ザトウクジラもやってくる世界遺産級の島
奄美大島 冬の陣
九州と沖縄の間に浮かぶ島々の中でもひときわ大きく自然もモリモリ豊かな奄美大島。
サンゴ礁が広がるトロピカルな海や内湾のマニアックな水中世界など、ダイバーのお宝がたくさん詰まった海に1月頃から姿を現すのがあの偉大なる生物、ザトウクジラ!
ダイナミックなジャンプや集団でやってくる迫力たっぷりな泳ぎなど、感動せずにはいられません!!
※2020年10月現在の情報です。
奄美大島でクジラと逢う
1~3月限定! ザトウクジラの季節
ザトウクジラは潜降していくときもダイナミック。尾ビレを上げただけでこれだけの分量の海水が動くということは、尾ビレそのものもとても大きいことにほかならない
ホエールウオッチングツアーでクジラ三昧
早いときは12月、遅くとも1月下旬頃になると、北極近くで夏の間豊富な栄養分をとっていたザトウクジラたちが繁殖行動や子育てのために温かい日本の南の海へと南下してきます。日本では小笠原や沖縄、ケラマ諸島がホエールウオッチングのメッカとして知られていますが、近年、ザトウクジラの南下する範囲が広がってきたためか、個体数が増えたためか、沖縄方面だけでなく奄美大島など奄美群島でもかなり高確率で出現するようになっています。奄美大島の周辺海域でも1月下旬から3月にかけて、船を出せば必ずといっていいほどザトウクジラの姿を見られるようになってきました。
ザトウクジラのさまざまなパフォーマンスは圧巻
大きいものでは体長15mにもなるザトウクジラ。15mといえば、ちょっとしたダイビングプールよりも大きく(長く)、ビルでいえば5階建ての高さほどもあるわけで、実際のリアルな大きさを目の当たりにすると、ただただ圧倒されるに違いありません。しかもしばらく海中を泳いでいたザトウクジラたちが姿を現すときのダイナミックさといったら! ブリーチングと呼ばれる全身を海面にたたきつける行動を見た日にはすっかりクジラの虜になってしまうはず。片方の前ビレを出してパシパシと海面を打ち付ける「ペックスラップ」や、潜降時の「フルークアップ」「フルークダウン」、クジラの食べた魚たちのにおいも漂う“息継ぎ”「ブロー」など、1つ1つの意味ある行動にくぎ付けです。
おそらくおなかを海面に向けながら、左右両方のヒレを持ち上げてヒラヒラさせている「フリッパーフロップ」だと思われる
巨体を海面から持ち上げ、背中から海面に落ちていく「背面型ブリーチ」も圧巻。これは体に付いた寄生虫などを落とすためとか、外敵を威嚇するため、雌クジラに強さをアピールしている求愛行動など、いろいろな意味があるようだ
半日、一日から選べるホエールウオッチング
奄美大島にやってくるザトウクジラは島からその姿が見えるぐらい近海を泳いでいるようで、ホエールウオッチングツアーも半日(約3時間)、一日(6時間)から選べるようになっています。本格的にホエールウオッチングをしたい方はぜひ一日コースをどうぞ。
半日コースをホエールウオッチングにして、半日はダイビングを楽しむというのも手です。
ホエールスイムもできる!?
スペシャルティコースホエールスイムも
奄美大島ダイビングツアーを手掛けている《クラブアズール》では、ホエールスイムのディスティンクティブスペシャルティが認定されるツアーを開催。到着日に約2時間の学科講習を受け、一日はホエールスイム講習。次の日に自由にホエールスイムを楽しんだりウオッチングをしたりするというもの。偉大なザトウクジラと接するには、ちゃんとステップを踏んで、知識やスキルを身につけてから遊ぶということも大切なことなのです。
大迫力のザトウクジラ。水中でも会えたら喜びもひとしお
ダイビングもおもしろい冬の奄美大島
太平洋側で大型回遊魚が狙える!?
亜熱帯気候でパイナップルのような実を付けるアダンの木々や緑濃いソテツなどがホワイトビーチを縁取るトロピカルムード満点な奄美大島。1~2月頃は気温こそ14~15℃になりますが(10℃を下回ることはほとんどなし)、水温は19~21℃と5mmウエットフルスーツ+フードベストがあればOKです。
何よりも東シナ海の外洋に面したスポットでは、水温がやや下がってくるとロウニンアジやイソマグロなど大型回遊魚が現れるようになります。しかもザトウクジラが近くを通ったりすることも! BGMがクジラの鳴き声という、贅沢なダイビングが楽しめるかもしれません!!
ただし、船上での北風対策は万全に。
また、ドロップオフの先ではピグミーシーホースなど人気アイドルが見つかることも!
外洋スポットでは大物からマクロ生物まで幅広い種類の魚や生物に会える!
