冬のトンバラで大物狙い
久米島
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大物に最近会ってないな……という大物好きなダイバーにオススメしたいのが、沖縄の久米島。
「トンバラ」という島の南に浮かぶ島の周辺ではハンマーや大型回遊魚が狙えるのです。
さらに、港から5分余りの「マンタステーション」ではマンタも出現。
大物ならオマカセ!な《クラブアズール》のツアーでぜひ出かけたいものです。
※2021年1月現在の情報です。
冬でも強い久米島
島とサンゴ礁の地形が理想的
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上のマップを見るとわかるように、久米島には200m前後の山が4つあり、東には(御願干瀬=うがんびし)が長く延びています。日本の気候は主に夏は南寄りの風、冬は北寄りの風が吹くのですが、久米島も同様。それほど高い山ではなくてもそれらの山々が遮ってくれるので夏の南風の時は北側が安定し、冬の北風の時は南側が安定します。同様に御願干瀬の南北でも東西に長いサンゴ礁(リーフ)が高い波を遮ってくれるため、夏は北側が安定し、冬は南側が安定するのです。
つまり、久米島では冬もダイビングが楽しめるということ。年による変動はありますが、例えば2020年の1~2月も多くのダイバーがマンタに会ったり、大物に会えたりしているのです!
マンタ・ハンマーが狙えるスポットにも行ける!
冬のトンバラは大物遭遇率がUP
久米島には大物遭遇率の高い2大スポットがあります。その一つが島からはるか彼方に見えるのですが、南の洋上に浮かぶトンバラ岩の周り「トンバラ」。冬になって透明度が20~30mオーバーになり、水温が下がってくると、ハンマーヘッドシャークが単体、時にはちょっとした群れで登場することもあるといいます。ロウニンアジやイソマグロ、ブラックフィンバラクーダやギンガメアジの何百という群れなどなど大型回遊魚が目の前にやってくることも。ちなみに春先にマンタやジンベエザメが目撃されることもあります。
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バラクーダの群れが登場することも
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貼り出したサンゴ礁の棚にはハナダイが乱舞。そこへギンガメアジの群れが登場したり……
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大物ではないけれど、「トンバラ」に行ったら外せないのが通称ガイコツパンダホヤというホヤの仲間
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ちなみに久米島ではガイコツパンダホヤの青バージョンも見つかる!
マンタ遭遇率は下がらない
2018年に久米島のダイビングガイドが発見し、地元のダイビングサービスから成る≪久米島ダイビング安全対策協力会≫の管理の下で調査が行われ、一年を通してマンタがやってくることが判明。「マンタステーション」と名付けられたマンタスポットが今やNo.1の人気スポットになっています。
山が北風や北西風を遮ってくれるイーフビーチのすぐ沖合にあるため、冬でもボートが出しやすく、海況も安定傾向。潜りに行けるのです。しかも、潜れば水深10mに満たないリーフトップにマンタが登場。しばしばクリーニングされるために目の前でホバリングしてくれることも!
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大きな胸ビレを広げ、空飛ぶジュータンのようなダイナミックな姿を見せてくれるマンタ。一瞬なのかもしれないけれど、永遠に幸福な気持ちにさせてくれる
ナント、ブラックマンタもいる!!
久米島の「マンタステーション」がスゴイのは、かなり高い確率で珍しいブラックマンタが登場してくれること。特に胸のあたりにミッキーマウスのような模様のある「ミッキー」は常連! お腹が白いマンタと併せてたっぷり観察しちゃいましょう♪
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国内では最近、目撃されるようになったものの、とても珍しいブラックマンタ
透明度UPで地形ダイブもピカイチ!
