秘宝が眠る赤道の向こう側
ソロモン諸島

どこにあるか正確に答えられる人は相当の強者ですが、
ソロモン諸島は欧米人ダイバーの間ではとても有名なダイビングパラダイス。
第二次大戦中に海に沈んだ船や飛行機が非常に多いレックダイブ王国であり、
サンゴ礁が見事なファンダイブ天国でもあるから。
そんなソロモン諸島には5つの主なダイビングエリアとダイブクルーズがあります。
※2020年2月現在の情報です。
ソロモン諸島はここにある


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
西部州、ニュージョージア島の近くにあるギゾの海岸線。沖合に巨大な沈船が眠っているのが見えるだろうか
赤道のすぐ向こう側にある
熱帯アイランズ
国名はソロモン諸島。といっても、ほとんど聞いたことがない方のほうが多いと思いますが、実は日本から距離的にはさほど遠くなく、日本との時差も2時間早いだけ。首都ホニアラは経緯度は南緯9°26′、経度は159°57′と、赤道のちょっと向こう側にあります。西はパプアニューギニアで東は広大な太平洋が広がるのみ。ソロモン諸島の広い海域には約1,000余りの島々が点在しており、陸地の合計面積は約28,900km²と日本の岩手県の2倍ぐらいに当たります。
海洋性亜熱帯気候で、常夏の国。
日中の最高気温は年間を通して32℃にもなり、高温多湿といわれますが、朝晩は24℃ぐらいまで下がるので快適に過ごせます。1~4月が雨季といわれますが湿度が高く、一日に何回か激しいスコールは降るものの、ずっと降り続くことはありません。5~12月の乾季は南東の貿易風のおかげで湿度は低くなり過ごしやすくなります。

首都のあるガダルカナル島から北西へ。世界で最も長いといわれるラグーンが続くマロボラグーン。大小の島々が1,000以上集まっているのがソロモン諸島
ダイビングを楽しむためには
ソロモン諸島でダイビングを楽しむには①デイトリップ参加 ②ダイブクルーズ参加 の2通りがあります。
①はダイブエリアにあるホテルやダイビングリゾートに宿泊して、ダイビングサービスのファンダイブツアーに参加するもの。ダイブエリアは主に以下に挙げる5カ所があります。
またソロモン諸島を語るうえで外せないのが、②のダイブクルーズ参加。欧米人の間では古くから「ビリキキクルーズ」というダイブクルーズ船が大人気で、リピーターも多数です。最近はほかの船もあり、オーストラリアからやってきた「MVタカクルーズ」などもあります。ただ、ダイブクルーズの場合は現地発着7泊からなので、成田発着10日間は必要となります。

ダイブクルーズでなら日帰りでは行けない海にアクセスできるコースもあります
ソロモン諸島への行き方
直行便はなく、ブリスベンや
ポートモレスビー経由で
残念ながら現在のところ、日本からソロモン諸島への直行便はありません。でも、オーストラリアのブリスベンや、パプアニューギニアのポートモレスビーを経由していけば大丈夫。
特にブリスベン経由で、ブリスベンからホニアラへソロモン航空で飛ぶと、その先の目的地でも同日乗り継ぎが可能なエリアが多いです。帰りもホニアラ同日乗り継ぎでブリスベンに戻れます(帰りはブリスベン1泊となります)。
また、ムンダへはブリスベンからソロモン航空が直行便を毎週土曜に運航(行きの便のみ)しているので、それを利用する手もあります。
日本(成田)からブリスベンへはカンタス航空で約9時間10分、ブリスベンからホニアラへは約3時間15分。
日本(成田)からポートモレスビーへはニューギニア航空で約6時間50分、ポートモレスビーからホニアラへは約2時間20分です。
運航日もあるので、実際に行く場合は乗り継ぎのいい便を選ぶようにしましょう。
日程は7日間以上がオススメ
直行便で行ける場所ではないので、どうしても行き帰りに時間がかかってしまうもの。 例えばホニアラへのダイビングの旅のスケジュールを簡単に書いてみると……
1日目 | 夜:カンタス航空で成田発 |
2日目 | 朝:ブリスベン着 午前:ソロモン航空でブリスベン発 午後:ホニアラ着 着後、ホテルにチェックイン |
3~5日目 | 終日:ダイビング |
6日目 | 午前:ソロモン航空でホニアラ発 午後:ブリスベン着 ブリスベン泊 |
7日目 | 午前:カンタス航空でブリスベン発 午後:成田着 |
といった具合になります。天候などで国内線が遅れたり欠航したりすることもあるため、日程には余裕を持っておいたほうがいいでしょう。
さらにホニアラ以外のダイブエリアへ行くには、各地情報をご覧ください。
冒険ダイバーが集まるレックの海
ホニアラ

