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地形、マクロ、大物 欲張りダイバー大集合!
雲見

地形、マクロ、大物 欲張りダイバー大集合!雲見

自然が作り出す光と影の秘密基地が広がる西伊豆・雲見。
地形ダイビングで有名なダイビングエリアだが、それだけでは終わらない魅力が詰まっていた。
ダイバーの心をつかんで離さない雲見。
その理由とはいったい!?

雲見の魅力

 雲見海岸に立って海を見てみると、大きな岩が2つ見えるはずだ。この2つの岩は、はるか昔に大洪水が雲見を襲った際、さまざまな物が流されてしまった中、牛だけはここに流れ着いて、無事だったことから「牛着岩」と呼ぶようになったという言い伝えがある。それから今でも大きい岩を「大牛」、小さい岩を「小牛」と呼び、岩の間にしめ縄を張り、港と船の安全を祈願しているそうだ。そんな牛着岩に見守られている雲見は、古き良き日本の雰囲気が残る温泉街で、豊かな自然が連なる土地となっている。さらに、海の中は関東・東海の近場きっての地形のメッカと、ファンが多い。迷路のようなトンネルやアーチがいくつも幾重にもあって、潜れば探検隊になったかのような気分が味わえる。しかしそれだけでは終わらないのが雲見の海。地形だけだと思って潜ってみたらきっとびっくりするはず!

雲見・牛着岩でアドベンチャーダイブ!
撮影機材:ソニーアクションカムHDR-AS300、イノンUFL-G140SDセミフィッシュアイレンズ

アクセス

 西伊豆の南端にほど近い雲見へは車で行くのが便利。ダイビングサービスによってはダイビング当日や前夜に駅まで送迎に来てくれて、そのまま前泊できる所もあるので電車でも行きやすい。
車で行く場合……東名高速道路沼津ICまたは新東名高速道路長泉沼津ICより、伊豆縦貫道、伊豆中央道、修善寺道路を経て土肥方面へ。国道136号を南下し、松崎を越えてすぐ。沼津IC、長泉沼津ICからスムーズに行って約2時間で着く。
電車で行く場合……東京方面、名古屋方面ともにJR東海道線熱海駅を経由して、伊豆急行線に乗り稲梓駅で下車。ダイビングサービスによってはその2つ先の駅、伊豆急下田駅を利用する場合もあるので要チェック。

ダイバーに優しい海

《くもみシーサイドハウス》にはダイバーが欲しいものがそろっている!

 雲見には《くもみシーサイドハウス》という伊豆漁協松崎支所がつくったダイバー専用の施設が港にあり、ウエットスーツのまま入ることができる更衣室や休憩所、それにお風呂もある。やはりダイビングは体が冷えてしまうのでこれは嬉しい。貴重品もこの100円ロッカーで預かってくれるから安心♪

ボート乗り場が目の前

 港で器材の準備をして、さあ出発! ボート乗り場までの距離はなんと徒歩5秒! しかもダイビングスポットまでも近いところで2分位なので、港でタンクを背負ったら、船の上では3点セットを身に着けるだけ。船酔いしやすい人も大丈夫♪ 

パワーリフト付きボートでエグジット

 雲見のボートはパワーリフト付き。ダイビングが終わり浮上したら、ボートのタラップに足を乗せよう。そうすれば自動で船に上げてくれるのだ。こんなラクチンダイビング、一度経験したらやめられない! 体力のない女性やシニアもこれならダイビングしやすい。

講習生、ビギナー、中・上級者までどんな人でもダイビングしやすい

 雲見では体験ダイビングやCカード取得講習も行なっているので、ダイビング始めたい!という人はぜひ雲見へ。
 透明度が良く、見られる生物も多い雲見は初めての海としておすすめ。また、水深が比較的浅い場所にも洞窟やトンネルなどの地形があふれているため、ビギナーで地形ダイビングにチャレンジしたいという人にももってこいの場所だ。さらに、中・上級者になって中性浮力が完璧にとれるようになったら、地形が作り出す神秘的な光の中で、写真撮影を行ってみよう。光の中に自分がふわっと浮かんでいる姿はとても幻想的。このように雲見はどんなレベルの人でも楽しめる環境が整っている、オールマイティな海なのだ!