目の前のビーチでのんびりダイビングも大人気♪
《クラブアズール》の奄美大島ツアーで利用するのは、空港から車で約20分、島の北西部の大きな笠利湾に面した絶好のロケーションを誇る《ネイティブシー奄美》です。リゾートホテルとダイビングサービスが一体となったところで、目の前には「倉崎ビーチ」という美しいビーチと、ビーチエントリーができるダイビングスポットがあります。
ここは奄美大島随一のお魚ワールドで、ハナヒゲウツボ、ヤシャハゼ、ヒレナガネジリンボウ、ジョーフィッシュなどが次から次へと現れては目を楽しませてくれます。フォト派にも撮り甲斐があるってもの。ぜひホエールスイムやホエールウオッチングと絡めて潜りたいものです。
「倉崎ビーチ」には冬は珍しいウミウシも増え、見どころいっぱい
美しい「倉崎ビーチ」はビーチダイビングでも最高!
奄美大島のダイビングライフ
3つのダイビングエリア
奄美大島といっても、北方領土を除くと佐渡島に次いで日本で2番目に大きな島だけに、かなり広く、島の北部にある空港から南部の古仁屋へは車で3時間はかかります。ダイビングサービスも北部、中部、南部と大きく3つに分かれていて、潜るエリアもそれぞれ異なります(中部は南部、北部どちらへも行く)。旅を決める時は、潜りたいダイビングスポットがあるのであれば、エリアをしっかり調べてからにしましょう。
ちなみに、北部は、空港があってアクセスが便利なうえ、ダイビングサービスも非常に多く、ダイビングスポットも東シナ海側、太平洋側があって、バリエーション豊かです。
中部は、奄美大島の中心地、名護があるエリアで、ダイビングスポットは近海のほか北部、南部へも遠征が可能です。アフターダイブが便利です。
南部は古仁屋という街はあるけれど、ほとんど手つかずの大自然が広がるエリアで、沖に浮かぶ加計呂麻島(かけろまじま)にもダイビングサービスがあり、海峡周辺にスポットが開拓されています。一時、白化でやられたサンゴ礁も現在、蘇りつつあります。
プチリゾート、《ネイティブシー奄美》のこと
今回、冬限定のホエールウオッチングツアーを開催している《クラブアズール》が利用しているのが宿泊施設とダイビングサービスを併設しているプチリゾート、《ネイティブシー奄美》です。空港から約20分の笠利湾に面した岬一帯に開発されたネイチャーリゾートで、なんと周囲270°を海に囲まれた絶好のロケーション。部屋から眺める海やレストランからの眺めも抜群で、全14室は女性もとろける清潔かつかわいらしいカラーリングやインテリア。手ぶらで行けるほどアメニティも充実しています(とはいえ、環境保護のため、お部屋に置いてあるグッズは最低限となっていますので、必要なものがあったらフロントでリクエストを)。
周囲270°が海に囲まれた、オーシャンビュー&オーシャンサイドのプチリゾート
ロフト付きメゾネットタイプの客室。4人で泊まっても余裕たっぷり
いつでもあったかくて美味しいご飯が食べられる
客室数も少なめでアットホームな雰囲気の《ネイティブシー奄美》の自慢の一つがレストラン「forest」。ホテルの畑で獲れたオーガニック野菜やハーブ、それに島の旬の食材をふんだんに取り入れたメニューが毎回ズラリ。バランスの良い、ヘルシーでなおかつボリューミーな料理は、お腹を空かせたダイバーにピッタリです。ダイビングなどのアクティビティに参加される方はランチもテラスやレストラン内でいただけます。お弁当にはない、あったかい料理は特に冬場の北風ビュービューの季節には最高です。
メイン料理は肉、魚など日によっていろいろ。たいていコースになっていて、スープ、サラダからデザートまでたっぷり! ホテルの畑で獲れた野菜やハーブがヘルシー♪
奄美大島のダイビングサービス
アットホームなお店が多い奄美大島
北部は龍郷(たつごう)町や笠利町などに、中部は名護に、南部は古仁屋とその周辺、加計呂麻島にダイビングサービスが合計数十軒あります。大半はオーナーガイドのこぢんまりとしたお店で、創立10年以上の老舗店も多いのが特徴です。少人数でじっくり潜れるので、フォト派も多く利用しています。
プチリゾートにある《ネイティブシー奄美》も根強い人気店
龍郷町にあるダイビングサービス《ネイティブシー奄美》は、リゾートホテルを併設している便利さに加え、超人気ビーチスポット「倉崎ビーチ」が目の前にあり、じっくり潜りたい人には最高です。しかも、港にも近く(車で少し移動しますが)、ボートダイビングも快適。サンゴ礁、大物、砂泥地、地形とバリエーション豊かなダイビングが楽しめます。
何よりもスタッフ陣のきめ細かなサービスが徹底していて、初心者もブランクダイバーもシニアもベテランも、誰にとっても快適なこと間違いありません。
冬のホエールウオッチングやディスティンクティブスペシャルティのホエールスイムもオマカセです!
支配人でダイビングガイドも任されることがある、島育ちの里井大起さんをはじめ、おもてなし精神たっぷりなスタッフ陣が抜群のチームワークで迎えてくれる!