ホニアラのBonegiビーチのすぐ沖で水面から姿を見せる「鬼怒川丸」のすぐ隣にある「宏川丸」。深場はドスンとドロップオフになっていて、その巨体も深場へと続いています
太平洋戦争の激戦地は今、
レックダイブが目玉

揚陸して物資を運んでいる最中に攻撃され、島の浅瀬に鎮座している「鬼怒川丸」
ソロモン諸島の首都でもあるホニアラは、諸島中最大のガダルカナル島にあります。
ここは太平洋戦争中に旧日本軍と米軍が激しく戦った地として有名で、旧日本軍が飛行場を造り、完成間近なところで米軍に略奪されたという、戦史上でも非常に重要な場所なのです。
飛行場を奪還された旧日本軍はそれを奪い返そうとして、米軍と激戦を繰り広げます。そのためホニアラの北側に浮かぶフロリダ諸島との間には200隻以上の船と60以上の飛行機が沈んだといわれ、戦後その海峡は「アイアン・ボトム・サウンド(鉄底海峡)」と呼ばれるまでになっています。
戦後、この沈船に目をつけたのが冒険好きな欧米人ダイバーでした。
いくつものレックが発見され、初期は宝物探しの場所にもなっていたようです。
現在、沈船の物資を拾ったり触ったり持ち帰ることは禁止されていますが、レックダイブは相変わらず盛んです。
ダイビングスタイル
ホニアラはレックダイブがほとんどです。しかもビーチダイブ。車でビーチダイブのEN/EXポイントへ行き、そこから1ダイブ45分程度で潜ることになります。
午前中に2ダイブして、午後はゆっくり過ごすというのがホニアラ流。
6人以上集まればボートダイブも可能で、1時間ぐらい沖にあるフロリダ諸島方面(ツラギ島のある諸島)でリーフダイブを行うこともできます。
また、ダイビングは最大水深30mと決まっていますが、それ以上潜りたい人やレックダイブを追求したいダイバーも多いためか、テクニカルダイビングの講習と、それに続くテックファンダイブも人気です。エンリッチドエア・ナイトロックスも装備されています。
ダイビングサービス
ツラギ島などへのトランスファーボートが出る市内のヨットクラブに《ツラギダイブ(Tulagi Dive)》があります。ファンダイブはもちろん、講習やテックダイブ講習も盛んで、初心者から超ベテランまで幅広い層のゲストがたくさんいます。
徒歩圏内にホニアラNo.1のホテル《キタノ メンダナ ホテル》をはじめ、宿泊施設がいくつもあるので、ここを利用するダイバーが圧倒的に多いのが特徴です。
なお、ソロモン諸島では2019年4月、全国のダイビングショップが集まる協会DOSI(Dive Operators Solomon Islands)を発足させる予定であることが発表されています。
潜るべきダイビングスポット
アイアン・ボトム・サウンドに沈む無数の沈船・沈飛行機がダイビングスポットになっているホニアラ。押さえたいのはビーチのすぐ沖に沈む「鬼怒川丸」とすぐそのそばに沈む「宏川丸」、それに旧日本軍が初期に建造した珍しい「伊号潜水艦」など。「鬼怒川丸」のあるビーチはBonegi Beachと呼ばれ「Bonegi」というスポット名で呼ばれることも。

