初心者もベテランも楽しい!
赤沢ダイビング基本情報
東伊豆・赤沢は伊豆半島の中でも古い歴史を持つダイビングエリアのひとつ。事情により2019年12月以降約1年半クローズしていましたが、2021年6月15日、再びダイビングエリアとしてオープンしました! ここではそんな赤沢の再オープン直後のダイビング情報をご紹介します。
※2021年7月現在の情報です。
赤沢ってこんなところ
東伊豆のちょうど真ん中あたりに位置する赤沢は、温泉地・別荘地として有名な緑豊かなエリア。また、観光地として人気の高い城ヶ崎海岸を越えてすぐの場所にあるので、周囲には観光スポットもいろいろ。伊豆半島の中でも古い歴史を持つダイビングエリアのひとつで、『マリンダイビング』が伊豆半島のダイビングエリアを盛んに取り上げるようになった1980年代半ばから多くのダイバーの講習地&ファンダイビングの拠点として人気を集め、誌面でも特集が組まれてきました。ちなみに『マリンダイビング』の生みの親であり、水中写真のパイオニア、故・舘石昭もこの海に注目し、足を運んでいたといいます。
静かな入り江にたたずむ《赤沢ダイビングセンター》
溶岩でできた、特徴的な地形が海の中まで続く。海岸線の地形がおもしろい!とボートダイビングのエグジット時に撮影
アクセス
車の場合
東京方面からなら東名高速で厚木ICへ。小田原―厚木道路を通り、西湘バイパス経由で真鶴道路へ。熱海ビーチラインを南下したら国道135号へ。《赤沢日帰り温泉》手前で左折。都内からであれば、3時間かからない程度で到着します。
名古屋方面からは東名沼津ICから天城高原ICを経由して赤沢へ(ただし高所を通過することになるので帰りは十分休息を取ってから出るか、厚木IC経由で帰ること)。
※当日の道路事情により迂回する必要が生じることもあります。
電車の場合
東京、名古屋方面からともに東海道新幹線や東海道線などで「熱海駅」へ。伊豆急行線に乗り換え、「伊豆高原駅」で下車。「熱海駅」から「伊豆高原駅」は所要時間約1時間。「伊豆高原駅」からは東海バスで約9分、タクシーで約7分です。送迎をお願いする場合は事前にダイビングショップにご連絡を。
ダイビング基本情報
ダイビングスタイル
赤沢ではビーチダイビングとボートダイビング、どちらも楽しむことができます。丸一日ビーチでじっくり潜るもよし、1ビーチ1ボートでどちらも楽しむもよし、2ボートでワイドな海を堪能するもよし! 自分のダイビングスキルのレベルや目的に合わせたスタイルで潜ることができるのが魅力です。
ビーチスポットはひとつで、《赤沢ダイビングセンター》前の漁港からエントリーします。エントリー口の足下はコンクリートのスロープで、海の中まで続く手すりもあるので楽にダイビングを始められます(エグジットも同様)。浅い砂地が広範囲で続いているため、講習や初心者のスキルアップにぴったり。じっくり潜るフォト派ダイバーにもおすすめです。
施設から激近!なエントリー口。手すりは新しく設置されました
少し進むと段差があり、スロープが途切れるのでそこでフィンを履いて進みます
ボートスポットは、「小浦鼻(0番)」と「三角岩(3番)」の2カ所。ビーチエントリーをする漁港から船が出ます。両スポットとも船での移動時間は5分~10分と短く、潜降ロープがあり、初心者でも安心して潜ることができます。スポットに到着したら、ジャイアント・ストライド・エントリーまたはバックロール・エントリーでエントリー。ボートスポットの最大水深は深いので注意しましょう。
いざ、ジャイアント・ストライドでエントリー!
