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環境保護2018.11.16

更新版『IUCN 絶滅危惧種レッドリスト』 公表
ナガスクジラ・コククジラの保全状況改善
世界のハタ類の13%が絶滅危惧に

ナガスクジラ

ナガスクジラ

ナッソーグルーパー

ナッソーグルーパー

 2018年11月14日(水)、更新版『IUCN 絶滅危惧種レッドリスト』が公表された。(カテゴリーについては以下参照)
 リストによると、ナガスクジラの保全状況が、「危機(EN)」から「危急(VU)」へと改善! 世界全体での個体数が1970年代からほぼ倍増し、商業捕鯨の禁止、国際協定などの保全活動の成果が見受けられた。また、コククジラの西部太平洋下位個体群の保全状況も、「深刻な危機(CR)」から「危機(EN)」へと改善。いずれのクジラも、本皮、鯨油、鯨肉目的の過剰捕獲により、歴史的に脅威に晒されていた。
 西部太平洋のコククジラに関しては、1980年以降からほぼ分布国全域で商業捕鯨から保護されてきているのにもかかわらず、西部太平洋、とくにロシアの樺太沖で個体数増加の明白な証拠が見つかったのはほんの最近のこと。改善したとはいえ、「絶滅危惧でなくなるまで保全努力を続けなければならない」と、IUCN 種の保存委員会鯨類専門家グループ委員長のランドール・リーブズ 氏は言う。
 クジラの保全状況は改善したが、海洋生物に関しては、今回新たに絶滅危惧度合いが高くなったことが判明した種がある。『IUCN レッドリスト』掲載種は、定期的に再評価されており、それにより保全状況は新しく入手されたデータに基づき再定義されているが、その結果ナッソーグルーパーなどが、以前考えられていたよりもより絶滅危惧度合いが高いことがわかり、「危機(EN)」から「深刻な危機(CR)」に移動。
世界のハタ類167種の13%が絶滅危惧となっていることが新たに判明した。

『IUCN 絶滅危惧種レッドリスト』について

『IUCN 絶滅危惧種レッドリスト』とは、国際自然保護連合IUCNが作成している、絶滅の危機に瀕している世界の野生生物のリスト。

『IUCN 絶滅危惧種レッドリスト』カテゴリー
(上から危惧が高い順)

絶滅  

EX

絶滅
野生絶滅  EW
深刻な危機  CR 地球規模で絶滅危惧にある種 
危機  EN
危急  VU
準絶滅危惧  NT

絶滅危惧カテゴリーの閾値に近い種,
もしくは現在の保全措置が中止されると絶滅危惧になる種

低懸念  LC 絶滅の危険性が低いと評価された種
データ不足  DD  絶滅するかどうかを決めるにはデータが不十分である 

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