現地ではJapanese Cruiser Submarineと呼ばれている「伊号潜水艦」。こんな感じでスイムスルーもできる
空港からのアクセス
国際空港でもあるホニアラ空港からは車で30分ほどで首都ホニアラの中心地へ。ここにホテルやヨットクラブがあります。現地ではホテルとダイビングサービス間の移動は徒歩となる場合が多いので、ダイビングサービスに近いホテルを選ぶのがポイントです。
宿泊施設
ホニアラで最大にして最高級の《キタノ メンダナ ホテル》は日本の北野建設の経営でもあり、日本人ゲストにはオススメ。全96室はシービュー、ガーデンビューなど計6タイプ。シャンプー&コンディショナー、ボディソープなどアメニティが充実しているほか、TVでは日本語のNHKも見られます。ホテル内には日本食レストランもあります。

ホニアラの中心地の海辺に立つ《キタノ メンダナ ホテル》にはスイミングプールもあり、アフターダイブにリラックスするのにも最高
旅のヒント
ダイビング後はホテルでのんびり過ごしたりするのもいいけれど、太平洋戦争時に日米の激戦地でもあったガダルカナル島にはたくさんの戦跡が残っています。博物館や慰霊碑など、戦後75年目に入るけれど、戦争と平和について深く考えさせられるものが多いので、ぜひ訪れてほしいものです。

屋外の美しい庭に太平洋戦争時に使用された飛行機や大砲などが陳列されているビル戦争博物館(Vilu War Museum)
ソロモン諸島ダイビングツアー
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
リーフダイブでも人気上昇中
ツラギ島
Tulagi Is.

リーフダイブも盛んなツラギ島では、透明度のいい青い海とソフトコーラル、運が良ければ大きな回遊魚の群れなどにもお目にかかれる
地形やリーフを楽しみつつ沈船も体験
ソロモン諸島で一番人気といわれるダイビングスポット「ツイントンネル」があるツラギ島は、ホニアラの対岸にあり、南側の海峡は「アイアン・ボトム・サウンド」と呼ばれる沈船・沈飛行機が海底にごろごろある世界屈指のレックエリア。リーフダイブを楽しみつつ、太平洋戦争時のことを忍ばせるレックも探検できる、贅沢なダイブエリアです。
街から離れてのんびり潜りたい方にオススメ!

南の島らしい明るい雰囲気が漂うツラギ島。建物はダイバーのベースとなる《レイダーズホテル》
ダイビングスタイル
午前1ダイブ、午後1ダイブののんびりリゾートダイブスタイル。リクエスト次第では午前2ダイブ、午後も3本目が潜れる場合があります。
ボートダイブで、スポットへは片道5分から15分と近いので船酔いの心配はあまりありません。ガイドはコース取りをするだけのアメリカンスタイルなので、ガイドが見える範囲でバディ同士で見て楽しむことになります。流れが速くなるスポットもありますので、ご注意を。セーフティブイなどは各自携行するのがマストです。
1ダイブは45分ぐらい。最大でも60分。安全停止はしっかり行いましょう。サイドマウントも可能です。
ダイビングサービス
《レイダーズホテル&ダイブ》内にあるダイビングサービスを利用します。
レンタル器材はありますが、豊富にあるわけではないので、スーツは自分のものを持参したほうがいいでしょう。セーフティグッズも同様です。
通常のスクーバでもテクニカルでも体験や講習は開催していないのでご了承を。
潜るべきダイビングスポット
魚群・ソフトコーラル・地形が一気に楽しめるスポット「ツイントンネル」はぜひ潜りたいところ。穴を出てからはハードコーラルやソフトコーラル、ウミガメや大型回遊魚などが狙えます。また、流れが川のように激しくなることもありますが、「タナンブラポイント」では大物に当たる可能性も! 注意しながら潜りましょう。

