有効です。一度取り扱い説明書で確認してみてください。

動く被写体には、コンティニュアスオートフォーカスや自動追尾オートフォーカスが有効

通常の撮影で使っているのは、「シングルオートフォーカス」というモード。動く被写体は「コンティニュアスオートフォーカス」のほうがピントの合っている確率が上がる

撮影機材を準備しましょう
2,アクセサリーパーツについて

 コンデジ本体だけの画角(写る範囲)でも十分撮影できますが、大きめのウミガメと遭遇したときは、全身を画面に入れようすると少し距離をおかなくてはなりません。しかし、そうなるとデジカメと被写体の間に水が増えることになって、青カブリしやすくなります。それを解決するために、被写体との距離が近くても広範囲を写せるレンズを使ってみましょう。「ワイドコンバージョンレンズ(略してワイコン)」と呼ばれるもので、ハウジングの外からレンズ部に取り付け、水中でも着脱可能です。使うとコンデジ本体だけのときよりも画角が広がり、より広く撮れます。使わないときは外してBCのポケットに入れたり専用の袋を用意しておけば、さまざまな被写体に対応できるでしょう。
 また、写真の機材セットのように、ワイコンはレンズの直径が大きく、ハウジングの内蔵ストロボを覆い隠してしまうので、ストロボの光が当たりません。ですので光量も強く、光の届く範囲も広い別売りのストロボ(デジカメに内蔵されたストロボと区別するため、外部ストロボと呼びます)をセットすると、よりきれいなウミガメの写真が撮れるはずです。ワイコンとストロボは、見た目には大きなセットになってしまいますが、それに見合うだけのきれいな写真が撮れるようになるのでおすすめです。

ワイドコンバージョンレンズと外部ストロボをコンデジにセットした一例

ワイドコンバージョンレンズと外部ストロボをコンデジにセットした一例

ウミガメの動きを観察しよう

 ウミガメ撮影の基礎となるポイントは前脚の動きです。両手を大きくひろげたようなタイミングで撮ると、ウミガメらしい美しいフォルムを撮ることができます。作例では水をかききったタイミングで撮影したため、前脚が閉じ、カメらしいスタイルを表現できていません。また、背景がウミガメの甲羅と同じような色のため溶け込んでしまい、わかりにくい写真になっています。ウミガメをよく観察しながら撮影して、タイミングと背景を意識して撮ってみましょう。

タイミングと背景がモノを言うのがウミガメ撮影

タイミングと背景がモノを言うのがウミガメ撮影

逆光をうまく利用する

 冒頭に、ウミガメはどんな角度からでも絵になる「優等生」だと解説しました。海底にいるときでも泳いでいるときでも、上からでも下からでもウミガメとわかる写真が撮れる被写体です。下から見上げる角度で撮影する場合、背景には太陽が入り、逆光の状態になります。このときにストロボを発光させれば、被写体の色をしっかりと再現した写真になり、ノーストロボにすれば、ウミガメのシルエットの写真になります。ストロボの使い方でその印象を変えることができるので、ぜひ実践してみてください。

ウミガメを見上げて撮影。ストロボをしっかり発光させ、色を再現している

ウミガメを見上げて撮影。ストロボをしっかり発光させ、色を再現している

ウミガメが呼吸のために水面まで浮上していくときに撮影したもの。ストロボの光は届かないと判断し、ノーストロボで撮影。ウミガメの動きを見て、シルエットの形の美しさを考えた撮影地:ケラマ諸島(2点とも)

ウミガメが呼吸のために水面まで浮上していくときに撮影したもの。ストロボの光は届かないと判断し、ノーストロボで撮影。ウミガメの動きを見て、シルエットの形の美しさを考えた
撮影地:ケラマ諸島(2点とも)

被写体にグッと寄る

 ウミガメは、こちらが思っている以上に近寄れる被写体。遠巻きに観察するのもいいですが、たまにはグッと近寄って、迫力のある写真を撮ってみましょう。1枚目の写真は、フィッシュアイレンズというとても広い画角のレンズで撮影したものです。撮影側に近い手前の脚がデフォルメされて、実際以上に大きく見えます。また、2枚目の写真は遠い位置にダイバーを写し込んだことで、ウミガメの大きさがより強調されているのがわかるでしょう。実はそんなに大きなウミガメではなく3枚目のような小型の個体なのです。こうしてレンズの特徴を生かして撮影してみるといいでしょう。

フィッシュアイレンズというゆがみが特徴のレンズで撮影。今にもぶつかりそうな迫力が出た 撮影地:ニューカレドニア

フィッシュアイレンズというゆがみが特徴のレンズで撮影。今にもぶつかりそうな迫力が出た
撮影地:ニューカレドニア

フィッシュアイレンズで接近し撮影。ダイバーの何倍もの大きさのあるウミガメに見える<br>
撮影地:ケラマ諸島

フィッシュアイレンズで接近し撮影。ダイバーの何倍もの大きさのあるウミガメに見える
撮影地:ケラマ諸島

そのときの撮影風景がこの写真。寄ることで大きさを強調できる。レンズの特長を生かした写真を撮ってみよう

そのときの撮影風景がこの写真。寄ることで大きさを強調できる。レンズの特長を生かした写真を撮ってみよう

まとめ

 ウミガメののんびりさは、見ているこちらが癒される雰囲気です。ついつい撮影に夢中になってしまいがちですが、あののんびりしている姿を観察するゆとりもほしいところですね。じっくり観察して、さまざまな角度から撮影してみてください。
皆さんの疑問、質問にお答えします!!「どうしてこんな風に写ってしまうの?」、「このボタンは操作すると、写真がどう変化するの?」など質問があれば、どんどんお答えします!!

次回は、ちょっと難しい、
でも撮れるととってもきれいな生き物、
ハゼの仲間の撮影のコツを解説します。
撮影以前に被写体へのアプローチが大切な生き物です。
そのあたりも解説しますので、
ぜひ今度の撮影前に参考にしてみてください。

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皆さんの疑問、質問にお答えします!!

皆さんの疑問、質問にお答えします!!「どうしてこんな風に写ってしまうの?」、「このボタンは操作すると、写真がどう変化するの?」など質問があれば、どんどんお答えします!!

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原田 雅章Masaaki Harada

原田 雅章 1972年3月埼玉県生まれ。
日本大学芸術学部写真学科卒業。
大学在学中に沖縄を何度も訪れ、島の風景や人々に感動しスクーバダイビングを始める。
卒業後、(株)水中造形センターに入社。
同社出版物である『マリンダイビング』、『マリンフォト』などの雑誌で活躍中。
国内は、伊豆半島、紀伊半島、沖縄各島など、海外は南の島を中心に、太平洋、インド洋、カリブ海など20ヵ国以上を撮影。
ダイビング経験は20年、約4000本の潜水経験を数える。
雑誌での取材はもちろん、各地でフォトセミナーを開催。"はらだま"の愛称で親しまれる。

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