北海道・積丹半島を潜る!
観光やグルメのイメージが強い「北海道」だけれど、実はダイビングが熱い! そんな北海道・積丹半島に編集部が初潜入。四季折々、大きく変化する海はどのシーズンも楽しい。そんな北海道の海の魅力を皆さまにお届け♪
協力/公益社団法人北海道観光振興機構、CROSSWAY
※2019年8月現在の情報です。
北海道・積丹半島ってどこにあるの?
積丹半島の海と海岸沿いの地形はかなりの迫力! 大自然がたくさん詰まってる
北海道・積丹半島は、北海道の西側、北西に突き出ている半島のこと。海岸沿いの道からは、切り立った岩々のダイナミックな地形と「積丹ブルー」と呼ばれる独特の青い海が一望できる。札幌から車で約1時間半の積丹半島の海は、最低水温3℃、最高水温24℃と一年間で大きく変化し、季節によってさまざまな生き物たちがやってくる。
北海道は陸も海もダイナミックな景観が広がり、ダイバーを「積丹ブルー」が包んでくれる
北海道で出会える生物&
シーズナリティ
ダイビングスタイル
今回取材班がメインで取材した積丹半島・美国エリアはボートダイビングがメイン。1本ずつ港に戻るスタイルなので、船酔いが心配なダイバーにもうれしい。お昼は挟まずに2本潜って、近くの飲食店で海鮮丼などを食べることができる。
ボートでの移動中、水面から見上げる岩々もダイナミックで迫力がある。水面近くには水鳥が飛んでくることもしばしば
春の北海道(3~5月)
水温
3月:4~5℃ 4月:5~9℃ 5月:8~12℃
装備
ドライスーツ、フード、5mmミトングローブ、3mmミトングローブ など
この時期見られる生き物
たくさんの幼魚たちがお出迎えしてくれる季節。ナメダンゴウオ、アツモリウオ、ホテイウオ(ゴッコ)の幼魚が狙い目。また、もりもり育っている海藻類も見もの!
夏の北海道(6~8月)
水温
6月:12~16℃ 7月:16~20℃ 8月:18~24℃
装備
ドライスーツ、フード、3mmミトングローブ、3シーズングローブ など
この時期見られる生き物
「積丹ブルー」の季節。ヒメイカやスナビクニン、リュウグウハゼなどが観察できる
秋の北海道(9~11月)
水温
9月:20~23℃ 10月:15~20℃ 11月:10~15℃
装備
ドライスーツ、ウエットスーツ、フード、5mmミトングローブ、3mmミトングローブ、3シーズングローブ など
この時期見られる生き物
アイナメやアイナメの卵塊・ハッチアウト、クジメ、そしてサケの遡上が狙える季節。ウミウシの種類も増えてくる
北海道ならではのサケの遡上は迫力満点!
冬の北海道(12~2月)
水温
12月:7~10℃ 1月:5~7℃ 2月:3~5℃
装備
ドライスーツ、ウエットスーツ、フード、5mmミトングローブ など
この時期見られる生き物
ナメダンゴウオ、ミズダコ、ホッケ、そしてトド。北の海ならではの生物たちがやってくる季節。「ゴッコ」と呼ばれるホテイウオにも会えるチャンス!
冬に会える海獣、トド。ダイバーなら一度お目にかかりたい♪(提供:CROSSWAY)
人気のナメダンゴウオにだって会える。
気になる! インナー情報
12~4月
水温は10℃を切るので、保温性が抜群に良いものを。あれもこれもと着込むより「専用インナー1枚」と「直接肌に触れるもの(コチラも保温性の高いもの)」が好ましい。
5~6月、10~11月
少し温かくなるが、水温で言うと伊豆の一番寒い時期ぐらい。まだまだ保温性の高いものを着たい。
7~9月
ウエットでもOK。ドライであればインナーは薄手のもので大丈夫。
どこも潜ってみたい!
ダイビングスポット情報
T・S・P
今回お世話になった《CROSSWAY》オリジナルスポット。春には見事な海藻の森が広がり、冬にはトドたちもやってくる。夏にはナイトダイビングスポットにもなり、バラエティの豊かさがダイバーを飽きさせない。
太陽をバックにゆらゆらと動く海藻も北の海ならではの光景
ビヤノ岬
見事なまでの柱状節理が見どころのスポット。まるで海底遺跡をも思わせる景観に、夏になればブリの群れや大きなヒラメも出てくる。
溶岩が急に冷やされて固まるとキレイな六角形の柱になる
「柱状節理」
ポンマッカ東
水深5mほどのところにトンネルや水路、オーバーハングの岩などがあり、「積丹ブルー」とのコントラストが楽しめるスポット。沖に向かって緩やかに下りていくと水深20mには砂地が広がる。
積丹ブルーとのコントラストが美しい洞窟は
ビギナーでも潜れる水深5m
キトノ浜
生物が豊富なのでフォト派ダイバーにもうれしいスポット。最大深度も15mほどなのでビギナーにも優しい。取材班は「シャンデリアクラゲ」や「シワイカナゴ」をじっくり撮影した。
卵の世話はオスの仕事。せっせと働くイワシカナゴのオス
イワシカナゴの卵。取材時にはちょうど眼ができていた
宝島東
上空から見ると♡の形をした宝島の東に位置するスポット。最大水深は約22m。中層にはメバルの群れ、水底にはアツモリウオの幼魚やアユカワウミコチョウ、フサギンポなどが季節によって観察できる。
砂地に紛れていて教えてもらうまで気が付かなったアユカワウミコチョウ
気になるアクセス
関東ダイバーには船もオススメ
あなたは飛行機と船、どちらで行く?