水底に2つの穴があいていることから「ツイントンネル」と呼ばれている。ここを入っていくと、水深17mの外洋側に抜けられる。暗闇に青い海が見える瞬間の、なんともいえない安心感に加え、赤いイソバナが脳裏に焼き付く
ホニアラからのアクセス
首都ホニアラの市内のヨットクラブからホテルのトランスファーボートで約1時間。ローカルパッセンジャーボートでもアクセスが可能です。
宿泊施設
《レイダーズホテル&ダイブ》が唯一のダイバーの拠点になります。2014年にニュージーランド人のダイバー夫妻がスタートさせた小さなブティックホテルで、クリーンかつ快適に過ごしてもらうことをモットーに、よくケアされています。船着き場と反対側のビーチにはハンモックもあり、のんびり過ごせます。またほとんど水上にあるバーもゴキゲン♪

《レイダーズホテル&ダイブ》の客室は、シンプルだが、清潔で居心地が良い

ハンモックに揺られながらお昼寝……も最高!
旅のヒント
アフターダイブはホテルのバーやレストラン、ビーチなどでのんびりしたり、スノーケリングをしたりすることもできますが、時間がある場合は地元の村の小学校や商店を散策するのもいいかも。
ソロモン諸島ダイビングツアー
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
世界一の長さを誇るマロボラグーンは
ダイビング天国
ウエピ島
Uepi Is.

島の周りは美しいサンゴ礁!
周囲の環境に恵まれた島
Googleのマップでは、「ウイピ島」となっており、現地でも「ウィピ」と発音する人も多いのですが、このウエピ島はソロモン諸島西部州で最大のニュージョージア島の北側に連なるバリアリーフと、それらが作る世界最長といわれるマロボラグーンの一角にある小さな島です。
島の大きさは長さ約2.5km、幅600m。ダイビングサービスを併設するリゾートホテルが1軒あるのみで、島の南側はラグーン、すぐ東側はチャネル、そして北側はドロップオフから外洋へ。島からほとんど移動しなくても、外洋と内湾、水路といった豊かな環境に囲まれているので、大物、マクロ、地形などさまざまなダイビングが楽しめるのです。そのため、欧米人ダイバーの間でも、ウエピ島は非常に人気の高い、好印象な島といえます。

リゾート側から撮ったウエピ島の写真。緑豊かな島の右側は水深2,000mまで落ちるドロップオフになっています
ダイビングスタイル
一日のスケジュールは午前、午後1ダイブずつ。もしくはリクエスト次第では午前2ダイブをすることも。ボートダイビングですが5~10分でたいていのスポットに行けるので、ラクチンです。
内湾のスポットではアンカリング、チャネルや外洋側ではドリフトダイビングもします。また沈船スポットもあり、片道1時間以内で潜りに行けます。
またビーチダイブ(shore dive)も、ナイトダイブも可能です。
ガイドは欧米スタイルで、基本的にはコース取りをするのみですが、見たい魚をリクエストしておくと、教えてくれるので、図鑑を見せたり、画像を見せたりするといいでしょう。

ジェッティからダイビングボートは出発する
ダイビングサービス
ウエピ島唯一の《Uepi Island Resort》内にダイビングサービスがあります。
すべてのダイビングにガイドがつき、案内してくれます。ダイビング時間は約1時間。スポットや水深にもよりますが、ダイビングの最後のほうは浅いところでのんびりとフィッシュウオッチングを楽しみながら安全停止をすることになります。
特に安全に関してはスタッフが厳しく言うかもしれませんが、島は街から遠く離れているため、万が一医療施設に行く場合、相当な費用がかかります。くれぐれも安全に気をつけて楽しいダイビングを。またダイビング保険にも入っておくことをオススメします。
なお、ここにはエンリッチドエア・ナイトロックスはありませんのでご了承を。

海をよく知るローカルのダイビングガイドたち
潜るべきダイビングスポット
リーフのコーナーに当たる「ウエピポイント」は透明度抜群な上、魚影も濃く、小魚を狙う大型魚の捕食が見もの。バラクーダやギンガメアジの群れ、ロウニンアジにサメやエイといった大物&魚群などエキサイティングなダイビングが楽しめます。浅瀬はハード&ソフトコーラルが発達していて、こちらも見事です。また、「ウエピポイントドリフト」と呼ばれる「ウエピポイントバック」からダイビングショップの桟橋までのドリフトでも、迫力あるダイビングが楽しめます。「ジ・エルボウ」では6~10月の少し水温が下がる時期にハンマーヘッドシャーク、特にグレートハンマーが出現する可能性も大です。
レックスポットでは、1942年に沈んだ「あずま丸」「いわみ丸」などがあります。

