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【短期連載】
水中ライトでダイビングも水中写真も10倍楽しい!
第1回:水中ライトで「海の中の色彩」を楽しもう!

水中ライトでダイビングも水中写真も10倍楽しい!

水中ライトで照らされた色鮮やかな海を見て、感動した人は多いと思います。マリンダイビングWEBでは「水中ライトを使うとダイビングがもっと楽しくなる!」をテーマに、光の基礎知識や水中撮影のポイントを2回に分けて特集します!
海中では視界が青被りし、生きもの本来の色を見ることはできません。そのため「写真やテレビで見る海の中と、ちょっと違う…」と感じた人もいるかもしれません。しかし、海の中は実はとってもカラフル! 水中ライトの光をあてると、驚くほど美しい世界が広がります。光について知り、使いこなすことができれば、海の楽しみ方が広がります!

※2024年8月の情報です。

海の中で見える色

水中ライトの光を向けると…色彩豊かな海に感動!

水中ライトの光を向けると…色彩豊かな海に感動!(写真/清水淳)

ガイドさんが照らしてくれたイソバナやソフトコーラル、ウミウシなどの色彩豊かな生き物を見た時、感動した人は多いのではないでしょうか。光に照らされた色鮮やかな水中世界は美しく、また水中で生き物を探したり、観察したりする時にも、色があった方が分かりやすいですね。
最近はフォト派ダイバーに加え、ムービーを撮影するダイバーも増え、水中ライトへの注目が高まっています。水中ライトブランド《RGBlue》のメーカー 《株式会社エーオーアイ・ジャパン》にご協力いただきながら、水中での光についてお話ししていきます!水中で光を使いこなして、ダイビングをもっと楽しみましょう!

光を当てると、ソフトコーラルのピンクが浮き立ちました!

光を当てると、ソフトコーラルのピンクが浮き立ちました!(写真/清水淳)

水中で「光」を使う

水中で光を使う方法は主に2つ。「ライト」と「ストロボ」です。ダイビングに行くと、どちらもよく目にするアイテムですが、「どう違うの?」「どっちを買えばいいか迷っている」というお悩みを持つ人も。まずは、この2つのアイテムの特徴や違いついて簡単にご説明します。

 

(1)ライト:常に光り続ける光(定常光)
・スイッチをONにするだけで使えて、手軽!
・柔らかい光で、ナチュラルに見える。
・ずっと光っているので、写真や動画を撮る時に仕上がりがイメージしやすい。

擬態上手なピグミーシーホース。ライトの光で照らすと質感もはっきり!

擬態上手なピグミーシーホース。ライトの光で照らすと質感もはっきり!(写真/清水淳)

(2)ストロボ:瞬間的に光る光(瞬間光)
・シャッターを切った時に一瞬光るものなので、事前に仕上がり具合を把握することができない。
・陰影のはっきりしたドラマチックな雰囲気の写真を撮りたい時におすすめ。

光量が大きく、動く被写体を撮るのに適している。(写真提供/齋藤利奈)

光量が大きく、動く被写体を撮るのに適している。(写真/齋藤利奈)

ライトもストロボも、それぞれ特徴があるので、撮影したい作品の雰囲気や被写体によって使い分けるのがおすすめです。

ライトのススメ

水中を明るく照らしたり、色を出したりすることができるライトやストロボ。どちらを選べばいいのか迷いますね。そんな時は、まずはライトがおすすめです!小型軽量で、スイッチを入れるだけなので操作も簡単。ビギナーさんからベテランダイバーまで使えます。最近はUSB充電ができるものもあり、便利です。ウオッチング派やフォト派・動画派の問わず、水中ライトを使うことで、色彩豊かな海中を楽しむことができますよ。

肉眼で見ると青みが強く、生きもの本来の色は分からない。

肉眼で見ると青みが強く、生きもの本来の色は分からない。(写真/清水淳)

ライトで照らすと、ウミウシの美しい色彩が…!

ライトで照らすと、ウミウシの美しい色彩が…!(写真/清水淳)

光の話

(1)水中ライトと海中電灯、何が違うの?

用途が違います。懐中電灯は「暗いところを照らす」「暗いところでものを探す」ために作られているので、明るさや照射する範囲を重視して作られています。懐中電灯で照らすと、照らされた部分が青白く見えることが多いのは、「色の再現」ではなく、「少ない電力で、明るく照らす」ということに重きが置かれているからです。
一方、水中撮影用のライト、特にRGBlueの水中ライトは、正確な色がわからない水中で被写体が持つ「色」を出すことを目的として作られています。なるべく太陽光に近い自然な色で照らすことで、目で見て綺麗であることはもちろん、写真や動画を撮影する時にも美しい映像になるように配慮されています。では、違いを見てみましょう。

RGBlueの:reシリーズ

RGBlueの:reシリーズ

懐中電灯

懐中電灯

RGBlue の水中ライトは光が滑らかで均一に広がり、色も自然です。一方、懐中電灯は中心だけが明るく、周辺の光量が急に落ちています。また、黄色味が強く、本来は白い壁に色付いて見えます。

