書籍
耳鼻咽喉科領域の潜水医学
- 新刊発売!
世界初 耳・鼻・喉の潜水医学書
耳鼻咽喉科領域の潜水医学
耳ぬき傷害などのダイビングトラブルにどう対応するか - 医学博士 北島尚治 著
スクーバダイビングの専門誌、月刊『マリンダイビング』で2017年11月号から2019年12月号まで掲載していた同タイトルの連載が加筆・修正され、一冊の本になりました!
耳鼻咽喉科領域のみの潜水医学書はこれまで日本にはもちろん海外にも存在していなかった世界初のもの。
ダイビングのことを知らない耳鼻咽喉科医にも読んでほしいという北島先生の願いから、内容は難解に見えるものの、ダイビング時やその前後に耳・鼻・喉にトラブルを抱えている、抱えたことのある方には役立つ情報が満載です。ダイビングインストラクターなど指導者にもぜひ読んでいただきたい保存版!!
判型:B5判 全116ページ
定価:3,080円(税込)
CONTENTS
第1章 ダイビングの基本知識
I ダイビングに必須のCカード
II ダイビングに用いる器材
III 潜水方法
第2章 ダイビングに伴う耳鼻咽喉科疾患
I なぜダイビングトラブルが耳鼻咽喉科領域に多いのか
II ダイバー患者の疫学・統計
III文献にみるダイビング後に生じる耳鼻咽喉科疾患
IV DAN JAPAN(Diver Alert Network Japan)と健康診断ガイドライン
第3章 主要な耳鼻咽喉科検査
I 耳鏡検査
II聴覚検査
III平衡機能検査
第4章 鼻・副鼻腔疾患
I 副鼻腔の解剖
II副鼻腔の生理機能
III副鼻腔気圧外傷
IV鼻性頭蓋内合併症
V その他の鼻疾患
第5章 耳管機能障害・中耳腔換気と調節
Ⅰ耳管の解剖
Ⅱ耳管の生理機能
III 耳管機能検査
IV 耳管機能に影響を与える因子
V 耳管機能障害の治療
VI 中耳腔換気と調節
第6章 PART-1 耳疾患
I 耳の解剖と機能
II 耳気圧外傷
PART-2 外耳疾患
I 外耳道炎
II 外耳気圧外傷
III 外耳道外骨腫
PART-3 中耳疾患
Ⅰ 中耳気圧外傷 (Middle Ear Barotrauma; MEB)
潜降時の中耳気圧外傷
浮上時の中耳気圧外傷
Ⅱ 中耳気圧外傷の合併症
PART-4 内耳疾患
I 内耳気圧外傷
II 開放耳管に伴う内耳気圧外傷
III 外リンパ瘻
Ⅳ 上半規管裂隙症候群
PART-5 中耳手術・鼓膜外傷後のダイビング
I 再生鼓膜または萎縮鼓膜
II 鼓膜穿孔・鼓膜換気チューブ留置
III 中耳手術
IV その他の手術
第7章 動揺病(乗り物酔い)
I 動揺病(乗り物酔い)
II 動揺病の類似疾患
第8章 息こらえダイビング(素潜り)
第9章 内耳型減圧症
第10章 耳鼻咽喉科近隣疾患
I歯科・口腔外科領域疾患
II 眼科領域疾患
III 皮膚科疾患
第11章 ダイビング後の聴力障害
第12章 ダイビング後のめまい
I耳鼻咽喉科領域と潜水医学領域での平衡障害の違い
II ダイビングにおけるめまい
第13章 ダイビング後の出血・痛み
I ダイビング後の出血
II ダイビング後の痛み
第14章 ダイバー適性診断とダイビング再開判定
I 健康診断ガイドラインに基づいたダイビング適性判定
IIダイビング再開時の注意点
★コラム
Column 1 ダイビング中の聴覚(水中聴覚)
Column 2 ダイビング中の視覚(水中視覚)
Column 3 ダイビング後の航空機搭乗・高所移動
★巻末付録
I ダイビング前の注意点
II ダイビング中の注意点
Ⅲ ダイビング後の注意点
★巻末付録2
覚えておくと安心♪
ダイビング用語 月刊マリンダイビング編集部
ダイビングトラブルの約8割が耳鼻咽喉科疾患!?
水中では気圧の変化が大きく、人間の体内にあって自然口のない中耳腔や副鼻腔と呼ばれる空洞臓器が影響を受けやすい。第2章から第9章は、耳鼻咽喉科領域に関わるダイビングのトラブルが起こる理由、その対処法、治療法を紹介します。耳ぬきのトラブルのみならず、鼻出血や船酔いなどについても詳細あり。必見です。
ダイビング後のめまい、出血、痛みなどの理由も!
ダイビング後に起こるトラブルも実は耳鼻咽喉科領域の問題が多数あります。なぜ起こるのか、どうすればよいのかなどが詳細に書かれています。
著者はダイビングを愛好する耳鼻咽喉科医
東京・練馬区の《北島耳鼻咽喉科医院》の院長でもある北島尚治先生は、夏休みやゴールデンウイークなどには必ずご家族で海に出かけ、ダイビングも楽しまれているダイバー医師。耳のトラブルを抱えているダイバーが多いことを知り、潜水医学を学ぶために日本高気圧環境・潜水医学会の会員に。以来、「ダイビング外来」も行っています。
ケースレポートも満載!
様々な症例を挙げ、その治療経過や治療のポイントを掲載しています!
症例その1
モルディブでダイビングを行ってから右耳痛を自覚し始め、帰国後も症状が改善しないため党員を初診した。
症例その2
沖縄にて体験ダイビングを行い、潜降中12mほどで右耳の耳ぬき不良とそれに伴う疼痛を自覚した。浮上後も疼痛が続くため現地の耳鼻咽喉科を受診。右鼓膜穿孔を認め抗生物質の内服を処方された。その後東京へ戻ってから、近医耳鼻咽喉科を受診した。右化膿性穿孔性中耳炎は進行しており、抗生物質の内部および点耳薬を処方された。治療にて耳漏と疼痛は改善したものの耳閉感が改善せず当院紹介受診となった。
症例その3
ダイビング中に右耳ぬき困難を自覚していたが、浮上後特に自覚する症状なく帰宅した。後日仕事中に右耳閉感を自覚し、改善ができないため、近医耳鼻咽喉科を受診。聴覚検査にて右感音難聴を認め、ステロイド内服を処方され一時的に改善するも右難聴は変動したため、1週間後当院を初診した。
症例その4
海外でスカイダイビングをし、その翌日スクーバダイビングを行った。潜降して7m程度で左耳痛・耳閉を生じた。浮上後も難聴の改善がなかったため帰国後、近医耳鼻行こうか受診。ダイビング後の左突発性難聴の診断でステロイド内服加療を開始しある程度の改善を認めたが、耳閉感が持続するため後日、当院初診した。
症例その5
OW講習でプール実習を行ったところ、浮上後から右耳閉感を自覚し、その後も改善がないため近医耳鼻咽喉科を受診した。右滲出性中耳炎の診断にて右鼓膜切開術を施行され、2週間後に切開創は閉鎖しダイビング再開を許可された。翌月海洋実習を行ったところ、浮上後に再度右耳閉感と耳漏を自覚したため、当院を初診した。
※本文は少々省略しています。
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水中造形センター
E-mail: shop@marinediving.co.jp
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