Marine Diving web

ダイビングを始める、楽しむための情報サイト

LINE Facebook Twitter Instagram
  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE

水中写真がうまくなる!!
第25回 スローシャッターを使いこなす その1

水中写真がうまくなる!! ~プロが教える撮影テクニック~

みなさん、こんにちは。月刊『マリンダイビング』のカメラマンのはらだまです。
この連載では、水中写真の撮影機材や操作の方法、撮影のコツなどを、水中写真を始めたい、うまくなりたいという方に紹介していきます。ぜひ撮影のときに参考にしてみてください。

  • 「水中写真を撮ってみたい」「水中写真をきれいに撮りたい」という方はクリック!ゼロからわかる基礎ガイド上手くなる!水中写真
  • びっくりするほど上手くなる!水中写真の学校 一人でもOK 初心者、大歓迎!プロがお悩み解決♪参加者大募集!
スローシャッターで撮影すると、普段と違う印象の写真に

スローシャッターで撮影すると、普段と違う印象の写真に
撮影地:モルディブ

シャッタースピード優先オートを使ってみよう

普段水中撮影に使用している露出モードは、水中モードやプログラムモードなどのデジカメにお任せのモードか、絞りと呼ばれる、ピントが合う範囲を撮影者が決める、絞り優先オート、もしくは絞りもシャッタースピードも、撮影者が設定するマニュアルのいずれかで露出を決めている人がほとんどでしょう。筆者もワイド撮影はマニュアル露出、マクロ撮影は絞り優先オートで撮影しています。

もう一つ露出決定のモードにシャッタースピード優先オートというのがあります。これはシャッタースピードという、光をイメージセンサーに当てる時間を撮影者が設定し、それに合わせた絞り値をデジカメが決めてくれるというモードです。水中撮影ではあまり使われることはないと思いますが、今回のテーマのようなときには使いやすいモードですので、いつもと違う写真を撮りたいというときにはいいでしょう。シャッタースピード優先オートは、露出モードダイアルにある「S」の文字がそれになります。機種によっては搭載されていないものもあるかもしれません。表示は1/60秒や1/250秒と表し、分母が大きな数字ほど速いシャッタースピードということになります。

露出モードダイアルの「S」に合わせてシャッタースピードを設定してみよう

露出モードダイアルの「S」に合わせてシャッタースピードを設定してみよう

シャッタースピードを変えるとどうなるか

シャッタースピード優先オートは、撮影者がシャッタースピードを選択して撮影します。 絞り優先オートは、絞りを選択することで、ピントの合う範囲(被写界深度といいます)を変化させることができます。シャッタースピードを変化させると、被写体をピタッと止めたり、ブラして動きを表現することができます。

シャッタースピードを1/100秒で撮影。海藻はピタッと止まって写っている

シャッタースピードを1/100秒で撮影。海藻はピタッと止まって写っている

今度はシャッタースピードを1/2秒という低速で撮影。波で揺れる海藻は、ブレて写っている

今度はシャッタースピードを1/2秒という低速で撮影。波で揺れる海藻は、ブレて写っている
撮影地:神奈川県・葉山(2点とも)

スローシャッターで注意すること

スローシャッターになると、手ブレをしやすくなります。手ブレした写真は、画面全体がブレてしまい、何が写っているかわからない写真になります。しっかりとデジカメを構えて手ブレしないように撮影をしなくてはなりません。どのくらいのシャッタースピードから手ブレをしてしまうかは、撮影の技術力やダイビングスキルにもよりますが、練習しているうちにコツがつかめてくると思うので、陸上でも試してみるといいでしょう。

スローシャッターでブレてしまった失敗写真。画面全体がブレてしまい、何が写っているかわからない

スローシャッターでブレてしまった失敗写真。画面全体がブレてしまい、何が写っているかわからない

ブラして柔らかさを表現してみる

スローシャッターで撮影すると、背景が止まったままで、動いている被写体は、ブレたように写ります。この効果を利用して撮影すると、ブレたことで透けたように写り、ふわっとやわらかな印象の写真を作ることもできます。作例ではスローシャッターで、揺れるケヤリをわざとブラして、柔らかな印象を工夫してみました。

