DIVE IN ASIA ダイブインアジア2015
『マリンダイビング』12月号連動企画
日帰りから5泊6日までフレキシブルなプランで楽しむ
シミランクルーズのシーズン到来!
タイ屈指のダイブエリアを潜りまくれる
シミランクルーズでは、ジンベエザメとも遭遇チャンス大!
「リチェリューロック」などのスポットでは、ジンベエザメとの遭遇チャンスが!
毎年乾季に入る10月下旬から翌年の5月上旬の半年間だけ潜ることができる、タイを代表するダイブエリア・シミラン&スリン。シミラン諸島のダイビングスポットは、プーケットの北にあるリゾート地・カオラックから日帰りダイビングで潜ることも可能だが、より広範囲のスポットを効率よく楽しむには、ダイブクルーズが断然おすすめだ。
さらにクルーズなら、シミランの北に位置するコ・ボン、コ・タチャイ、そしてジンベエザメとの遭遇チャンスもある「リチェリューロック」へも自在に潜りに行ける。
「土日を利用しての最短3泊では、シミラン&スリンクルーズ大人気ポイント、コ・ボン、コ・タチャイ、リチェリューロックを丸々二日間潜るので、短い日程でも一番の見どころを見逃しません。ちなみに昨シーズン、上記のポイントでのジンベエザメとの遭遇確率は……ほぼ30%! 全クルーズ乗船していた私の確率ですが、スタッフによっては70%(1クルーズ単位)の確率でジンベエと遭遇したスタッフもいます!!」と、「スクーバエクスプローラー号」をオペレートする《カタダイビングサービス》の畑隼佑さん。短期間でジンベエザメとの遭遇などのクライマックスシーンを堪能できるクルーズは、休みが取りにくい人にはうれしい限り。
日帰りから5泊6日までとフレキシブルな日程
「いつでもシミラン!」改め「いつまで?シミラン!」
ダイブクルーズというと、数日間は船に乗りっ放しなことも多いが、「スクーバエクスプローラー号」は昨シーズン、期間限定で毎日乗下船が可能な「いつでもシミラン!」を開催して、好評を博していた。そして今シーズンはその進化形ともいえる、日帰りから5泊6日までクルーズスケジュールが自由に選べる「いつまで?シミラン!」を開催する。
「今シーズンは通常のスケジュールでのクルーズと『いつでもシミラン!』の利点を合体させました。金曜日夜発、土日の乗下船なしは変わりませんが、月曜から水曜までの期間はスピードボート利用で乗下船を可能にします。これによって、金曜乗船での3泊4日、4泊5日の両方が可能になりました。また水曜日に直接帰港するスケジュールのため、長く潜りたい人は5泊6日も可能に! さらに月、火のスピードボート乗下船を利用すれば、日帰り、1泊、2泊も可能になります」と畑さん。
金曜から日曜にかけては、シミラン&スリンクルーズ最強のビッグスポット「リチェリューロック」まで足を延ばすことができる。そのため日本発金曜日・最短3泊4日(機内泊を含めると4泊5日)で、シミラン&スリンクルーズを楽しむことも可能に!!
大物あり、魚群あり、豪快な地形あり、そして癒しのサンゴ礁のスポットありのシミラン&スリンクルーズを、効率よく潜り尽くせるのがうれしい。
全長36.8m、全幅7.8mの「スクーバエクスプローラー号」。横幅が広く、揺れにくいので船に弱い人でも安心
広々したダイビングデッキは使い勝手がよく、エントリーやエグジットも快適だ
「スクーバエクスプローラー号」おすすめの
シミラン&スリン 鉄板ダイビングスポット ベスト4
シミラン&スリンにはたくさんのダイビングスポットが点在するが、特におすすめのスポットを《カタダイビングサービス》の畑隼佑さんに聞いてみた。
リチェリューロック Richelieu Rock
「アンダマン海最北部にある外洋の隠れ根で、全体がサンゴ礁で形成される巨大な魚礁となっています。根周りには色とりどりのソフトコーラルやウミウチワが咲き乱れ、浅場にはセンジュイソギンチャクが絨毯のように広がっています。そんな栄養豊富な根にはいろいろなお魚たちが集まってきます。東インド洋固有種のトマトアネモネフィッシュやスカンクアネモネフィッシュなどのクマノミたちはもちろん、フリソデエビやタイガーテールシーホースなどのマクロな被写体もばっちり!
