日本屈指のエキサイティングスポット
オガンの季節がやってきた!
西表島
仲ノ神島三の根
日本のほぼ最南西端に浮かぶ、沖縄で2番目に大きな島、西表島。
島を覆う原生林はジャングルそのもので、自然の豊かさは日本でも屈指。
それは水中にもつながっていて、ほかでは見られない多種多様な生物が 西表島の海には生息しているのが特徴だ。
しかも、西表島から高速スピードボートで約1時間。
南西に浮かぶ“オガン”こと仲ノ神島(なかのおがんじま)は、黒潮がぶち当たる海流の中にあり、
日本離れした超ダイナミックな海として、大物好きには大人気だ。
そんなオガンへアクセスしやすくなるのがGW頃から北風が強くなる10月末頃まで。
今がベストシーズンのオガンへいざっ!!
これが西表島の海だ!! Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
狙うはオガン「三の根」
流れをものともせずイソマグロの群れが出現! Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
オガンこと仲ノ神島は、透明度抜群の海流が流れる大海原に忽然と現れる岩の島。
人を寄せ付けないような屹立した岩は高さ約50mはあるだろうか。
海鳥が営巣する以外、人間が住めるような場所はなく、れっきとした無人島だ。
だが、この島の周囲には、隆起して水面に出られなかった「根」が東西に点在していて、
島側から西へ1、2、3の根、島の東に1つの根が存在。
ここに潮流が当たり、栄養分もたまるのか、魚たちが集まる温床となっているのだ。
古くからオガンのポテンシャルに魅せられ、日本を代表する大型ダイビングボートのパイオニアともいわれるダイビングボートを数多く生み出してきた《ダイビングチームうなりざき西表》では、
その機動力を生かし、タイミングさえ合えばかなりの確率でオガンへのダイビングツアーを開催。
中でも最も遠い「三の根」での爆発的な魚群との相性が良いようで、
日本ではこんな群れを見たことがない!ってぐらいのカスミアジの超大群が現れたり、
さらにスゴイ時はジンベエザメが姿を現すことも!!
海況が許す限りアクセスしたくなる超ビッグスポットだ。
イソマグロの群れとバラクーダの群れのコラボレーション! こんな贅沢なシーンにもお目にかかれる
海から屹立した仲ノ神島。こうした岩の島が水中にも隠れて点在していて、魚たちのたまり場となっている
当たった時の爆発力は日本の海とは思えない
オガンにはこんなバラクーダもいるんです Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
「東の根」もテッパン!
オガンといえば、仲ノ神島の東の隠れ根「東の根」も捨てがたい。
水深40~50mから立ち上がるビルディングのような巨大な根も見ものだが、
ドロップオフのエッジにつかまって、
そこに当たる潮に乗ってやってくるイソマグロやツムブリたちの群れ、
ウメイロモドキやクマザサハナムロの美しい群れなどの大物ウオッチングもたまらない。
ダイバーたちが吐く泡が横に流れているほど、大物出現率も高いのだが、
それだけ潮流が激しいということの表れでもあるので、安全ダイビングにはくれぐれも気をつけて。
ガイドさんの指示を見落とさないようにしよう。
なお、オガンは潮流が激しくなることが多いので、西表島での初日には連れていってもらえない。
「初日はチェックダイブをしていただき、問題がなければ、オガンへご案内させていただいています」と≪ダイビングチームうなりざき西表≫の森脇純一さん。
ちなみに本数は、50本以上、耳抜きや中性浮力に問題のない方が対象。
ベテランでも同様なので、日程を長めにとって、訪れるようにしよう。
ウメイロモドキの群れがめちゃくちゃキレイ! 透明度がいいからだろうか
「東の根」で大物を待つダイバーたち
遺跡なんじゃないかと思われるような直線的な岩の切れ目。とにかくダイナミック!
オガンにも癒しがある
ダイナミックな地形が織りなす神秘の世界「光の宮殿」
大物ガンガンのオガンだが、のんびりまったりダイビングが楽しめるスポットもある。
ぜひ潜ってほしいのが、「光の宮殿」と呼ばれる、仲ノ神島の西側にある地形スポット。
海中にある洞窟を入っていくと、天井にできた窓から光のカーテンが。
しんと静まり返った暗闇に注ぎ込む光のシャワーに、神々しささえ覚える。
心が洗われるような瞬間をぜひ味わっていただきたい。
岩の亀裂から注ぎ込む光のカーテンが神々しいこと!
ドリフトダイブではなくエントリー&エグジットが同じ場所でできるのも安心
オガンの癒しスポット「光の宮殿」 Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
回遊魚ものんびり!? 「天馬崎」
こちらものんびりまったり潜りたい癒し系でありながら、
大物が出るときには出る、オガン南側のスポット。
白砂の海底に岩が埋まった、不思議な景観で、透明度の良さを味わいながら浮遊感をたっぷり味わうことができる。
中層にはバラクーダやイソマグロ、カスミアジが群泳したりしていて、
ここでは回遊魚も心なしかのんびりくつろいでいるようだ。
パラオの「ブルーコーナー」で会えるようなブラックフィンバラクーダ(実は和名はない)が群れで登場!
白砂に大きな岩が埋まっている不思議な地形。与那国島にもこうしたスポットはあるけれど、かなり珍しい
西表島の海中ジャングルも見逃すな!
生物の種数・生存数は日本でもトップレベル
オガンもすごいけれど、西表島の周囲のスポットも、潜るたびに圧倒されっぱなし。
何よりも生物の種類、数が多い。日本の数々のダイブエリアの中でもトップクラスといえる。
しかも通年あったかいから、女子やシニアにもやさしい。
大好きでリピーターになるダイバーが増えるのも納得である。
西表島周辺のサンゴは元気いっぱい。中でもパラオハマサンゴの群生は圧巻だ!
Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
色とりどりのハナダイに、スカシテンジクダイに…群れ好きにはたまらない。
Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
西表島にもマンタと一緒に泳げるダイビングスポットがある。時には何枚も! 「鹿ノ川(かのかわ)・中の瀬」にて
Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
毎年5~9月頃と長い期間、西表島周辺のサンゴたちの産卵行動が見られる Pictured by Junichi Moriwaki
撮影機材:ソニーアクションカム、イノンUFL-G140 SDセミフィッシュアイレンズ
島の西側にある、ハナダイの仲間の群れが美しい「Gスポット」
船浮湾の桟橋のすぐそばにあり、川と海の水が交わる汽水域スポット「T’sエリア」。泥まじりの砂には珍しいハゼも多数。ウミショウブなどの海藻&海草も多く、レアな生き物にも会える確率が高い。ウミウシの仲間もいろいろ見つかる!