(2)光の質 ~演色性(Ra)~

ライトを購入する際、「照らしたところが自然な色味で見えるかどうか」をどうやって判断すればいいのでしょうか?
光の質を表す指標に「演色性」というものがあります。自然界の光で表現できる色を100として、どのくらい自然に近い光なのかを示します。単位は「Ra(アール・エー)」。この値が95以上あれば、一般的に高い演色性があると言われています。ライトを購入する際は、「演色性」に着目してみてくださいね!
※作例で挙げたRGBlueの:reシリーズの演色性はRa95(色温度5000K)、懐中電灯はRa70(色温度6000K)です。

(3)光の色 ~色温度(ケルビン)~

太陽光などの自然光や電球、蛍光灯といった人工の光など、あらゆる光には色がついています。光の色を表す数値をケルビン(表記:K)といいます。
太陽の光(5000〜5500K)を基準に、ロウソク(2000K)や電球(3000K)など黄色味/赤味が強いほど色温度は低くなり、蛍光灯(7000K)や曇りの日の自然光(8000K)など青味が強くなるほど色温度高くなります。

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(4)光の強さ ~ルーメン、ルクス~

ライトを選ぶ際、「どのくらい明るいか」というのも気になるところです。「光源の明るさ」を示す指標として、ルーメン(lm)があります。ライトなどの照明器具やプロジェクターの明るさの表記に使われており、光源から出て、360°に放射される光の束の総量です。
また、照された場所にどれだけ光が入っているのかを表すルクス(lux)という単位があります。照されている面の明るさを示します。同じ光源でも、照されている距離によりルクスは変化します。

水中ライトとアクセサリー

水中での光やライトの基本についてお話ししてきました。次は実際に使うには、どんな方法があるるのかお伝えしていきす。

(1)手で持って使う

紛失防止にストラップを付けるものおすすめ!

紛失防止にストラップを付けるものおすすめ!

BCなどに直接取付けられるカラビナ機構付きのガングリップタイプ

BCなどに直接取付けられるカラビナ機構付きのガングリップタイプ

そのまま手で持って使う。
ライトに直接取り付けるカラビナやフック等のアクセサリーもあります。
<取り付けアクセサリー>
・RGB-DC1 ダイレクトカラビナ (re)
・RGB-DH02 ダイレクトフック2 (re) など

 

ウオッチング派、カメラ派問わず使える方法です。自由に照らすことができるので、ウオッチングにオススメです。

(2)Goproと使う

ハンドグリップを付けると安定感もUP!

ハンドグリップを付けると安定感もUP!

水中モードで撮影すると色を出してくれるGoproですが、水中ライトを使うとより色鮮やかな映像を撮ることができます。

 

<取り付けアクセサリー>
・RGB-GA02 GoPro アダプター2 (re)
・RGB-HG03 ハンドグリップ03 (00/re)

(3)水中カメラのハウジングに付ける

①シングルライトを取り付ける

シングルライトを取り付ける

カメラに付けて撮影する人は、このセッティングで使っている人が多いと思います。ハウジング本体にセットするのはもちろん、グリップやアームに付けることもできます。

 

<取り付けアクセサリー>
・YSAN-01 YSアダプターセット
・RGB-RSA2 ロータリーシューアダプター2

②ツインライトを使う

ツインライトを使う

マクロ撮影におすすめなのがツインライト。超小型ライト2灯によるコンパクトなセッティングからは想像できない、ライティングの自由度や拡張性があります。被写体にピンポイントで光をあてることができたり、狭い隙間に光を通すことができたり…表現の幅が広がります!

 

<取り付けアクセサリー>
・RGB-RR01 ロテーションリングアダプター
・RGB-SUR1 ステップアップリング M52-M67 (00/re)
・YSAN-01 YSアダプターセット
・RGB-RSA2 ロータリーシューアダプター2

(4)設置する

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トライポッド(三脚)を使ってライトを固定します。光を当てたい場所をじっくり考えながら設置できるのでフォト派におすすめです。Goproなどの機材と合わせて使った定点観察や動画の撮影にも!

 

<取り付けアクセサリー>
写真左:
・YSAN-01  YSアダプターセット
・RGB-CT1 コンパクトトライポッド
・RGB-CTYSB1 コンパクトトライポッドYSベース
写真右:
・RGB-CT1 コンパクトトライポッド
・RGB-BA01 ボールアダプター (2個)
・市販クランプ(ボール径25mm)

水中ライトがあると、海がもっと楽しくなる

海の中で光にこだわって作られた水中ライトを使うことで、自然で色鮮やかな水中風景や生き物の姿を見ることができます。それはきっと、忘れることのできない、感動の体験になります。いよいよダイビングシーズンが本格化するこの時期、RGBlueの水中ライトを使って海をもっと楽しみましょう!

RGBlueの製品ページはこちら

株式会社エーオーアイ・ジャパン

協力:株式会社エーオーアイ・ジャパン
写真提供:清水淳、株式会社エーオーアイ・ジャパン、齋藤利奈
ライター/齋藤利奈