またキンセンフエダイの群れは間違いなくシミラン&スリン海域№1! 壁のように目の前に広がる群れに、感動を受けないダイバーはいないはずです。さらに中層には4種類を越えるタカサゴたちが流れ星のように群れ、それを狙ってロウニンアジやカスミアジ、ヨコシマサワラなどの回遊魚たちが捕食に現れます。またブラックフィンバラクーダの群れも必ず現れてくれます。と、ここまででも十分魅力に溢れると思いますが……さらにさらに! マンタやジンベエザメ、サカタザメなどの大物との遭遇チャンスも。ちなみに昨年はまさにジンベエの当たり年でした。通常3〜4本は続けて潜るリチェリューロック、全ダイブジンベエ! 潜ったら3匹同時!なんてことも。正直今シーズンが心配です(汗)」
巨大な壁のようにダイバーの目の前に現れるキンセンフエダイの群れ。魚影の濃さはアジア随一だ
トマトアネモネフィッシュの幼魚。成長すると熟したトマトのように体全体が赤くなるが、小さい頃は白線が入っている
タツノオトシゴの仲間・タイガーテールシーホースも「リチェリューロック」ではよく見られるマクロ生物。ユニークな姿は格好の被写体になる
ツインピークス (コ・タチャイ)Koh Tachi, Twin Peaks
「“バージンアイランド”と呼ばれるコ・タチャイ(タチャイ島)は、おそらくタイで最もキレイなビーチと透明度のいい海が広がる島です。『ツインピークス』はこの島の南の外洋上にあり、岩盤地形が楽しめるスポットです。島の東西から流れ込む海流がぶつかるこの場所では、クルーズ中で一番の流れを経験することも……。しかし流れがある場所には魚がいます! リチェリューロックに負けずとも劣らないぐらい中層の魚影は濃く、ロウニンアジやカスミアジ、ギンガメアジなどはその個体もかなり巨大なものになります。
そしてブラックフィンバラクーダの群れの大きさはリチェリューロックを軽くしのぎ、トルネード状の群れが見られるのもここの魅力です。大物チャンスも盛りだくさんで、マンタ・ジンベエ・トラフザメ・ナポレオンと、大物期待度は個人的には№1です。
大物や魚群につい目を向けがちですが、ここのもう一つの魅力はその根周りのサンゴ礁。ハードコーラルにウミウチワ、ソフトコーラルと、ダイナミックな岩の無機質な雰囲気と相対しながらもその岩周りを彩る景観として、フォト派ダイバー達が必ずと言っていいほどカメラを向けます。また昨シーズンは、リチェリューロック以上の確率でジンベエが出ました。バラクーダのトルネードにジンベエ、同時にジンベエ3匹(!!)などという贅沢なシーンも!!」
ウェストリッジ (コ・ボン)
Koh Bon, West Ridge
コ・ボンで見られるのは大型のジャイアントマンタ。その大きさに圧倒される
「マンタを見たい!といったら、このスポットは外せません。マンタのクリーニングステーションになっているため、島のリーフ沿いではクリーニングに訪れるマンタの姿が、そして西の先端にある張り出し部分(ウェストリッジ)では、捕食に現れるマンタが見られます。昔ほど遭遇確率は高くはないですが、『ここはマンタを狙っていきます!』といえるのは、このスポットだけになります。
ちなみに、ここで見られるマンタの種類は“ジャイアントマンタ”という種類になり、大きいものでは4mを超すものも! 世界的にも希少なジャイアントマンタ、少ないチャンスをものにするにはここは外せません。ただし当たり外れがあり、昨シーズンは見られるときは4、5枚のジャイアントマンタ、いないときは……というギャンブルポイントではあります。ただ西の先端部分での捕食はその周期にもよりますが迫力満点! マンタ待ちをしている間、常にツムブリやカスミアジ、イケカツオが根周りの小魚を捕食にやってきます。さらに当たりの時は、マンタ&ジンベエの夢の共演も見られました」
アニタズリーフ (シミラン諸島No5&6)
Anita’s Reef
白い砂地にカラフルなソフトコーラル。いつ潜っても癒されるスポットだ
「シミランのスポットの中で、最も癒し系なのがここ。島の東側にあるため、真っ白な砂地がゲレンデの様に広がり、その砂地にポツンポツンとある根にはソフトコーラルやウミウチワが咲き乱れ、時期によってはスカシテンジクダイなどがその彩りに光を添えます。
そんなキレイな景観に加えて、砂地にはたくさんの魅力的な生物もいます。インド洋固有種のオーロラパートナーゴビー(ダテハゼの仲間)は、コトブキテッポウエビと共生しています。テッポウエビの仲間はわりと地味な色をしているのですが、このエビは黄色赤青と非常に色鮮やか! またアンダマンジョーフィッシュやスパゲッティイールなどの固有種も数多く見られます。 チェックダイブでも、デイダイブでも、最終ダイブでも、「あぁ〜これが癒し系シミランか〜」と感じることができる。それが魅力です」
初めてでもお一人さまでもベテランダイバーでも
日本人向けのクルーズなら安心!!
人気エリアのシミラン&スリンを潜るダイブクルーズにはいろいろな船があるが、おすすめしたいのが日本人ガイドによる日本人ダイバーのためのケアをしっかりしてくれるクルーズ船。外国人ダイバーがメインの船では、セルフダイビングが基本の場合も多いが、「スクーバエクスプローラー号」では、毎ダイブごとにブリーフィングでスポットの見どころに加えて、潜り方や注意点も詳しく説明してくれる。また各チームごとに本数・経験レベルを分けて、少人数制を徹底しているので安全だ。
また船の上でのサービスが充実しているのも、この船の良いところ。昨シーズンに続いて、今シーズンもソフトドリンクはもちろん、ビール、ワインも無料で「飲み放題!!」。アフターダイブに一緒に潜った仲間たちと飲むビールやワインは最高においしい!
来年3月には「プロカメラマン・中村卓哉氏と行く!フォト講習付チャーター!スミラン&リチリューロッククルーズ」も開催される。フォト派ダイバーも大満足の被写体の宝庫・シミラン&スリンだけにこちらも見逃せない(詳細は《カタダイビングサービス》のホームページ参照)。
キャビンは写真のスイートのほか、デラックスツイン、デラックスダブル、スタンダードの計12室がある。ホテルのように快適な居住空間だ
1日4ダイブできるクルーズでは、ナイトロックスがおすすめ。クルーズ中に講習を受けることも可能だ