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都心から90分の海で宝石探し!
神奈川・三浦半島 城ヶ島
都心から約90分で手軽に行ける神奈川県・三浦半島にある城ヶ島。そんな近場の海には東京湾と相模湾、黒潮と3つの潮が混ざり合い、海中にはさまざまな生物が。これから夏本番、週末潜りたくなったのなら、行き先は城ヶ島で決まり!
※2019年7月現在の情報です。
現地ガイドに聞いた!
オールシーズンの見どころ
年間を通してマクロ系、特にウミウシの種類が豊富な城ヶ島。ハイシーズンには1日で20~30種のウミウシに出会えたり、ほかではあまり見られないレア種も登場するなど、マクロ好きにはたまらない海。しかも、冬の透明度がよくなる時期は地形も楽しめるとあって、ワイドからマクロまで、オールシーズン見どころが満載! そんな城ヶ島の海を知り尽くしている《城ヶ島ダイビングセンター》の高橋洋平さんに、それぞれの季節の見どころを教えてもらった!
夏 水中は産卵シーズンへ!
「初夏は産卵シーズンです。タツノオトシゴがペアで寄り添っていたり、お腹の大きくなったタツ類をビーチスポットでもボートスポットでもよく見かけるようになります。ニジギンポやマダコの産卵、クロイシモチの口内保育など、ネイチャーシーンの見どころが多いですね。ナイトダイビングではトビヌメリの産卵なども見ることができます。また、城ヶ島ではほかにはめったにいないカトウイロウミウシがこの季節から定期的に見られるようになります。そのほか、クリヤイロウミウシ、フジイロウミウシ、他では見られないほど大きなサラサウミウシなど、イロウミウシの仲間が増えてきます」と高橋さん。まさにこれから夏の時期、早速ネイチャーシーンを目撃しに行かないと!
イロウミウシ科のキャラメルウミウシ。個体によってはもっとキャラメルらしい褐色をしている
真っ赤なハナタツ。
これからの時期ペアやお腹が大きな個体が増えていく
秋 レアウミウシが高確率で出現!
「秋は季節来遊漁が増える季節。人気のクマドリカエルアンコウ、イロカエルアンコウやオオモンカエルアンコウの赤ちゃんなど、カエルアンコウが好きな方はこの時期が一番おすすめです。
大人気クマドリカエルアンコウの幼魚。あまり動き回らず体色もきれいなので被写体にピッタリ
また、ウミウシは冬のものと思いがちですが、10~11月は既存のウミウシに加え、南方系のミノウミウシの仲間やイロウミウシの仲間も増えるので、レアものに会える確率が一番高い季節です。もちろんいろいろな青物系の群れも一番登場率が高い時期になるので、ワイドからマクロまで狙えます」と高橋さん。
分布が日本のみというカトウイロウミウシ。超レア種だが城ヶ島ではたびたび出現
冬 地形やワイドが楽しい
「冬は透明度が一番よくなる季節。地形派のダイバーやワイド撮影が好きな方はこの時期の“岩骨”の地形は見ごたえがあります。
ミルフィーユ状に積み重なった“岩骨”の断層。
冒険心がくすぐられる
生物ではこの季節の一番は親ダンゴですね。毎年12月後半から確認でき、一番寒い2~3月の天使ダンゴのシーズンにかけてダンゴウオ熱が熱くなります。ウミウシは城ヶ島でおなじみのサガミリュウグウウミウシやミドリリュウグウウミウシ、珍しいクロスジリュウグウウミウシの一種など、リュウグウ系のウミウシはこの冬の時期に見られることが多いと思います」と高橋さん。
派手な体色のサガミリュウグウウミウシ。もっと黒っぽい体色のものもいる
春 親ダンゴから天使ダンゴまで網羅
「春はダンゴウオの各ステージを一度に楽しめます。天使の輪が付いたものから真っ赤に成長したダンゴウオまで、ビーチ・ボートに分けてたくさん見られます。そのほかスナビクニンもいろいろなカラーバリエーションに出会え、その日その日の一期一会をとても楽しめます。
わずか2~3㎝という小さな体のダンゴウオ。真っ赤や緑の個体がいる。幼魚には頭に天使の輪っかがある
ウミウシはミノウミウシの仲間が多く、他ではそんなに見られないサガミミノウミウシをはじめ、最近名前の付いたクマドリミノウミウシ、ガーベラミノウミウシ、サクラミノウミウシ、スミゾメミノウミウシ、などなどが見られます。ウミウシはマクロ撮影と思いがちですが、このシーズン、“岩骨”の深場では1枚のウミウチワに多い時では20~30個体ものガーベラミノウミウシ、サクラミノウミウシが付きます! フィッシュアイレンズでのワイド撮影など、ウミウシをワイド撮影できる絶好の季節です」と高橋さん。普段マクロでしか撮らないものをワイドで撮ると、一味違ったおもしろい写真が撮れるかもしれない。
一つの大きなウミウチワに、こんなにたくさん密集しているガーベラミノウミウシ。
城ヶ島ってどんなところ?