リゾートからほんの少し走ってエントリーするだけで、巨大なバラクーダの群れに会える♪
ホニアラからのアクセス
ウエピ島に行くにはニュージョージア島のセゲ空港を目指します。ホニアラ-セゲ間はソロモン航空の国内線の直行便が週4便あり、所要時間は約1時間です。乗継便もあります。
セゲ空港からは《ウエピ・アイランドリゾート》のトランスボートで約20分。

セゲ空港へはソロモン航空のプロペラ機で約1時間
宿泊施設
ウエピ島唯一の拠点となるのが《ウエピ・アイランドリゾート》。島の一角にあり、ラグーンに面して広がるホワイトサンドのビーチもゴキゲン♪ 客室は4つのカテゴリーがあって、シービュー、ガーデンビューとお好み次第。いずれも広々としていて、プライベート感も抜群です。キャパシティは最大26名というから、本当にこぢんまりとした、アットホームなリゾートホテルです。気になる食事は野菜や果物をふんだんに取り入れ、メインは肉料理もあるが、地元でとれた新鮮な魚料理も人気。日本語は通じないけれど、きっとお気に召すはずです。

ビーチに面したビーチバンガロー。こういうタイプの客室が点在しています

1棟2室のDual Unitsと呼ばれる客室内。ナチュラルでシンプルながらもアメニティは充実
旅のヒント
リゾートのそばのチャネル近くにマンタのクリーニングステーションがあります。リゾートでは早朝スノーケリングツアーでマンタに会いに行くことができるのです! また桟橋周辺もスノーケリングには最高。チャネルや外洋側は流れが激しいので適していませんが、空いている時間にラグーン側でスノーケリングを楽しむといいでしょう。
また、朝日、夕日、晴れた日の夜空も見もの! 日頃目にすることのない地球、宇宙の営みをたっぷりと味わってください。
ソロモン諸島ダイビングツアー
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
ソロモン1人気の「シャークポイント」は
地形も◎
ムンダ
Munda

真っ白な砂浜に縁どられたビーチでは、スノーケリングも楽しめる
旧日本軍の空港があった激戦地には、
美しいホワイトビーチがあった
ウエピ島からさらに西北へ。ニュージョージア州の北西部に位置するのがムンダです。
太平洋戦争時、旧日本軍の空港があり、それがあったがゆえに激戦地となった悲しい地。でも今は、そんな面影はほとんどなく、ターコイズブルーの海に囲まれた島にはホワイトサンドも広がり、リゾートテイストたっぷり。
ダイビングもレックスポットもあるにはありますが、リーフダイビングが盛んで大物から地形、マクロまでいろいろ楽しめるようになっています。
ダイビングスタイル
老舗の《アグネスゲートウエイホテル》にあるダイビングサービスで潜ることに。午前2ボートダイブが基本で、午後もリクエストで1ボートダイブが可能。
午前中のダイビングは穏やかな入り江などで水面休息をとることになるため、水中カメラの予備バッテリーなどはご持参を。

