
2013年2月号
素朴な暮らしを楽しめるマンタが舞う海
グアムから1時間半で行けるヤップは、驚くほどありのままの自然が残る島。サンゴ礁とマングローブに守られ、伝統的な自給生活を営む人々もまだ多い。
そんなヤップでダイバーの人気の的はマンタ。とくに島の北西に位置する「ミルチャネル」と、北東に位置する「ゴフヌーチャネル」が、マンタスポットとして有名だ。季節や天候による風向きの変化に応じてポイントを選べるので、一年中マンタを見ることができる。また貿易風の強まる1月から3月はマンタの交尾シーズンともいわれ、オスが何匹も連なってメスを追いかけまわすシーンがよく見かけられる。
また、マンタ以外の見所も豊富だ。透明度の良い外洋では、バラクーダ、ギンガメアジやグレイリーフシャークといった大型魚との遭遇率も高まるし、カラフルなコーラルガーデンでのんびりダイブもお薦めだ。そしてマンタが行きかう水路の中も、少し視点を変えれば、実はハゼやウミウシ、甲殻類ウォッチャーにはたまらないマクロ天国だったりする。
Goofnuw Channel
ゴフヌーチャネル
貿易風の収まる6〜11月の雨季に潜ることが多いマンタスポット。水深18㍍と8㍍にマンタ待ちをするクリーニングステーションがあり、根で待つ。そのほかキャベツのような形をしたサンゴやエダサンゴなどが元気。
Magic Kingdom
マジックキングダム
南西のアウトリーフ・ポイント。一時オニヒトデの食害が心配されたが、いまでは見事なコーラルガーデンが復活した。なだらかなスロープに色とりどりの多様なサンゴ種が発達し、ところどころの根にギンガメアジやマダラタルミ、ホソカマスの群れが着いている。また春先にはマダラトビエイの群れもよく見かけられる。
M'iil Channel
ミルチャネル
風向きの影響を受けることなく、年間をとおして潜れるマンタスポット。広大な水路内にはマンタ待ちのポイントや魚群の集る根などいくかあり、大物から小物まで楽しめる豊かなポイントだ。現在マンタがよく出ているスポットは水深が数メートルと浅く、とても壊れやすいサンゴ根なので、環境破壊しないように気をつけて潜りたい。
Vertigo
バーティゴ
エントリーした瞬間、ボートの下ではサメがお待ちかねなんてこともあるすごいポイント。ドロップオフの際にグレイリーフシャーク、浅瀬にブラックチップシャークが常時見られ、たまに通りがかりのツムブリやバラクーダの群れに遭遇することもある。定点ダイブもしくはドリフトで楽しむ。
※2013年1月現在 情報は予告なく変更になる場合があります。事前にチェックをしてください。