雲見おすすめ2大スポット

牛着岩うしつきいわ

 雲見で一番人気のスポット。牛着岩が海底にトンネルやアーチ、洞窟など複雑な地形を作り出している。見ることができる生物も豊富で、コース取りによってさまざまな楽しみ方ができるため、何度潜っても飽きないスポット。そんな「牛着岩」のおすすめコースをご紹介♪

地形派おすすめのコースは”小牛の洞窟”や”H型の穴”を攻める

 幅4m位の入口から中に入っていくと、どんどん狭くなっていく洞窟。入っていくに従い暗くなり、行き止まりで上部の岩の隙間から光が射し込んで、ぼんやりと明るくなっている様子が神秘的。また、洞窟の中から外を覗いたときの青く広がる海中世界にドキドキする。
 今回の取材ではもう1コース、「24ブイ」からエントリーして、「24アーチ」をくぐり、「マンボウ待ちの根」へ。そこから「縦穴」に入って“く”の字形の光が象徴的な「小空間」、そして「H型の穴」(Hの穴)へ。上から見るとHという字に見えるから名づけられたのだが、ここでまた違った幻想的な景観を堪能して、「クランク」へと抜けるコースを紹介していただいた。
 次から次へと、まるでインディ・ジョーンズ(古い!?)になった気分で洞窟めぐり。たまりません。

マクロ派おすすめのコースは雲見ガイド陣におまかせ!

 地形ダイビングで有名な雲見だが、マクロ生物の種類と数も負けていない雲見。冬場には一日で50種類以上のウミウシが見られる日もあり、その中にはマニアックなウミウシも……! カエルアンコウやハナタツもたくさんいる。雲見のガイド陣は日々、生物の位置などの情報の共有をし合っているため、出現中の生物まで的確に案内して紹介してくれる。

魚群派おすすめのコースは”クランク”を回る

 キンメモドキやツマグロハタンポなどの魚群に囲まれ、一緒に泳ぐことができる。魚の数と魚群の大きさに圧倒! 真夏にかけてさらに魚群が濃くなるというから驚き。

開放感を得たい派おすすめのコースは”モロコ根”を回る

 アウトサイドという外洋のエリア。ここは今までのコースとは一変。真っ白な砂地が広がっていて、泳いでいるだけで開放的な気分になれる。夏場は運が良ければここでトビエイの群れを見ることができ、優雅に泳ぐ様子に心が癒される。

三競さんきょう

 「牛着岩」に並ぶ人気のスポットで1~5番と順に並ぶ岩を回る。人が一人通れるか通れないかという大きさの穴をくぐり抜けて回っていくコースで、それぞれの岩に特色があり面白い。水深が浅いため3本目にも行きやすい。そんな「三競」のおすすめの穴をご紹介♪

西伊豆・雲見「三競」
撮影機材:ソニーアクションカムHDR-AS300、イノンUFL-G140SDセミフィッシュアイレンズ

探検したい派おすすめは”3の穴”

 「三競」は回るだけで探検家になったかのような気分が味わえるスポットだが、特に”3の穴”では壮大な壁に挟まれながら洞窟へと進んでいく興奮がたまらない。洞窟の中はエアドームになっていて、一度浮上することができたり、岩の隙間から光がまっすぐに伸びる時間帯を狙っていくと、レーザービームを見ることができたりして盛りだくさん。

写真撮られたい派おすすめは”4の穴”

 ”宮殿”と呼ばれる光がポッと射し込んだ空間があり、ちょうど人が一人入って記念撮影をするのに絵になって最適な場所。スキルを高めていろいろなポーズに挑戦してみよう。

アフターダイブのすすめ

露天風呂

 雲見海岸のすぐ脇にある、無料で入れる温泉。目の前には牛着岩と天気が良い日には富士山、さらに背後には山が連なり自然からのマイナスイオンたっぷり。6月中旬から9月中旬まで利用可。水着を着て利用しよう。

伊豆漁協 松崎支所 雲見直売所

 雲見海岸の入口にある漁協の直売所には、新鮮な魚介類や海の近くならではの加工食品が並ぶ。ダイビングが終わったらここでお土産を買って、雲見への旅を満喫しよう。

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