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ドリフトダイビングはこれがあれば安全安心!
マリンハウスシーサーが提案する安全ダイビング
第1回 高性能ビーコン SEAKER L3

シーサー

安全あってのダイビング。ドリフトダイブも同様です。万が一漂流する羽目に陥ったとき役に立つ位置情報発信機ビーコン「SEAKER L3」を携行することの必要性を、沖縄にダイビングサービスやマリンサービスを5店舗持つマリンハウスシーサー代表取締役の稲井日出司さんにうかがいました。

※この記事は2025年8月現在の情報です。

万が一流されたらどうすればいいか

写真はイメージ

写真はイメージ

安全な基盤があってこそダイビングは楽しい

当たり前のことですが、ダイビングは安全な施設、システム、サービスに、安全に潜れる海況、ダイバーのスキルやマナーがすべてそろうことで安全は成り立って、安心に楽しむことができます。

これまでダイビングは日常とかけ離れた別世界を味わえる憧れのレジャーとして長年注目を浴び、実際に体験した多くの人たちを虜にしてきました。
その陰でダイビング事業者のもとには厳しいトレーニングや試験を通った経験者が集まり、さらに日常でも安全を第一に運営がなされ、毎年何度かは地元の事業者が集まる協会などが主体となって訓練や演習を行い、万全を期しています。残念ながら自然が相手なため、予想外のことが起きて事故になりかけたり実際に事故を起こしたりする場合もなくはありません。中には安全を無視して営利に走る悪徳業者も見受けられます。
利用するダイバーとしては、安全にとりわけ力を注いでいるダイビングサービスやダイビングショップを利用することが安全ダイビングをするための大事な手段です。

さらに私たちダイバーは自分の身を守るために基本スキルを身につけ、経験を積むと同時に、毎ダイブ自分で準備・装備をしておくことが大切です。

見つかっていない漂流事故が多い年では10名以上

安全ダイビングの意識が高いダイビングサービスでも各地のダイビング協会でも、毎年どこかで起きてしまうダイビング事故や海の事故に胸を痛めています。そんななか、漂流事故を減らそうと動いているのが《マリンハウスシーサー》代表取締役で《一般社団法人 マリンレジャー振興協会》理事の稲井日出司さんです。
「意外と知られていない情報ですが、日本では毎年漂流事故が起きており、行方不明のダイバーやスノーケラーは日本だけでも多い年には10名以上もいます。沖縄県を中心にダイビングを含むマリンレジャー事業者の事業発展ために結成された《一般社団法人 マリンレジャー振興協会(以下、AMP)》でも問題視しています」と語っています。

SEAKER L3は頼り甲斐のある位置情報発信機ビーコン

沖縄県内のエリアカバー率は95%

タフネスGPS位置情報発信機ビーコン「SEAKER L3」の「タフネス端末」

タフネスGPS位置情報発信機ビーコン「SEAKER L3」の「タフネス端末」

「SEAKER L3」を海洋でテストする《マリンハウスシーサー》のスタッフ

「SEAKER L3」を海洋でテストする《マリンハウスシーサー》のスタッフ

AMPではGPS位置情報が確認できるクアドラプランニング株式会社製のビーコン「SEAKER(シーカー) L3」を各ダイビングサービスが利用するのはどうだろう?とまずはAMPでテストをすることになりました。
「『SEAKER L3』は非常に高性能で、沖縄中に受信アンテナが設置されており、沖縄県内ではエリアカバー率が95%以上です。沖縄本島最北端の辺戸岬周辺がカバーされていないのですが、与那国島や西表島、仲ノ神島(なかのおがんじま)もしっかりカバーされています。この『SEAKER L3』をBCに装着しておけば、ドリフトダイビングで思っていた以上の強い潮流に流されても本当に安心です!」と稲井さんも胸を張って語っています。

落としてもすぐ見つかる!?