マングローブが生い茂る海岸線を通ってダイビングスポットへ
ダイビングサービス
《ダイブ・ムンダ》でお世話になることに。ホニアラ発着のダイブクルーズ船《MVタカクルズ》を運営しているSIDE(Solomon Island Dive Expeditions)がここも運営。ファンダイビングのみならず講習も盛ん。レンタル器材も充実しています。
とはいえ、やはり都市から遠い離島にあるため、安全ダイビングは特に必須。セーフティグッズなども持参して、ダイビング保険にも加入しておきましょう。
潜るべきダイビングスポット
最も有名なのは「シャークポイント」と呼ばれる地形スポット。ボートで約20分行った島の陸地にダイバー一人がようやく入れるような小さな洞窟の入り口があり、ここから一人ずつエントリー(ガイドの潜り方をよく見て参考に)し、暗いトンネルを入っていくと(途中水深30mを超す深さまで落ち込んでいる)途中広い部屋もあったり、またトンネルになったり……。しばらくするとブルーの穴がぼんやり見えてきます。ここが外海につながっている穴。水深からいってアドバンス以上の方向きですが、わくわくドキドキ、スリルたっぷりのスポットだけにぜひ挑戦していただきたいもの。
また、外洋側ではグレイリーフシャークなどのほかグレートハンマーヘッドシャークに出会える可能性も! ドロップオフのウミウチワも巨大で見応え抜群です。
サメ好きにはブルシャークやシルバーチップシャークが普通に見られる「ザ・ピナクル」も人気です。
レックダイブがお好みであれば、太平洋戦争時に日米が対決して沈んだ両国の飛行機や船がいくつかあります。

グレイリーフシャークはもちろん、大型のサメが多いスポットもあって大興奮!

