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STOP! 潜水事故
CASE12 ボートダイビングで移動中に骨折

CASE12 ボートダイビングで移動中に骨折

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE12 ボートダイビングで移動中に骨折

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

ボートダイビングが盛んな人気ダイビングスポットでのこと。
Jさん(男性)はスピードボートに乗船して朝、ほかのダイバーたち10人とともに出港。外海に出てから普段も波があることはあるのだが、低気圧の影響か、その日の海は大荒れ。ボート走行中に高波で船首が持ち上がったかと思ったら、ドスンと落ちた。前にいたほうがおもしろい!と、船首にいたJさんは、その影響で足が滑りしりもちをついてしまった。お尻の打ち所が良くなかったせいか、まったく動けなくなってしまったJさん。
ダイビングインストラクターが駆けつけたところ、骨折した可能性があるということで、急遽、港へ引き返すことに。ボートから救急隊に連絡し、港に到着したところで、救急車で病院へ行くも、その島には高度医療がなく、ヘリで大きな病院のある島へ搬送されることに。インストラクターも同行。大きな病院で検査、診察をしたところ、腰椎圧迫骨折で1カ月の入院が必要と診断された。

直接の原因気象・海象の不注意

対処法

 Jさん、およびダイビングサービス側(ボート会社が別の場合はボート会社側)がそれぞれ注意を怠っていたと思われる事故だ。
まず、Jさん。もともと揺れが大きいのがわかっている海域なのに、「前にいたほうがおもしろい!」と、一番揺れの大きな船首にいたことが問題だ。もし船首にいたとしても、揺れが激しくなってきた時点で船の後ろのほうに移動すべきだった。
でも、船のことを知らないダイバーなら、こういった危険があることもわかっていないともいえる。だから、ボートオペレーターや一緒にいたダイビングインストラクターも、揺れが大きな外洋に出たところで、船首にいるダイバーには後ろに戻るようにアドバイスをすべきだった。ボート上ではどこにいるのも自己責任ではあるが、安全な運航をするためにはやはりボートオペレーターが最も気をつけるべき点であるはずだ。

 腰椎圧迫骨折はしびれや腰の痛みなど、後遺症で悩まされる人も多いので、Jさんにはとてもつらいことだったと思う。同じようなシチュエーションで下半身不随になった事例もあるので、ボート上とはいえ、本当に気をつけなければいけない。

 ということで、まとめてみると・・・

◎ボート乗船時は揺れの少ない安全なところにいるようにする

◎揺れの大きな船首やトップデッキにいたとしても、海が荒れているときは船の後部など揺れの少ない場所に移動する

 ダイビングの事故は、ダイビング中だけではない。皆さんも気をつけてほしい。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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