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【新連載】デジタル一眼を始めよう!
~基本と水中写真の楽しみ方~
第2回 意外と簡単!オートフォーカスとレンズ

【新連載】デジタル一眼、始めよう!

「デジタル一眼で水中を撮ってみたいな。」と思いつつも、「なんだか難しそうだな。」と感じて二の足を踏んでしまう…という人は少なくないと思います。しかし! そんなことはありません。今回は、特に最近のミラーレス一眼は、カメラをこれから始める人にも使いやすく、小型軽量。「今から水中写真を始めよう!」と考えている人や「コンデジやアクションカメラからステップアップしたい!」と考えている人にもおススメです。
今回は、ミラーレス一眼のピント合わせ機能と水中でおすすめのレンズについてお伝えします。

※2024年11月の情報です。

カメラにお任せ!ピント合わせ

ピント合わせのイメージ。

ピント合わせのイメージ。

ミラーレス一眼は、オートフォーカスの性能が良く、初めての人にも使いやすいです!

また、最近のモデルでは「被写体の検出」という機能があり、指定した対象を自動で検出してくれる機能があります。OM1 mark2で、被写体演出を「鳥」に設定すると、クマノミやカエルアンコウなどの魚を検出してくれます!(検出される魚種には限りがあります。)

カメラがピント合わせのサポートをしてくれるので、コンデジ以上に快適です! ピント合わせがスムーズにできると、構図やボケ具合など、どんな写真に仕上げたいかを考えるゆとりも生まれます!

撮りたいものやシチュエーションに合わせてレンズを変えよう!

ミラーレス一眼は撮りたいものや環境に合わせてレンズを交換します。例えば、ウミウシやハゼといった小さな生きものを撮る時には「マクロレンズ(マイクロレンズ)」、広大なサンゴ礁やクジラなどの大きな生きものを撮る時には「フィッシュアイレンズ」を使う、というイメージです。コンデジのように「1台で何でも撮る!」ということは基本的にはできないので、セッティングをする時にどちらを撮りたいのかを決めます。
最初は「それはちょっと不便かも…」「それはなかなか決められない。」と思うかもしれませんが、ワイドかマクロ、どちらを撮るかを決めておくことで集中することができますし、それぞれに適したレンズを使うことで、より高画質で美しい写真を撮ることができます!

カメラの基礎知識①:焦点距離

レンズに「⚫︎mm」と表記されているもので、ピントが合う時のレンズとセンサーの距離でです。小さければ小さいほど広角で、大きいほど望遠になります。

マクロレンズ(マイクロレンズ)

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

「近くまで寄って小さなものを、大きく写す」というのが得意なレンズです。海の中には、わずか数ミリ〜数センチの生きものたちがたくさん暮らしています。ウミウシやカエルアンコウ、ハゼや幼魚など「小さな生きものたちの綺麗な姿や表情を撮りたい!」という時はマクロレンズがピッタリです!

小さなナカモトイロワケハゼの可愛い表情もしっかり撮れます。(写真/清水淳)

小さなナカモトイロワケハゼの可愛い表情もしっかり撮れます。(写真/清水淳)

マクロレンズにもいくつか種類がありますが、OM-1やPENシリーズなど、マイクロフォーサーズの場合は、「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」、フルサイズの場合は各メーカーから発売されている100㎜前後のマクロレンズを選ぶと、SNSなどで見かけるような、小さな生きものにクローズアップした写真を撮ることができます。

※下線部はセンサーサイズを表す言葉です。詳しくは下部の「カメラの基礎知識②:センサーサイズ」をご参照ください。

フィッシュアイレンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO

M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO

「広い海を、広く撮りたい!」「大型海洋生物を写したい!」という時は、フィッシュアイレンズ(魚眼レンズ)がおすすめです。特に、群れやサンゴの群生に寄って撮った時の躍動感は抜群です!

ギンガメアジのトルネード。迫り来る感じが印象的。(写真/清水淳)

ギンガメアジのトルネード。迫り来る感じが印象的。(写真/清水淳)

OM-1やPENシリーズはM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROがおすすめ。他のカメラメーカーの場合も、一眼レフ用フィッシュアイレンズがあります。現在、ミラーレス用のフィッシュアイレンズは未発売なので、ワイドを撮る時は、一眼レフ用のフィッシュアイレンズにコンバーターを付けるか、広角レンズ(焦点距離が20mm以下)がお勧めです。

洞窟内の広がりや長く伸びる光芒が美しい。(写真/清水淳)

洞窟内の広がりや長く伸びる光芒が美しい。(写真/清水淳)

この他にも、たくさんのレンズがあり、撮りたい写真、撮りたいものに合わせて交換することができます。

まとめ

一眼カメラを使う時のイメージ、湧いてきましたか? 「海で使ってみたいな」「興味がある!」と思っても、一見複雑で難しそうだから、という理由で断念してしまう人も…。でも、そんなことはなくて、一眼カメラを使うことで、ダイビングや写真がもっと楽しくなりますよ。
この連載では、カメラの基本をお伝えし、カメラの疑問や不安を一つずつ解消していきます!

カメラの基礎知識②:センサーサイズ

カメラの中には、光を映像に変える「センサー」が入っています。センサーは大きさによって大きい方から「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」と名前がついています。
センサーサイズによって変わることは色々ありますが、一番違うのは「画角」です。どれくらい広く(または狭く)撮ることができるのかを示す基準に焦点距離があります。同じレンズを付けた場合、フルサイズを基準にすると「APS-Cはフルサイズの1.5倍」「マイクロフォーサーズはフルサイズの2倍」の焦点距離になります。

レンズを外した時に見える、四角のキラキラした板状のものがセンサー。

レンズを外した時に見える、四角のキラキラした板状のものがセンサー。

センサーサイズの違い

センサーサイズの違い

OMデジタルソリューションズ

協力:OMデジタルソリューションズ
ライター:斉藤利奈

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