メリット
日本各地から飛んでおり、新千歳空港までは羽田空港からであれば約1時間半。
デメリット
ダイバーはとにかく荷物が多いので、重量制限がコワイ。そして重たい荷物を持って空港内を移動したり、北海道についてからも常に荷物を持ち歩くか、レンタカーを別途借りなければならない。
メリット
マイカーのまま船に乗ることができるので重量制限や荷物の積み下ろしが最小限に抑えられるし、カメラもセッティングした状態で乗せられるからとてもラク。北海道到着後もそのまま移動できるし、観光にもとても役立つ。
デメリット
北海道到着までに時間がかかる。都心から北海道行きのフェリーは茨城県・大洗港から出ているので、そこまでの高速料金やガソリン代がかかる。大洗港までは都心から車で約2時間。
船での移動は、荷物が多くなりがちなダイバーにとって車に乗せたまま移動できるからうれしい
取材班は船を選択! そのワケとは?
荷物の積み込みがラク!
重量制限もなし♪
まず、取材班はとにかく荷物が多い。ドライスーツに重器材、そして撮影機材ととても電車では運べないような量の荷物を持っていく。また、すぐに取材できるようにカメラはセッティングした状態で持ち込むことが多いので車に積んだまま移動ができるというのは本当にありがたい。そして怖いのが飛行機の手荷物重量超過時の追加料金。これが案外痛い出費。そういった点でも取材班は「船」の一択しかなかった。
減圧症の心配もなし
飛行機で行くダイビング旅行で気をつけなければならないのが「減圧症」。ダイビング終了後から飛行機搭乗までしっかりと時間を空けないと、飛行機に乗った際の気圧の変化で減圧症になってしまう。その点、船で行けば気圧の変化は起きないので、移動による減圧症の心配はまったくなし。実際、取材班は船に乗る当日(帰る日)も2本も潜った! 最終日までダイビングできるなんて魅力的!
各所要時間
都心→大洗港
都内からは高速道路を利用して2時間ほど。出航の1時間半前には乗船手続きを済ませられるように到着しよう。
大洗港↔苫小牧港
「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」(夕方便)に乗れば約17時間45分で苫小牧港に到着(帰りは19時間15分)。船に乗っている間は、沖にイルカが見られたり、キレイな夕日を見たりと船旅ならではの楽しみがたくさん。
苫小牧港→札幌
今回取材班は札幌に滞在。苫小牧港からは「道央自動車道」を使って1時間半前後。ホテルを選ぶ際には駐車場付きのところを選ぶと便利。
札幌→積丹半島
札幌市内から「美国」までは車で1時間半ほど。その先のエリア「幌武意(ほろむい)」まで足を延ばすとプラス20~30分ほど。今回取材でお世話になったショップでは札幌のお店から車に乗せて行ってくれるので、北海道の海のアレコレを聞いていたらあっという間に到着♪
アフターダイブは選びきれないぐらい充実
編集部オススメグルメ
札幌ダイバーが集まるお店
洋風居酒屋 ビストロ・マリオ
●住所:札幌市中央区南4条5丁目第4藤井ビル2F
昔、パラオのカープ島でダイビングガイドとして働いていた丸山勉さんが経営されているお店。たくさんのダイバーが訪れるお店で行けば盛り上がること間違いなし!
古平アットホームな雰囲気の中で新鮮な食材を
海鮮居酒屋 一印田中屋
●住所:古平郡古平町新地町57番地
地元の新鮮な食材にこだわった料理を提供されていて、とてもアットホームな雰囲気が漂う。お昼も夜も営業していて豊富なメニューが揃っている。写真はホッケ焼定食
美国ダイビングスポットからすぐ近く!
お食事処 純の店
●住所:積丹郡積丹町美国町船澗42-20
美国のダイビングスポットからすぐのお店。定食、丼ぶり、オムライスなど豊富なラインナップ。取材班はボリューム満点のザンギ定食を注文!
美国海鮮もラーメンも!
積丹料理 ふじ鮨(本店)
●住所:積丹郡積丹町美国町船澗120-6
新鮮な海鮮類はもちろんおいしいのだが、実はラーメンも有名! 広い店内でゆっくりと食事が楽しめる。写真は味噌ラーメン! 海鮮もラーメンもどちらも楽しめちゃう♪
ダイビングの後はじっくり観光!
せっかく北海道に行ったなら観光をしない手はない♪ 札幌観光はもちろん、積丹半島の絶景スポット、途中の小樽など本当に盛りだくさん! 観光スポットやグルメを探すなら北海道観光公式サイト「Good Day北海道」がオススメ! おトクなキャンペーン情報から観光の目的別検索まで内容盛りだくさん。旅の計画に必ず役に立つはず。
ダイビングの帰りにちょっと小樽へ立ち寄り♪