特に印象的な体験談も聞かせてくれました。
「実はこの『SEAKER L3』のテスト期間中、どのタイミングかわからなかったのですが、ダイバーのBCポケットから製品がポロリと海に落ちてしまったものの、それに気づかずそのままボートに乗り込み、陸上に戻ってからないことに気づいたという失敗がありました。翌日回収する予定でしたが海が時化て回収できず、紛失から3日後、このままだと潮流に乗って回収不能になると考えて結構な大しけの中、波高3m以上ありましたがボートで捜索に出かけました。トラッキングのおかげですぐに発見できたのです! 3日間も流されたうえ、波高が高い悪海況でも見つかったのが本当にすごい。『SEAKER L3』は浮きますからね、なくしても波間を漂ってくれるから大丈夫だったというわけです」
稲井さんも声を大にして、その威力を伝えてくれました。不幸中の幸いとはいえ、長時間漂っても見つかる『SEAKER L3』、スゴイですね。

紛失した「SEAKER L3」の航跡

SEAKER L3製品情報

BCのインフレーターホースの根元に付けておけば、万が一必要な場合にすぐに利用できます

BCのインフレーターホースの根元に付けておけば、万が一必要な場合にすぐに利用できます

ビーコンとは

「SEAKER L3」が素晴らしいことはわかってきましたが、立ち戻って製品について紹介しておきましょう。
まずビーコンについて。IT業界では「無線技術を利用した情報の伝達手段」として利用されることが多いのですが、本来は灯台や狼煙(のろし)という意味を持つもので、ダイビングやサーフィン、SUP、カヤック、釣り、ヨットなどのマリンレジャーでは、万が一漂流した際に信号を送り自分の位置情報を本船などに知らせるセーフティグッズ(エマージェンシーグッズ)のことを指します。近年はGPSによる位置情報を伝達でき、製品の精度が上がってきています。
「SEAKER L3」は海洋などのアウトドア環境で使用できるように造られている「タフネスGPS位置情報ビーコン」。これを使用することでダイバーやサーファーなどの位置をスマホで簡単に把握できます。

Long-Range

沖縄中に設置済みの受信アンテナが、見通し100km超ものロングレンジ(離れたところ)にある「SEAKER L3」の発する電波を受信します。現在、沖縄県でのエリアカバー率は95%で、領海22.2kmの沖でも楽々電波が届く性能の良さです。

Long-Time

電池(CR123A☓1個)は5年以上保存可能で、1回のフル充電で約200時間弱ものLong Time稼働します。しかも使用している間は1分間隔で位置情報を送出し続けます。

Law-Ful

日本の電波法ほか法規に完全対応済みのLaw Fulですので、使用者に免許や届け出は不要なのです。つまり、ダイビングショップが購入し、ゲストにレンタルして利用してもらうことも問題なしです。同時使用も制限はなく、すぐ電波を出せ、実用的な救難信号発信機として使用できます。

スペック

●空中線電力:20mW
●通信方向:上り一方向通信
●周波数:923~928.0MHz
●データ転送レート:1発信で128bits(1分間隔発信)
●受信感度:-142dBm
●セキュリティ機能:搭載(暗号化対応)
●対応GNSS:GPS、GLONASS、みちびき
●高速移動対応:可/時速100km
●使用電池/動作時間:CR123A/約200時間弱
●電池保存期間:電池メーカー推奨期間:5~10年
●耐圧:水深45m(スクーバダイビング使用可能)
●サイズ/重量:約136☓66☓48mm/200g (電池含)
●メンテナンス:必要:3年ごと
●希望小売価格:79,200円(税込)
●アプリ(通信費含):利用料金:月625円(年契約)

スペックを見ても、稲井さんはべた褒めです。「例えば空中線電力はたった20mwしかないのに、100km近く電波が届く素晴らしい性能です。『SEAKER L3』がいかに優れているかがわかります」

情報元≫S-tecproのホームページ

SEAKER L3の導入促進中

稲井さんによると「現在、AMPでは沖縄県内のダイビングショップに向けて『SEAKER L3』の利用キャンペーンをやっています」とのこと。夏本番で繁忙期のためか、まだ反応は少ないそうですが、ドリフトダイビングをメニューに入れている《mic21》の那覇店、宮古島店、石垣島店でも導入して実際に使用しています。シーサー那覇店・阿嘉島店でも8 月末から一般ダイバーの方へのレンタルを開始します。
「もし沖縄でドリフトダイビングをされるなら、利用しているダイビングショップに『SEAKER L3』を導入するように、読者の皆さまからリクエストしてほしい。みんなで安全なダイビングを目指したいから」と稲井さん。安全面を考えるなら、とても大事なアクションになりますね。

沖縄のマリンハウスシーサーで使用可能です!

