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どう選ぶ? 使い方は?
初めてのダイブコンピュータ

初めてのダイブコンピュータ

安全に潜るために、絶対に必要と言われるダイブコンピュータ。初心者のための基本ガイドと、おすすめ機種を紹介します!

ダイブコンピュータってどんなもの?

まず、減圧症のメカニズムを思い出してみましょう。
タンクから吸う空気には窒素が含まれていて、長く、深く潜るほど体の組織に溶け込みます。制限内で潜る分には問題ないですが、リミットを超えて浮上すると溶けた窒素が気泡化し、いわば炭酸飲料のシュワ~ッ! が体内で発生してしまいます。その泡が細い血管で詰まると関節の痛みやしびれ、ときには脳や脊髄に影響し意識混濁に陥る心配が……これが減圧症です。
その安全リミットをリアルタイムで計算し、刻々と割り出してくれるのがダイブコンピュータです。

ダイブコンピュータが必要な理由

ダイブコンピュータが必要な理由

減圧症予防のため、ダイブコンピュータのチェックは必須!

理由はズバリ、減圧症を防ぐため。ダイブコンピュータなしで潜ると、安全な潜水時間がわかりません。でも装着していれば、自分で安全な潜水時間をチェックし浮上することができます。
「ガイドやバディがダイコンを持っているなら、自分は持たなくてもOK?」なんて言う人もいますが、それはNG。一人ひとりダイブプロフィールは違うので、ダイブコンピュータは一人1台が原則です。

ダイブコンピュータでわかること

機種により機能は多少変わりますが、いずれもキモは減圧症予防。いずれも、次の情報はまず網羅しています。

ダイビング中⇒ダイブモード

ダイビング中⇒ダイブモード
A 現在水深/今いる深度をリアルタイムで表示
B 無減圧潜水時間(NDL)/減圧停止しなくとも、安全に浮上できる潜水時間
C 潜水時間(DIVE TIME)/ある水深を検知したところからカウントスタート
D 最大水深(MAX)/1ダイブ中の最大水深。
E 水温(℃)/現在水温
F 体内酸素量(O2)/体に溶け込んだ酸素量または分圧を表示。表示はない機種も
G 体内窒素量(N2)/多くの機種では、感覚的にわかるようバーグラフで表示。危険ゾーンに入るとイエローやレッドで示される機種も
浮上速度アラーム/浮上速度が速すぎると、アラームで警告

安全停止画面

安全停止画面
水深5m付近になると、自動で切り替わり3分のカウントダウンがスタート。画面は潜水時間46分で、残り停止時間は2分59秒、現在水深4.3mを示しています。安全停止時間が0になったら浮上OK。

ダイビング前⇒プランモード

ダイビング前⇒プランモード
これから潜る予定水深ごとの無減圧潜水時間(NDL=NO DEC LIMITまたはNO DEC TIMEと表示)を“15m〇分”“18m〇分”といった具合にスクロール。事前に計画を立てられます。画面は水深15mでNDLは66分。

ダイビング後⇒サーフェスモード

ダイビング後⇒サーフェスモード
サーフェスモードには、自動的に切り替わります。このモードでは残留窒素排出時間といって、窒素が排出されるまでの時間がわかります。画面では、左上のDESATがそれにあたり、残り1時間35分。中央は現在時刻。左下のSURF.Tは水面休息時間です。
また、飛行機搭乗待機時間といって安全に搭乗できるまでの待機時間や警告も表示。飛行機の下にNGの搭乗禁止マークを表示して知らせています。

ダイビング後⇒ログモード

ダイビング後⇒ログモード
過去のダイビングログを記憶して表示。ダイビングごとのデータがわかります。

このほかコンパス機能を備えていたり、タンクとワイヤレスでつながり残圧がダイブコンピュータでわかる機種も。使いこなすほど、便利さを実感できるはず!

