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バリ日本人女性ダイバー漂流事故の経過2014.3.17

 既にTVや新聞の報道で周知の事実となっているが、2月14日(金)の午後、バリのレンボガン島沖でダイビングをしていた日本人女性ダイバー7名が予定の時間になっても上がらず、行方不明になるという事故が起こった。
 2月17日(月)、7人のうち5人が救出され、18日(火)現在もあと2人の捜索活動が続いている。行方不明になってから丸4日間以上が経つ今、一刻も早く発見されることを祈るばかりだ。(19:00現在)
 ダイバーにとって他人事ではない。なぜ行方不明になっているのか、どうすれば防げるのか。疑問を持つのも当然だ。
 『マリンダイビング』でも、事故の詳細がわかり次第、事故の原因を詳細に調べ、対策法などを紹介していく予定だが、現在までのところの事故経過をここでまとめておきたい。

※以下は行方不明者の捜索活動を手伝っている《スランガンマリンサービス》代表の三木弘子さんからの情報と、現地確認が取れた日本の報道を元に作成。

時間経過 2月14日(金)

朝8時過ぎ
現地ダイビングサービス《イエロースクーバ》の日本人インストラクター2名とゲスト5名(沖縄の《ダイビングショップワンピース》インストラクター1名とそのゲスト4名)、船長らでバリ島サヌールを出発。レンボガン島へ向かう。
13時頃
バリ島沖のレンボガン島「サケナン」でその日3本目のダイビングのためにエントリー。
エントリーして15分ぐらい経った頃、天候が急変。土砂降りの雨になり、視界不良に。
船長は「ダイバーの泡が見えなくなった」と言っている。
14時頃
約束の時間を過ぎてもダイバーのブイが上がらないため、船長は周辺を独力で捜索。
16時半頃
レンボガン島の港湾当局に通報。
17時頃
警察などにより捜索活動が開始される。日没により活動休止。

2月15日(土)

朝から警察、海難救助隊、《イエロースクーバ》や現地の有志ダイビングサービスなどにより捜索活動。
午前 日本総領事館に日本人女性ダイバー7名が行方不明との連絡が入る。

2月16日(日)

引き続き、捜索活動が行なわれる。

2月17日(月)

朝から捜索活動が行なわれる。

16時少し前
ペニダ島(ヌサペニダ)の近くの岩場で《イエロースクーバ》のインストラクター、古川さおりさん(37)が見つかる。ヘリコプターで救出される。
16時過ぎ
古川さんから約800m離れたところ、ヌサペニダの「マンタポイント」近くの岸壁で《ダイビングショップワンピース》のインストラクター山本栄美さん(33)、ゲストの冨田奈穂美さん(28)、森園彩さん(27)、吉留温美さん(29)が見つかる。ボートで救出される。

残るはあと2人になるが、日没のため、捜索終了。

2月18日(火)

朝から残る2人の捜索活動が開始される。 16時過ぎ 残る2人発見か!?の情報が流れるが、確認は取れていない(現地では「そういう情報は入っていない」と否定)。


追記:18時10分過ぎ
(日本時間19時10分過ぎ)、バリ島のサヌール沖で、行方不明となっていた宮田律子さん(59)の遺体が発見された。

3月15日(土)

ジャワ島東部、スンプ島沖で高橋祥子さん(35歳)の遺体を 地元の漁師が発見。

事故当日の海況

 レンボガン島の「サケナン」は、同島の大物スポット「ブルーコーナー」のすぐ隣にある。本誌でも取材を何度となくしており、バリ特集のときに紹介しているが、時として激流になったり、ダウンカレントが発生したりする(取材スタッフも体験している)難易度の高いスポット。ヘッドファーストができる、流れていても対処のできる中級者以上向けのスポットとして名高いのだが、事故が発覚したときは、「サケナン」から「ブルーコーナー」に向かったときにダウンカレントにつかまったのでは?と心配した。
 だが、当日すぐそばにいた現地ダイビングサービスによると「その日、流れはほとんどなく、事故者たちが潜っていた時間帯も流れが強くなるような気配はなかった」とのこと。
 とはいえ、同じ場所に潜っても、少しのタイムラグで激流が起こる可能性も捨てきれない。一応、水中で流されたのではという推測も捨てきれない状況だった。

 だが、2本目のダイビングを終えて13時頃、ランチ休憩をしていた同サービスのスタッフやゲストが言うには、朝出発するときは天候もまずまずで、ダイビングを中止しなくてはならないような激しい天候になるとは思いもよらなかったが、1時過ぎに雲行きが激しくなり、すぐに土砂降りの雨が。視界は5~6mといった感じで、すぐそばにいた《イエロースクーバ》のボートも見えなくなるほどだったという。

 つまり、7人は浮上したものの、天候が悪くて7人からはボートが見えず、またボートからも7人が上がった位置が見えなかったのではないか(※)。浮上した7人はそのまま潮流に乗って流されたのではないかという推測の下、捜索が進められた。

※救出された事故者の証言で、「浮上したとき、ボートは見えていた」とのこと。

 初日から捜索活動を手伝っている現地ダイビングサービス《スランガンマリンサービス》によると、
「レンボガン島とバリ島の間は海峡になっていて、流れは比較的速いといわれています。海洋学研究者からその時期の海流データを取り寄せて、北西のバリ島ウルワツ方面へ流れているという解析を見て、100kmぐらい離れているのですが、ヘリではそちら方面も探してもらいました。ロンボク島やその先のスンバワ島のほうにも流されている恐れがあります。ヘリコプターやダイビングボートで行ける範囲は限られていますから、地元ダイビングサービスの有志で結成した捜索チームもかなり焦ったものです」。

 実際に5人が見つかったのは、レンボガン島の隣の大きな島、ペニダ島。しかも潜っていた場所とは正反対の南側。そちらにも捜索は入っていたものの、「まさか」と思われる場所であった。

 18日17時現在、まだ見つかっていない《イエロースクーバ》の高橋祥子さん(35)、ゲストの宮田律子さん(59)が一刻も早く見つかることを心より祈るばかりです。

※以上、18日19時現在までの情報

2月19日12:30追記
18日 現地時間18時10分過ぎ(日本時間19時10分過ぎ)、バリ島のサヌール沖で、行方不明となっていた宮田律子さん(59)の遺体が発見された。
残念な結果となってしまったことが悔やまれます。

※なお、配慮の上、削除させていただいた部分もあります。ご容赦ください。

3月17日11:00追記
3月15日、ジャワ島東部、スンプ島沖でウエットスーツを着た遺体を地元の漁師が発見。
バリの漂流事故で行方不明になっている高橋祥子さん(35歳)かどうかバリの病院に搬送し確認していたが、
本日、高橋さんのお父様の確認で、本人と判明した。

改めて高橋祥子さんのご冥福をお祈り申し上げます。