『マリンダイビング』2019年7月号
海獣たちの待つ海 ラパスへ!!
アシカに逢える海としてダイバーの間で有名なメキシコ・ラパス。けれど、会えるアイドルはアシカだけじゃない! マンタにモブラ、ハンマーヘッドと超BIGな顔ぶれだし、圧巻の魚群はまるで壁のように視界を覆う。見たら絶対行きたくなる、ラパスの海へいざ!!
※2019年9月現在の情報です。
アシカ、モブラ、マンタと大物三昧
ラパスの海で会えるビッグな人気者たち
ラパスは、バハ・カリフォルニア半島南部最大の街。ここを拠点に潜る海には、太平洋とコルテス海の2つの海の影響を受け、たくさんの生物が生息している。中でもカリフォルニアアシカやジンベエザメなどの大物に高確率で会えることから、ダイバーに大人気!
カリフォルニアアシカ
ラパスから行くダイビングスポットの中でも、人気が特に高い「ロスイスロテス」。ここにはアシカのコロニーがあり、人懐っこいアシカ達が遊んでくれる。
他にも「ラ・レイーナ」や「サンラファエリート」でもアシカを見ることができる。
モブラ(ナイト&日中)
ラパスの海ならではの体験が、“ナイトモブラ”。ナイトダイビングでモブラ(小型のマンタ)の大群が見られる。数十匹のモブラが暗い海の中を羽ばたくように泳ぐ姿は、圧巻!
さらに6月~8月頃は、水面でのモブラのジャンプや、水中でのモブラの群れを見られる事も!
マンタ
「ラ・レイーナ」ではマンタのクリーニングステーションが復活しつつあり、数枚のマンタが見られることもある。
ハンマーヘッドシャーク
大物ポイントとして知られる「エルバホ」では、川のように大群が泳いでくる“ハンマーリバー”が狙える。
アジ玉
「ラ・レイーナ」では視界を覆い尽くすアジ玉や、バラクーダの大群など、迫力の魚群に遭遇できる。
ギンガメアジの群れ
ラパスより南へ2時間のところにある「イーストケープ・カボプルモ」では、見たことのない大きさのギンガメアジの群れを狙える!
コルテス海 固有種
コルテス海と太平洋東部の固有種イエローテイルサージョンフィッシュや、キングエンジェルフィッシュなども楽しめる。
ジンベエザメ
ラパスの湾内には、世界最大の魚類・ジンベエザメが入り込んでくる。スノーケリングで一緒に泳ぐ“ジンベエスイム”が楽しめる。
キャンプステイ or ホテルステイ or ダイブクルーズ
バリエーション豊かなラパスの潜り方
ラパスをベースに潜る方法は、ダイブクルーズ以外にもキャンプステイ、ホテルステイとバリエーション豊富。あなたの好み、予算などに合わせて、最高のラパスのダイビングトリップを楽しもう!
ラパスの大自然を満喫できる
無人島キャンプステイ
ラパスの北に浮かぶ島、エスピリトゥ・サント島やパルティーダ島では夏場、ダイバー向けにキャンプサイトが登場する。ここをベースにすれば、アシカのコロニーがある「ロスイスロテス」までは約15分、人気大物スポットの「エル・バホ」までは約30分と、とても便利。
バハ・カリフォルニアの大自然を満喫できるキャンプサイト
宿泊するテントには快適なベッドが設置されているし、料理もすべてスタッフが準備してくれる。夜には満天の星、目の前には美しい海が広がる最高のロケーションだ。
周りに明かりがないからこその満点の星空。いつまででも見ていられる
ビーチにはイスやパラソルも設置されているので、ゆったりくつろぐことができる
アフターダイブが超楽しいホテルステイ
バハ・カリフォルニアはアメリカやメキシコ本土から大勢の観光客が訪れるリゾート地。ラパスにも施設の整ったリゾートホテルが続々と増えている。
またラパスの街にはメキシコ料理をはじめ、さまざまな味が楽しめるレストランやお土産物店がたくさんある。
ダイビングからは16~17時頃には帰ってくるし、ラパスの日没は19~20時頃なので、アフターダイブの充実度を求めるなら、ホテルステイもおすすめ。
ダイビングショップ《ファンバハ》が入る《ザ マリーナ ウォータフロント ホテル》はロケーション抜群
寝ても覚めても海の上のダイブクルーズ
世界自然遺産にも登録されているコルテス海・ラパスの人気スポットを制覇できる「バレンティーナ」号でのダイブクルーズでは、アシカやジンベエザメをはじめ、一度は会いたい大物三昧のダイビングが楽しめる。
ダイバーの使い勝手を考え尽くして造られている船だから、滞在中の快適度もバツグン
ラパスに行ったら潜りたい!
人気ダイビングスポット
ロスイスロテス
コルテス海最大級のカリフォルニアアシカのコロニーを潜る。水中をビュンビュン泳ぐアシカたちの姿が見られ、好奇心旺盛なアシカがダイバーに近寄ってきてくれる。ほかにもこぶし大のファインスポッティッドジョーフィッシュ(通称:デカジョー)や、イワシが集まる季節にはグンカンドリが水中に飛びこんでくるシーンも見られる。
ラ・レイーナ
セラルボ島の北東にある、灯台がそびえる小岩の周辺の根を潜る。10頭ほどのアシカがすんでいて、一緒に泳げる。また、最近はマンタの出現率が復活しつつある。根の周りは魚影がとても濃く、アジの仲間のグリーンジャックの玉のような大群が見られることも。ブルー&ゴールドスナッパーの群れも見られる。
カボプルモ
水底15-17mの砂地から水面までギンガメアジの大群がまるで竜巻?尖塔?にそびえ立つように群れている。前後左右はおろかダイバーの頭上までギンガメアジが覆い尽くすし、その光景は圧巻の一言! ギンガメアジ以外にも巨大なエイの仲間や、巨大なハタも生息している。
エル・バホ
水深40mの海底から隆起した根で、北、中央、南の大きく分けて3つの根から成る。潮の流れが速いことも多いが、集まってくる魚の数はまさにミラクル。ハンマーヘッドシャークが狙えて、川の流れのように大群が泳いでくる“ハンマーリバー”が見られることも。カジキやイルカの目撃情報も後を絶たない、まさに超ド級のビッグスポットだ。
スワニー・リーフ
バハ・カリフォルニアとエスプリットサント島の間に横たわる小さなリーフを潜る。砂地にある平らな根にスポットテイルグラントやコルテスグラントがまるでじゅうたんのように群れているのが見られる。年にもよるが、グリーンジャックやメキシカンバラクーダの群れが出現することも。ジンベエザメもときにやって来る。