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STOP! 潜水事故
CASE48 ウエイトを1kg外したら…

CASE48 ウエイトを1kg外したら…

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE48 ウエイトを1kg外したら…

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

事故者は、1本目のボートダイビングでウエイトが重いと感じたため、2本目は1kg、ウエイトを減らしてダイビングをスタート。ところが浮き気味となり、過度のフィンキックをする羽目に。その結果、呼吸が乱れ、咳き込むようになった。
インストラクターがそれを見て、浮上するように指示。水深5mで安全停止をしているときも、浮き気味だったために意識的に息を大きく吐いていたのだが、ハイパーベンチレーション状態になり、安全停止が終わり浮上する時にはブラックアウトを引き起こしてしまった。
いったん心肺停止状態に陥ったが、インストラクターのCPRにより自発呼吸を再開。港に戻った後、念のため救急車とドクターヘリにより医療機関に搬送され、診断を受けたところ、異常がなく帰宅することができた。

直接の原因過呼吸

対処法

事故者が1本目にウエイトが重く感じ、2本目に1kg減らしたことについては、正しいと思う。
それなのに事故に遭ってしまったとは……。
とっても考えさせられるケースだ。

ただダイビング中に不具合を感じたら、すぐにバディやインストラクターに伝えれば、ブラックアウト、心肺停止といった状態にまで陥らずに済んだはずだ。

まずウエイトを減らすにあたり、保険をかける意味でバディやインストラクターにその旨を伝えておく。
できるインストラクターやガイドであれば、「いや、でも、逆にウエイトが足りない状況に陥るかもしれない」と考えてその人を注意深く見ているものだ。
ダイビングは自己管理なのだから、インストラクターやガイドがそこまでする必要はないのだが。

でも、あらかじめウエイトを減らしたことを伝えておけば、
実際に潜って見たら浮き気味だった際に、やっぱりウエイトが足りないということも申告しやすいのではないだろうか? プライドで言えない? そんなプライドは捨ててしまいなさい。快適に潜ることが安全への第一歩なのだから。

たいていインストラクターやガイドはウエイトを多めに持っているので、1kgぐらいなら分けてくれること間違いない。もし万が一予備がない場合は、エントリーしてすぐであればゲストに1kg渡して、水中待機をさせ、ガイド自身がウエイトをもらいにボートに戻るということもできるかもしれない(ガイドのアシスタントがいないときは無理だろうけれど)。

いずれにしても、自分でガマンをしないで早い段階でインストラクターからウエイトをもらっておけば、呼吸が乱れ、ハイパーベンチレーションからの過呼吸になることもなく、ましてやブラックアウト、心肺停止になることもなかったはず。

ウエイトの調整をすることは悪くないけれど、調整後に不具合があった場合は即、再調整できるようにしよう。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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