ゆっくりと揺れるケヤリを1/4秒のスローシャッターで撮影。被写体の周りに透けたようなブレが残り、ソフトな感じの写真になった撮影地:沖縄・ケラマ諸島

ゆっくりと揺れるケヤリを1/4秒のスローシャッターで撮影。被写体の周りに透けたようなブレが残り、ソフトな感じの写真になった
撮影地:沖縄・ケラマ諸島

流し撮りにチャレンジ

これまでの作例では、デジカメを固定して、被写体だけをブラす撮影を解説してきましたが、被写体と一緒にデジカメを動かすことで、動きを作り出す撮影法もあります。これは流し撮りといわれる撮影法で、陸上競技やモータースポーツで撮られるテクニックです。被写体と同じスピードでデジカメを移動させることで、背景がブレ、躍動するように表現することができます。
水中写真ではストロボを発光させて、被写体をピタッと止めることが多いですが、この流し撮りで撮ると、速い速度で動いているように見せることもできます。
コツは、被写体の動きと同じ方向にデジカメを動かすこと。

ストロボを発光させて、シャッタースピードを1/60秒で撮影。被写体はピタッと止まっている

ストロボを発光させて、シャッタースピードを1/60秒で撮影。被写体はピタッと止まっている

同じくストロボは発光させているが、シャッタースピードを1/5秒まで遅くして撮影。中央付近の被写体の動きと同じようにデジカメを動かして、動きを表現してみた撮影地:フィリピン・ボホール

同じくストロボは発光させているが、シャッタースピードを1/5秒まで遅くして撮影。中央付近の被写体の動きと同じようにデジカメを動かして、動きを表現してみた
撮影地:フィリピン・ボホール

作例の一枚目は、被写体が止まっていますが、二枚目の作例では、中央付近の被写体の動きに合わせてデジカメを右から左へ動かしています。これも練習することで、被写体と同じスピードでデジカメを動かせるようになるので、陸上であれば、車や電車など一定の方向に動く被写体で練習してみるといいでしょう。

まとめ

今回はシャッタースピードを変化させる手法をテーマに解説してみました。普段あまり触ることのないシャッタースピードですが、変化させると、被写界深度とは違った表現で写真の印象を変えることができます。スローシャッターでの撮影は、手ブレ対策をしっかりすることが大切なので、陸上で練習しておきましょう。次回もお楽しみに。

皆さんの疑問、質問にお答えします!!

皆さんの疑問、質問にお答えします!!「どうしてこんな風に写ってしまうの?」、「このボタンは操作すると、写真がどう変化するの?」など質問があれば、どんどんお答えします!!

疑問質問を投稿する
原田 雅章
原田 雅章
1972年3月埼玉県生まれ。
日本大学芸術学部写真学科卒業。
大学在学中に沖縄を何度も訪れ、島の風景や人々に感動しスクーバダイビングを始める。
卒業後、(株)水中造形センターに入社。
同社出版物である『マリンダイビング』などの雑誌で活躍中。
国内は、伊豆半島、紀伊半島、沖縄各島など、海外は南の島を中心に、太平洋、インド洋、カリブ海など20ヵ国以上を撮影。
ダイビング経験は25年、約4900本の潜水経験を数える。
雑誌での取材はもちろん、各地でフォトセミナーを開催。"はらだま"の愛称で親しまれる。

次回更新予定日 2019年6月5日

  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE
トップページへ戻る
  • 「水中写真を撮ってみたい」「水中写真をきれいに撮りたい」という方はクリック!ゼロからわかる基礎ガイド上手くなる!水中写真
  • びっくりするほど上手くなる!水中写真の学校 一人でもOK 初心者、大歓迎!プロがお悩み解決♪参加者大募集!

バックナンバー

ちょっとの工夫でこのうまさ
水中写真の撮り方

関連書籍Book concerned

上手くなる!水中写真

上手くなる!水中写真

「マリンダイビング」最新号

「マリンダイビング」最新号

「LaSCUBA」最新号

「LaSCUBA」最新号