レンタルで「SEAKER L3」を装備

ダイビング中はBCに取り付けておくといいですね。ポケットに入れるのはおすすめしません

ダイビング中はBCに取り付けておくといいですね。ポケットに入れるのはおすすめしません

繰り返しになりますが8月末、《マリンハウスシーサー》では「SEAKER L3」のレンタルを開始。
「《シーサー》の阿嘉島店、那覇店を利用されるダイバーのお客様には無料でレンタルをします。ボートに乗り合いで参加されるダイビングショップ様には有料ですがレンタルします」。ドリフトダイビングのときはぜひレンタルしてくださいね!

沖縄にダイバー向けのシーサーが2店舗、マリンレジャー向けのベリーが3店舗

マリンハウスシーサー

代表取締役の稲井さんが立ち上げた創業42年となる沖縄の老舗店で、ケラマ諸島の阿嘉島と那覇にダイビングサービスの《マリンハウスシーサー》(以下、シーサーと表記)阿嘉島店と那覇店、那覇と沖縄本島西海岸、東海岸に《マリンクラブベリー》那覇店、喜瀬店、カヌチャ店があります。さらに、ダイビング器材の販売、オーバーホールもできる《シーサー海人商店》があり、ダイビングをしたことのない方から超ベテランダイバーまでダイビングにまつわるほぼすべてを提供。ゲストを個人個人楽しませるきめ細かなガイディングやかゆいところに手が届く設備やサービスの良さに加え、安全対策にも稲井さん自ら向き合って、日々進歩しています。ここでは《シーサー》の阿嘉島店、那覇店をご紹介♪

マリンハウスシーサー阿嘉島店

沖縄県島尻郡座間味村阿嘉162
TEL:0120-10-2737
https://www.seasir.com/aka/

阿嘉島だけに赤いユニフォームを着たガイド&スタッフの皆さん。とてもていねいでしっかり楽しませてくれます

阿嘉島だけに赤いユニフォームを着たガイド&スタッフの皆さん。とてもていねいでしっかり楽しませてくれます

ボートが3艇あるから、お客様の希望、レベルに合わせて出航しますので、安全安心に楽しめます

ボートが3艇あるから、お客様の希望、レベルに合わせて出航しますので、安全安心に楽しめます

阿嘉島随一の集落の静かなエリアに立つお店と宿泊施設。2階にはレストラン、屋上にはジャクジーもあります

阿嘉島随一の集落の静かなエリアに立つお店と宿泊施設。2階にはレストラン、屋上にはジャクジーもあります

稲井さんがダイビングをするなら阿嘉島だ!と最初につくったのが阿嘉島店。現在はダイビングサービス以外に宿泊施設やレストランがあり、快適で安全なダイビングを提供。集落前の「前浜(めえぬはま)」へは徒歩2分。海も島もたっぷり楽しみたい方に超おすすめです。

マリンハウスシーサー那覇店

沖縄県那覇市港町2-3-13
TEL:0120-10-2743
https://www.seasir.com/naha/

ダイビング講習からさまざまなファンダイブコースまで幅広く展開。店内では器材販売も。ボートが3艇あるから、お客様の希望、レベルに合わせて出航しますので、安全安心に楽しめます

ダイビング講習からさまざまなファンダイブコースまで幅広く展開。店内では器材販売も。ボートが3艇あるから、お客様の希望、レベルに合わせて出航しますので、安全安心に楽しめます

新しくなった店内はオシャレなつくり

新しくなった店内はオシャレなつくり

「ラブ」号はケラマ行き専用のダイビングボート

「ラブ」号はケラマ行き専用のダイビングボート

那覇の港町にある自社ビルにある那覇店では、オープンウォーターからインストラクターコースまでさまざまな講習が行われ、ケラマ方面へのファンダイブツアーも盛んです。ダイビングボートも多く、グループごとにダイビングが楽しめます。ガイドやスタッフも明るく元気で、ゲストの皆さまを温かくおもてなししてくれます。港にも徒歩3分ぐらいですので、とても便利です。那覇店もボートが3艇あるから、お客様の希望、レベルに合わせて出航しますので、安全安心に楽しめます。

沖縄の海を安全に楽しむために
≫一社)マリンレジャー振興協会

画像提供/マリンハウスシーサー
ライター/後藤ゆかり(MDWebデスク)