日本海ならでの魅力がたっぷりと詰まった海
竹野ダイビング基本情報
対馬暖流の影響を受け、季節ごとにさまざまな生物を観察できる兵庫県・竹野。ダイバーに人気のダンゴウオの繁殖シーンから、幻想的なミズクラゲの大群まで、魅力たっぷりの竹野のダイビングの楽しみ方を紹介します。
※2020年11月現在の情報です。
竹野ってこんなところ
兵庫県北部・豊岡市の日本海に面したエリアにあり、山陰ジオパーク内に位置する竹野(たけの)。日本海に突き出た猫崎半島周辺がポイントとなっており、西風に強いのも特徴です。対馬暖流の影響を受け、水温は冬から春は10~20℃、夏の最高は28℃まで上がり、夏の透明度はリゾートさながら。春はダンゴウオの繁殖が見られ、フォト派ダイバーに人気です。
美しく透き通る竹野の海(Photo by Hideki Abe)
アクセス
車の場合
大阪・神戸からは約3時間、姫路方面からは約2時間で竹野に到着できます。北近畿豊岡道の終点、但馬空港ICより約35分。
京都方面からは京都縦貫道~山陰近畿道利用で約3.5時間。山陰近畿道丹後大宮ICより約90分。
電車(公共交通機関)の場合
京阪神方面からは特急・高速バスが城崎温泉駅まで出ています。城崎温泉駅より各駅停車に乗り換え1駅、竹野駅へ。駅からは徒歩10分程度ですが、送迎も可能。
また、関東方面からは、羽田→伊丹→但馬の乗継便が出ており、但馬空港からはレンタカーの利用で最短で羽田から約2.5時間。空港までの送迎も応相談。
ダイビング基本情報
ファンダイビングはボートダイビングが基本。ポイントまでの乗船時間は遠くても10分程度で、1ダイブごとに港に帰ってきます。ダイビングポイントは10カ所ほどあり、その日の海の状況、ゲストのレベル、希望によって決まります。ビーチは、最大水深7m程で、エントリーしやすく、講習や体験ダイビングに最適!
ボート、ビーチどちらでも、さまざまな生物を観察することができます
シーズナリティ
春には小さな穴の中で卵を保護するダンゴウオの姿も
春
水温10℃(3月前半)~20℃(6月中旬)
3月から4月の上旬はダンゴウオの卵保護も見られ、4月以降いっぱいくらいまではダンゴウオの稚魚がたくさん見られます。また、コケギンポや、チャガラの卵保護も見られ、フォト派に人気の季節です。
夏
水温22~23℃(7月上旬)~28℃(8月上旬から下旬)
7月はアミメハギやスジハゼ等の内湾性の生き物が繁殖活動をしているほか、ウミヒルモの花も見られます。8月に入り、好天が続くと水温が一気に上がり、透明度の高い海で快適に潜れるシーズンになり、魚の群れも楽しめます。
秋
水温26℃(9月上旬)~20℃(10月下旬)
水温が下がり出すこの時期は、季節来遊魚が多く見られるシーズン。10月ごろからはドライスーツが快適です。
冬
水温18℃(11月中旬)~12℃(2月)
北風で荒れる日が多く、潜れる日は少なくなりますが、12月後半からはアイナメの繁殖が見られるほか、冷水域の生物を見ることができます。
イチオシ!ダイビングスポット情報
淀の洞門
●最大水深18m ●流れ/ほとんどない
高さ18m、奥行40mの海食洞で、水中はダイナミックな地形が楽しめるほか、年間を通してウミウシを数多く見ることができます。洞門内は水深が3~5m程と浅くなっており、一度、顔を出してみるのもおもしろい。
海水によって浸食されたダイナミックな地形が楽しめます
平床(鷹の巣)
●最大水深20m ●流れ/ほとんどない
猫崎半島の東側に位置し、西よりの風に強い。砂地と岩場、どちらも楽しめるポイント。砂地には漁礁があり、生物が楽しめるほか、春にはダンゴウオの繁殖活動も見られ、たくさんのダンゴウオを見ることができます。また、浅場には奥行き20m程の洞窟もあります。
砂地には大きな漁礁があり、さまざまな生物を観察できます
一文字
●最大水深10m ●流れ/ほとんどない
港の出口にある堤防で、内側は、荒れた日でも潜ることができます。内側は砂地で、アマモが広がっており、夏から秋にかけては、アジとカマスの大群が見られるほか、シーズンになるとウミヒルモの花や、サビハゼの繁殖活動も見られます。
一面にアマモが広がる海底でゆったりとダイビング