ラダーからエグジット。ボートダイビング初心者でも受け入れ可能です
海の特徴
東伊豆では珍しく海が南に面しているため北東の風に強く、入り組んだ地形の陰になっている&防波堤に囲まれていて穏やかです。2021年5月末の先行取材では、生物の種類が豊富で、特に南方系の魚が多いのが印象的でした。トサヤッコ、レンテンヤッコをはじめ、キツネダイやテングダイ、ウメイロの群れなどが見られています。また、赤沢で見られるミノカサゴの仲間は、ほとんどが熱帯性のハナミノカサゴなのも不思議。
ボートダイビングでかわいらしいトサヤッコを発見
ウメイロの群れも現れました
人がしばらく入っていなかったからか、ぎゅっとした群れが見られるのと、ソフトコーラルが傷んでいないのも特徴的。ウミヒドラやヤギ系の群生もにょきにょきと元気でした。
まだまだ未知な赤沢の海ですが、これからどのような生き物が見られるようになるのか、最新の情報が増えるのが楽しみですね。
ダイビングスポット情報
じっくりまったり潜れる 講習・ビギナー・フォト派におすすめ!ビーチ
●最大水深:12m ●流れ:ほとんどない ●ビーチ
広いビーチを進んでいくとさまざまな出会いが♡ ネコザメ登場!
浅い砂地が広範囲で続くスポット。エントリーしてすぐ右手に進んでいくと、三角形に組まれた鉄の手すりがあって講習やスキルアップに便利です。その手すりや、砂地に張ってあるロープでは、イソギンポやニジギンポを見ることができるほか、砂地に点在する根でもフィッシュウオッチングが楽しめます。また、砂地をよく見るとアカエイやウチワザメなどが砂の中に隠れていることも。取材時はネコザメも登場しました。
事前予約でナイトダイビングも可能! 沖まで行くと深くなり、クローズ前はたまに深海性の生き物が出ていたのでこれからの出会いに期待。
講習やスキルアップにもってこいな手すり
砂地に点在する根にはソフトコーラルもにょきにょき
ロープにいたイソギンポ。付近では狭い範囲にたくさんのイソギンポが生息しています
ビーチでも群れが見られます。わっと押し寄せたシマアジの群れ
天の川のような魚の群れに感動!三角岩(3番)
●最大水深:30m ●流れ:ほとんどない ●ボート
群れがとにかくすごい!!
水深60mまで落ちる急斜面が特徴的なスポット。まるで天の川のようなネンブツダイの群れに、キンギョハナダイの群れも混じります。潮通しが良いからか以前から多種多様なハナダイに出会えていたほか、地形の関係で季節来遊魚も多く見られます。「三角岩」から東へと潜ると、クローズ前にウミガメとの遭遇率が高いことから「タートルポイント」と呼ばれていたスポットもあり、ウミガメの数が多くなります。
人慣れしていませんが、アオウミガメの個体数が多い!
スジハナダイとサクラダイのメスたち。サクラダイのオスや、キンギョハナダイに混じってナガハナダイのメスなども見られました
華やかなイボヤギが目印小浦鼻(0番)
●最大水深:24m ●流れ:ほとんどない ●ボート
華やかな「イボヤギ岩」。取材時はイボヤギのポリプが閉じてしまっていましたが、それでもきれい
魚影が濃く、岩壁のソフトコーラルやヤギが見事で、以前から人気があるスポット。現在はイボヤギが群生している大きな岩「イボヤギ岩」にブイが打ってあります(以前は「イボヤギ岩」も独立したスポットでしたが、距離が近いことから「小浦鼻」と合体しました)。鮮やかなオレンジ色のイボヤギが目を引きます。
赤沢の海の様子を編集部が動画で撮影してみました!
赤沢ダイビングの窓口!
\1年半閉まっていた海に、ぜひお越しください!/
赤沢ダイビングセンター
海の前の便利な施設
2021年6月15日(火)に再オープン。建物自体はクローズ前と変わっていませんが、内装を整え、外には器材セッティング場所や干場を新たに設置してより快適に利用できるようになりました。代表の仲榮眞充さんによると、今後はさらに使い勝手よく、「また行こう」と思えるようなアットホームな雰囲気にしていきたいとのことなので期待大!
《赤沢ダイビングセンター》代表 仲榮眞 充 さん
東京都出身。ダイビング歴、ガイド歴20年のベテランガイド。
白を基調としたきれいな休憩スペース。ここからテラスに出ることもできます
エントリー口付近に器材セッティング台が新設され快適