イエローフィンバラクーダの姿も

太平洋戦争時、日本軍の攻撃で沈んだ米軍の飛行機、エアラコブラ
ホニアラからのアクセス
ソロモン航空の直行便で約1時間。また、オーストラリアのブリスベンから週1便、毎週土曜日に直行便があるので、それを利用するのもいいでしょう。所要約3時間15分。
空港からは荷物は車で運んでもらえますが、徒歩3分でホテル&サービスに到着。
宿泊施設
ムンダのホテルの歴史は長く、約50年前にオープンした《アグネスゲートウエイホテル》がオススメ。全28窒。客室は豪華とはいえませんがナチュラルで最低限のものはそろっていて快適です。
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《アグネスゲートウエイホテル》のエントランス
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シンプルながらも必要最低限なものはそろっている客室
旅のヒント
徒歩で村の中心地に行けるので、商店をのぞいたり、広場で遊ぶ子どもたちに元気をもらったりするのもいいでしょう。
海辺で朝焼けや夕陽を見るのもオススメです。
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ホテル前のビーチからの夕景は抜群
ソロモン諸島ダイビングツアー
はこちら ▶
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穏やかな海域なのに海中はエキサイティング!
ギゾ
Gizo
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かわいらしいサンゴの島が点在するギゾ周辺
モルディブのようなサンゴと
小さなサンゴ島が無数に!
世界中の海を回ってきたカメラマンの多くが魅了されるのがここ、ソロモン諸島のギゾ。
西部州最大のニュージョージア島の西に浮かぶギゾ島の、中心となっている海辺の街の沖にたくさんの美しい小島が浮かぶ風光明媚なロケーションです。
1985年から営業している《ダイブ・ギゾ》があり、周辺のサンゴ礁を開拓。いくつものリーフスポットを開拓しているほか、太平洋戦争時に沈んだ船や沈船が見られるレックスポットもあります。
ダイビングスタイル
ダイビングショップを朝9時に出発して午前1本、無人島や波のない入り江で水面休憩をしがてら用意してくれるランチを食べ、午後もう1本。3時頃にはダイビングショップに戻るといったスタイル。
ボートダイブではドリフトダイブとなることもあるが、基本はアンカリングでのダイビング。ガイドがコース取りをしてくれるので迷わないようについていきましょう。
一方、ビーチダイブでは逆にドリフトダイブができるスポットも。リーフの外側を流した後は浅瀬に上がってフィッシュウオッチング。ウミウシ類も多いと評判です。
ダイビングサービス
ギゾの街にPADIリゾートの《ダイブ・ギゾ》があります。道を挟んで海があるので、ダイビングに出かけるのもラクチン。日本人ガイドはいないけれど、よく教育されたガイドがていねいに案内してくれます。レンタル器材やエンリッチドエア・ナイトロックスなどがそろっていて安心。
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《ダイブ・ギゾ》の桟橋とダイビングボート
潜るべきダイビングスポット
ダイナミックなチャネルスポット「グランドセントラルステーション」と日本の貨物船「東亜丸」が沈むレックスポットが2大スポット。
「グランドセントラルステーション」は、最も北西端の外洋に面しており、世界で2番目に魚種が多く見られるダイビングスポットともいわれています。その数270種もの魚が生息しているとか。小型、中型の魚を狙ってサメやロウニンアジといった大物も集まり、超エキサイティングです。
一方、「東亜丸」は、ダイビングサービスからボートで約20分。太平洋戦争時に攻撃を受けて沈んだ全長140mの輸送船で、トップは水深7mと浅く初心者でもOK。最深部は37mと深いのではまらないようにご注意を。船内にはモーターバイクや数々の物資なども残っていて、戦争の悲惨さを感じずにはいられないでしょう。
ほかにも11~4月にマンタが狙えるスポットや、元気なサンゴが広がるコーラルガーデン、魚群が集まるビッグスポットなどさまざま。
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ギンガメアジの群れも登場! 「グランドセントラルステーション」はたまに激流になることもあるのでご了承を
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浅いところで横倒しになっている「東亜丸」
ホニアラからのアクセス
ソロモン航空の直行便が一日2~3便就航。所要時間は約1時間30分。ギゾの空港は沖の“空港の島”にあり、街や離島にあるリゾートへはボートで移動することに。街へはボートで約5分の距離です。
宿泊施設
最もよく利用されるのはギゾNo.1といわれる《ギゾ・ホテル》。ウオーターフロントにあり、ピザ窯のあるオープンエアの「リーフハウス」レストランが人気。客室はシンプルではあるけれど、何でもそろっていて快適です。広いプールもあるので、アフターダイブにのんびり過ごせます。
また、空港からボートで約10分のMbabanga島にある《ファットボーイズ・リゾート》もオススメ。1島1リゾートスタイルで、周囲の自然に溶け込むトラディショナルな木造&茅葺屋根のバンガローもゴキゲン。エアコンはないけれど風がよく通るのでとてもヘルシーでエコ。レストラン&バーも水上にあり、のんびり過ごすことができます。
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広いスイミングプールのある《ギゾ・ホテル》
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客室は豪華ではないけれど、清潔で使いやすい。《ギゾ・ホテル》のほうはエアコン完備
旅のヒント
ダイビング以外にもSUPやカヤック、スノーケリングなどマリンスポーツを楽しむには最高のギゾ。干潮になると真っ白な砂洲が続くNjari島や美しい小島ケネディ島へのピクニックもオススメです。
ギゾはサーフィンでも有名で、2時間ほどボートでいったスカル島沖は波がよく、多くのサーファーが集まってきています。
ソロモン諸島ダイビングツアー
はこちら ▶
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ソロモン諸島のダイブクルーズ
長期休暇が取れるならぜひ参加していただきたい!
ソロモン諸島ではダイブクルーズも大人気です。
特に休暇の長い欧米人はダイブクルーズのリピーターも多く、ホニアラ発着でいくつかのコースが組まれています。
通常はホニアラとその沖のフロリダ諸島をじっくり潜るスタイルですが、足を延ばして西のラッセル諸島やさらにその西へと足を延ばすコースも。ラッセル諸島にはダイビングサービスがないため、クルーズでしか行けないことになります。
ただし、予約がなかなか取れないので、1年以上前から予約することをオススメします。
ビリキキクルーズ
ソロモン諸島のダイブクルーズ人気に火をつけた、パイオニア。
10室20名乗りで7・10・14泊の日程でホニアラ発着クルーズを開催。長い日程のものではマロボラグーンに足を延ばすものも。
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全長125ft(約38m)とステイブルなクルーズ船
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代替わりして長年ガイドとして活躍していた夫妻がオーナーになっている
MVタカ・クルーズ
全長30mの大型船。客室数は13室で7泊からのクルーズを開始。ダイビングは《ダイブ・ムンダ》も手掛ける《SIDE》が担当。ソロモンの海をよく知っており、リーフダイブもレックダイブもOKです。
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洋上のリゾートホテルのようにゴージャスな「MVタカ・クルーズ」
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ダイビングデッキにはベンチが並び、ここに器材を置いたままにしておけます