久米島ブルーが炸裂! 南の地形スポット
久米島には大きな河川がなく、島の周りを取り巻くサンゴ礁がろ過してくれることもあって、年間透明度が抜群にいいのが特徴です。特に冬場は光こそ弱まりますが、透明度がアップ。爽快感あふれるダイビングが楽しめます。
そんな透明度を楽しむのに最高なのが地形スポット。しかもそれらがリーフや島の南側に開拓されているので、冬でも潜りに行くことができるのです。
オススメは「シチューガマ」や「親子岩」などなど。
「親子岩」などは水深もさほど深くないので、初心者でも楽しめます。
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「シチューガマ」とおいしそうな名前の付いたスポットはリーフにあいたL字形の洞窟とトンネルから成っている。天井から射し込むスポットライトや外に抜けるところのブルーの窓が美しい。「シチュー」というのは沖縄の方言でイスズミのこと。「ガマ」は洞窟のこと
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あるスポットでは“ダックスフンド”形の穴が見える場所も。《JiC久米島》のスタッフに案内してもらおう
ダイビングサービス
クラブアズールのツアーで利用するのはJiC久米島
イーフビーチのすぐ真ん前に2020年春に移転し、イーフエリアのホテルから行きやすく、飲食店に行くのも便利な好立地。何よりも「あなたに合わせるお店作り」をモットーに、いつ行っても寛大に受け入れてくれる接客スタイルが魅力といえます。ダイビングを楽しませるのはもちろん、ダイビング以外の時間も楽しんでいただきたいと、観光や食事などの相談にもいつでも乗ってくれます。何よりも一点の曇りもないような、素敵なスタッフ陣が魅力。ぜひ思い出いっぱいの久米島ダイビングをお楽しみください。
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店舗は2020年4月に移転し、イーフビーチまで徒歩20秒で行けるようになった。ダイビング後、ホテルでシャワーを浴びたら再び集まってワイワイ、も楽しい
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2006年に《JiC久米島》がオープンした当初から頑張っている戸田貴之さん(真ん中)を筆頭に、ベテランガイドの成田逸美さん(左)、そして元気な新人、阿藤詩織さん(右)らが迎えてくれる
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ハワイ語で「静かな水面」を意味する「Lana」号は2018年6月就航の新しめのダイビング専用ボート。トイレ・真水シャワー付きで、使い勝手の良さをとことん追求
宿泊
島一番と名高いデラックスリゾート
久米島イーフビーチホテル
《クラブアズール》の久米島ツアーで利用予定なのは、島一番の美しいイーフビーチに面していち早く建てられたリゾートホテル、《久米島イーフビーチホテル》。大型ホテルとはいえ、高層ではなく自然に溶け込んだ造りになっています。エントランスからレセプション、レストランやバーへと続く館内はこげ茶とオフホワイトに統一された大人の雰囲気。客室もスタンダードルームですら広々としており、デラックスツイン以上はすべてオーシャンビュー。季節によっては目の前から朝日が昇るので、快適な一日が始まります。アメニティも充実しているので、わざわざ持参するものはほとんどないといっていいでしょう。
広々としたプールが目の前に広がるレストランでは、朝はビュッフェスタイル。和洋中のほか、沖縄ならではの料理も充実しています(冬はセットのコースになることもありますのでご了承ください)。
カフェ&バーのスイーツやカクテルも久米島ならではのメニューが季節に応じていろいろ。絶対に外せません。
また、ビーチ沿いに「ビーチ展望風呂」があり、特に冬はダイビング後に体を温めるのに最高!
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こげ茶とオフホワイトで統一されたオシャレなエントランス、レセプション周り。窓の向こうに見えるブルーの海がアクセントに
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レストランの朝食は基本、ビュッフェスタイル。どれもこれも食べたくなる、美味しい料理ばかり!
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昼・夜はアラカルト料理。メニューも豊富で迷いそう。久米島産の海ブドウを載せた料理も美味
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リクエストでBBQをすることもできる
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レストランのテラスの前には島最大級のスイミングプールが広がっている
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スタンダードツインは20m2で山側ビューとなっている
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全80室のうち64室は、オーシャンビューのデラックスツインのお部屋。広さ28~30m2で、エキストラベッドも入り4名まで泊まれる
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お魚のキーホルダーがかわいいルームキー。バスタイムに必要なシャンプー類も一通りそろっている
久米島のおすすめ食べ処
レンタカーで出かけたい店も
イーフビーチエリアにはホテルやダイビングサービスが集まっていて、食事処も多く、おすすめの店も少なくありません。《久米島イーフビーチホテル》から歩いて回れるので、とっても便利です。
ダイビングサービス《JiC久米島》の戸田さんや成田さんは美味しい店もよくご存じなので、「こんなのが食べたい」などと相談すれば、相応の店を教えてくれることでしょう。
また戸田さんらはイーフエリア以外の美味しいお店も熟知。
最終日のランチなど、レンタカーで出かけたい飲食店もありますよ♪
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沖縄といえばそば(小麦粉から作る沖縄そば)が有名。久米島にもそば専門店はいくつかあるが、中でも人気なのが赤瓦屋根の一軒家がいかにも沖縄らしい、《やん小~(やんぐゎ~)》。「島味噌もやしそば」は沖縄全島TOP10にもランキングされたことのあるほど。写真は唐辛子がほどよく入った「ピリ辛味噌そば」。地元の小学生たちが作る“久米島もやし”をはじめ、地産地消のお店だ
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久米島といえば車海老も有名なのだが、車海老を出汁に使った濃厚なそばを出してくれるのが《ゆくい処 笑島(わしま)》。空港に近い具志川のほうのエリアの高台にあり、眺めも抜群。特に季節限定の若い車海老を使った車海老そばは絶品。皮ごと食べられるほど柔らかいのだ