ダイブコンピュータの選び方

近年人気なのは、普段使いもOKのウオッチタイプでしょう。十分な機能がありながらコンパクトで、ダイビングだけでなく時計としても使えます。防水機能も万全なので、リゾートやアウトドア、カジュアルなシーンでも使えます。
中でも注目は、充電や電池交換の必要がないソーラー式ダイブコンピュータです。ダイビング中に電池が切れるというマズイ事態を避けられ、バッテリー交換に伴う水没リスクもなくなるメリットがあります。
購入時にチェックしたい点を、下記にピックアップしてみました。

ソーラー式ダイブコンピュータの先駆け、TUSA IQ1204の2022年ニューカラー

ソーラー式ダイブコンピュータの先駆け、TUSA IQ1204の2022年ニューカラー

GARMINのスマートウオッチ機能付きDescentG1。ソーラー式ではないですが、その分お求めやすい価格

GARMINのスマートウオッチ機能付きDescentG1。ソーラー式ではないですが、その分お求めやすい価格!

視認性
薄暗い水中でも、表示が見やすい視認性のよさは重要。特に視力に不安があるシニア層は、見やすい機種をチョイスしましょう。必要な情報がシンプルに配置され、感覚的にわかりやすいことが大切です。

DescentG1のダイブモード。それぞれの数字が区切られ、視認性に優れます。

DescentG1のダイブモード。それぞれの数字が区切られ、視認性に優れます。

操作性
ダイビングコンピュータは、基本的に操作しなくともシーンごとにモードが切り替わります。
けれど、+αの情報を見たい場合はボタン操作が必要。なるべく少ないボタン、操作回数で、必要情報を呼び出せるのが理想です。 

IQ1204。LOG、PLANモードを呼び出すボタンが一目瞭然

IQ1204。LOG、PLANモードを呼び出すボタンが一目瞭然

デザイン性
見た目のカッコよさ、スマートさも気になります。クールで渋いモノトーンからカラフルでキュートな印象のモデルもあるので、好みで選んで。器材とコーディネイトもできます。使用シーンに合わせられるよう、手軽にベルトを交換できる機種も。

+αの搭載機能
ダイブコンピュータに必要な基本機能はどの機種も網羅されています。そこで注目したいのが、+αの機能です。
あるとうれしいのが、ログとスマホとの連携機能。アプリでデータを飛ばしてログをスマホでチェックでき、SNSにもすぐにアップできて楽しさが広がります。
スマートウオッチ機能を搭載したダイブコンピュータも。ダイビングだけでなく電話、メール受信、電子マネーでの決済にも使えて便利です。 
警告機能の充実度もチェックしたい項目。窒素の吸排出の速さは組織により違い、そこに着目してより安全に潜れる“M値警告機能”を備えた機種が注目されています。

+αの搭載機能 +αの搭載機能

スマホとの連携抜群なログ機能は、ダイブコンピュータ選びの大きなポイントのひとつ

2022年、話題のダイブコンピュータは?

これから購入するならどの機種がおすすめ? 話題のソーラー充電式2機種をピックアップしてみました。

Descent G1 Dual Power

Descent G1 Dual Power
GPS機器のパイオニア、GARMINから今年4月に発売された最新2機種のうちのひとつ。充電はソーラーに加え、USBでの充電も可能。ソーラー充電が心もとない日でも、USBでサポートできるので安心です。
特筆すべきはスマートウオッチ機能でしょう。健康管理できるだけでなく、Suica(※)の搭載も可能で支払に使えます。何かと潮っぽくなるダイビング時に、スマホを出さずに買い物できる機能はとても便利!
さらに詳しくは、こちらをチェックしてみて!

※「Suica」は東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。

DC Solar LINK IQ1204

DC Solar LINK IQ1204
ダイビングのトップメーカー、TUSAのソーラー充電式人気機種。Bluetooth Smartで、スマホへのデータ転送も簡単。ダイブプロフィールをスマホで見られ、撮影画像もログのアルバムに登録できるなど充実しています。
M値警告機能も特徴的です。組織ごとへの窒素溶け込み方の違いに配慮し、より安全性を高めた機能で同機種が世界唯一の搭載機種です。
デザイン性も抜群で、2022年には11の新色が加わりました。
さらに詳しくは、こちらをチェック!