3つの潮が混ざり合う場所
城ヶ島は東の東京湾、西の相模湾、南の黒潮という3つの潮が流れているため生物相も豊富。また、複雑な地形も面白いため、ワイドからマクロまでオールマイティに楽しめるのだ。
ダイビングスタイル
ビーチ・ボートの両方が楽しめる城ヶ島。ビギナーならまずはビーチから楽しもう。「梶の浜ビーチ」は平均水深3~5m、最大水深10mと、遠浅で講習にもうってつけのスポット。エントリー口が器材セッティング場の目の前にあるので移動も最小限で済む。海中には砂地や岩場、アマモなどの海藻の群生が広がっており、そこによくタツノオトシゴが隠れている。
ここからビーチへエントリーしていく。水中までのびた手すりに掴まればフィンを履くのもラクラクだ
船着き場までの移動は1~2分。重たい器材は車で運んでくれる
AOWを持っているならばボートがおすすめ。ボートスポットの「岩骨」は浅い水深~深い水深まで、さまざまな深度と生き物を楽しめる。地形派・魚派・ウミウシ派などなど、自分の好きなダイビングスタイルか見つかるかも。また、「東島根」というスポットは秋になるとネンブツダイやスズメダイの群れなどの量が多く、ときには魚で自分が包まれるほど! 魚群を楽しむにはうってつけのスポットだ。
きれいな施設で陸上も快適
2017年の8月に移転したばかりの《城ヶ島ダイビングセンター》。充実した設備ときれいな店内で、一日を快適に過ごすことができる。
室外にはプールや外付けシャワーも
店舗の目の前にはカメラ桶や外付けシャワーのほかに講習もできるプールや、なんとジャグジーが2台も! 海で冷たくなった体にジャグジーが気持ちいい♪ 店舗2階のテラスからは海を眺めることもでき、パラソルも付いているので外でまったり休憩できる。
器材干し場の横には講習用のプールとジャグジー。ちょっと体が冷えたときにもうれしい設備だ
お店2階の休憩スペース。眺めがよく、目の前の海を見渡せる。赤いパラソルがおしゃれ♪
ドライスペースの室内でほっと一息
1階の更衣室には個室のシャワーがあり、人目を気にせずシャワーを浴びることができる。女性にもやさしく、化粧水やドライヤーなどアメニティも充実。2階の室内はドライスペースとなっているので、しっかり水気を切ってから入ろう。広々とした室内でゆっくりログ付けができる。貴重品用のお金が戻ってくるコインロッカーも完備されていて防犯対策バッチリ!
室外にもシャワーがあるが、室内のシャワーは個室になっており、シャンプーなども1部屋ごとに
棚にたくさん並んだ図鑑はログ付けのときに大活躍。たくさん人がいても取り合いにならない
三崎・城ヶ島といえばマグロ!
神奈川県の三崎・城ヶ島はマグロで有名な街。ランチやアフターダイブにはぜひマグロを味わってほしい。島内にはたくさんのお食事処があるし、島を出て三崎の町へ繰り出してもいいだろう。
《城ヶ島ダイビングセンター》のすぐ隣にある《しぶき亭》ではダイバー専用メニューも! ほかにもマグロを使った美味しそうなメニューがたくさん♪