年間125万人が訪れるダイビング情報サイト

Marine Diving web

  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE

STOP! 潜水事故
CASE108 60代男性ダイバーがダイビング中に体調不良に

CASE108 60代男性ダイバーがダイビング中に体調不良に

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE108 60代男性ダイバーがダイビング中に体調不良に

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

【事例】
事故者(60代・男性)はダイビング中に体調不良となり、それに気づいたインストラクターが事故者を抱きかかえて浮上。水面でインストラクターとともに船に戻る途中、心肺停止状態に陥った。インストラクターが曳航して船に引き揚げ、CPRを実施しながら港に戻る途中、自発呼吸が戻る。港で待機していた救急車で病院に搬送されたが、意識が戻らす重症。命はとりとめた。

直接の原因体調不良

対処法

ダイビング事故で近年最も多いのが、中高年層のダイバーがダイビング中に体調が急変し、意識を失ったり、心肺停止になったりするケース。この事故のようにインストラクターや船のクルーたちのCPRや素早い救急要請などのおかげで死に至ることがなく助かるケースもあるが、残念なことに助からず死に至るケースも少なくない。
しかも何か持病がある方ならまだしも、まったく健康で自覚症状もない方にいきなり起こることもあるわけだから、ダイバーとしては自分もいつかはそうなるのではと心配で仕方ないのではないだろうか。

ダイビング中に万が一そうなってしまったら、意識のあるうちにガイドやインストラクターに体調に異変が生じたことを告げて、できるだけ早く、でもゆっくりと浮上して、できるだけ早く病院に連れて行ってもらうことがポイントとなるのだろう。けれど、この事故者のように浮上途中で意識不明、心肺停止に陥るリスクもある。意識が遠のきそうになっても、精神論になってしまうかもしれないけれど「呼吸を続ける」ことに全集中してみてはと考えている。ゆっくりと吐いて、ゆっくりと吸う、これを繰り返す。呼吸をすることで体全体に酸素がいきわたるからだ。

でも、まずその前にそうした事態に陥らないように、日常の健康管理を怠らないこと。多くの医師やダイビング関係者が推奨していることだ。ダイビングは楽しいマリンレジャーではあるけれど、遊びに行っているからといって夜遅くまで夜ふかししたり、お酒を飲んだりしてダイビング当日の体調を崩しては元も子もない。それよりも激しい運動は必要ないけれど、普段からウォーキングやジョギング、ストレッチなどをして体を作っておくことも大切。定期的な健康診断をして、問題があればそれを解消していく、または潜っても問題ない程度に安定させておくといったことも必要だ。

60歳以上は健康診断書を必要とするダイビングサービスもあるけれど(海外では50歳以上というところもある)、ダイビングのことがわかる医師にしっかりと診てもらって診断書を用意することも必要。また、ダイビング前に全員が健康状態についてメディカルチェックを受ける(書類に記入)するけれど、問題がある場合も診断書が必要になるので、普段から医師に体調を診てもらっておきたい。
ちなみに、ダイビングのことがわかる医師についてはDAN JAPAN(下記参照)のネットワークを利用できる。何かが起きたときは会員でなくても利用できるけれど、何かがあったときでは遅い。ダイビング時の安心を担保するためにも会員になっておくことをお勧めする。

この時期はダイビングをする方もどんどん増えてくると思うが、日常的な運動をしつつ、ダイビング当日に体調が万全であるように、睡眠をしっかりとって、健康的な状態で臨むようにしよう。

ダイビングは安全が一番。でも100%はあり得ません。
もしもの時を考えて対策をとっておくことはとても大事なことです。
そんな時にDAN JAPANのサポートシステムを知っておくことをおすすめします。


ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

DAN JAPAN
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL:045-228-3066
FAX:045-228-3063
Email: info@danjapan.gr.jp
https://www.danjapan.gr.jp/

〒231-0005
神奈川県横浜市中区本町4-43
A-PLACE馬車道9階

DAN JAPAN
  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE
トップページへ戻る

バックナンバー