「マリンダイビング」2015年10月号
海中絶景2017
地球の表面積の約7割が海。
世界中いたるところにさまざまな絶景があるように、
海の中にも“絶景”がある。
そんな絶景を月刊『マリンダイビング』がお届けする!
青い海と光
実は《水中造形センター》の2014年カレンダーに掲載した1枚。
きらきらと光が海底まで届く天国のような世界は、ダイバーやスキンダイバーが味わえる絶景。
撮影地/パラオ「ウーロンチャネル浅瀬」
“地形スポット”と呼ばれるスポットが世界中にある。
サンゴ礁が隆起してできた宮古島とその周辺の島々は、気の遠くなるような長い年月をかけて形成された洞窟やトンネル、アーチが海中に。たくさんの地形スポットはいずれも絶景。
撮影地/宮古島「クロスホール」
大物
世界最大のジンベエザメをはじめ、外洋性の大型なサメは、ダイバーの憧れの的。
モルディブ、パラオ、タヒチといった海外の人気エリアをはじめ、日本でもあちこちで見られる。
撮影地/モルディブ ヴァーヴ環礁「アリマタ・カンドゥ」
竜宮城の住人ともいわれるウミガメも海で会いたい大物アイドルのひとつ。
絶滅の危機に瀕しているといわれるタイマイも、意外と多く会えちゃうのだ(写真はアオウミガメ)。
撮影地/フィリピン アポ島「チャーチ」
人間と同じ哺乳類だからか、親近感がわいてたまらないイルカたちも海で会える大物アイドルのひとつ。
ダイビング中会えるという点ではランギロアや小笠原諸島が有名。
スキンダイビングであれば、伊豆諸島の御蔵島(三宅島からもツアーあり)や利島でもイルカと泳げる。
撮影地/フランス領タヒチ ランギロア「ティプタパス」
魚群
潮流が当たる外洋のスポットでは、大型回遊魚が大群を成してやってくる。
そのスピード感、群れのボリューム感を見るだけでアドレナリンが体中から湧き上がり、超エキサイト。
写真は体長1m大の大きなイソマグロの群れで、小笠原のほか、西表島沖の仲ノ神島、与那国島、石垣島などの日本の外洋スポットでも見られる。
撮影地/小笠原諸島 ケータ列島 嫁島「マグロ穴」
遠くから見るとマンタにも見えるこの写真、実はイワシの仲間が群れになってマンタやクジラ、ジンベエザメのような形に変化していくところ。イワシの魚群がいると、中型、大型の回遊魚や大物も回ってくる可能性が高いので、群れの後ろも要チェックなのだ。
撮影地/フィリピン セブ島 モアルボアル「カバナフロント」
魚群といえば、タイのタオ島ほど魚影の濃い、濃~い海はないかもしれない。
写真はキンセンフエダイやリボンスズメダイ(だと思われる)がぐっちゃり群れる根で、巨大なヤイトハタがぬーっと姿を現した瞬間。
撮影地/タイ タオ島「チュンポンピナクル」
色とりどりの海中
海の中はさまざまな色にあふれている。敢えて今回選んでみたのは、日本の西伊豆、土肥の海中景観。
岩の根をびっしりと覆う鮮やかなソフトコーラルにその上で大乱舞するキンギョハナダイたち。土肥やその周辺の安良里、田子、雲見などでも初夏から秋の終わりにかけてこうした景観が期待できる。
撮影地/静岡県 土肥「飛島沖」
青い海には黄色やオレンジ色が映えるのだが、ブルーでも映えるという例。
パウダーブルーサージョンフィッシュは、インド洋の固有種で、普段は1尾、2尾で泳ぎ回っている。群れが見られるのはかなり限定されたスポットだ。
撮影地/モルディブ 北マーレ環礁「サンライトティラ」
海の中にはこ~んな色彩も。インドネシアの海は特にそうした、色彩あふれる海として、世界中のダイバー、とりわけフォト派ダイバーに大人気だ。
撮影地/インドネシア バリ島 トランバン「レック」
サンゴ礁
南の海の元気度を知るバロメーターとなるサンゴ礁。
海水温上昇による被害も世界中で報告されているが、この美しい景観はいつまでも永遠に残さなければと、環境保護の意識を高めてくれる。
撮影地/鹿児島県 トカラ列島「エボシ」
浮遊感が味わえる海中
真っ白な砂は水中がとにかく明るい。水深が浅いところでは光が海中に届き、一番目の写真のような絶景にもお目にかかれる。中層を泳げば、空を飛んでいるような錯覚に陥るかも。
また、晴れた日には自分の影が海底に。気持ちい~い、まさに絶景に身を置いてみよう!
撮影地/小笠原 父島「万蔵穴」