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ダイビングの感動を“伝える”側へ
PADIインストラクターになろう

PADIインストラクターになろう

初めてダイビングをした時の感動を覚えていますか? 心打たれたダイビングの世界を自分の中だけに留めておくのはもったいない! インストラクターになれば、魅力を伝えていく側にもなれるんです。
いつもガイド・講習してくれるインストラクター達も、初めはビギナーダイバーでした。「彼らのようになりたい」と思ったとき、インストラクターへの道のりが始まります。
今回は現役で活躍中のインストラクターのみなさんに、インストラクターという仕事の魅力について伺いました。先輩方の言葉に背中を押してもらい、憧れを実現させましょう!

※2023年10月現在の情報です。

インストラクターってどうしたらなれる?

PADIのCカード取得からインストラクターになるまでの流れ

PADIのCカード取得からインストラクターになるまでの流れ

まずはCカードを取得しよう

ダイビングを始めるには、Cカード(Certification Card)=認定証、いわゆる「ダイビングライセンス」が必要になります。これには様々なランクがあるのですが、一番初めに取得するのが「オープン・ウォーター・ダイバー」です。このコースでは、ダイビングを安全に楽しむために必要な知識とスキルを身に付けます。

ファンダイバーの最高ランクへ

もっとダイビングを楽しむためには、講習を受けてステップアップしていきます。
より深く潜ったり、沈船や水中写真など、楽しみの幅を広げたい!▶︎「アドヴァンスド・オープン・ウォーター・ダイバー」コース
セルフレスキューのやり方を学んで、ダイビングの安全性と自信を高めたい!▶︎「レスキュー・ダイバー」コース
ここまでの認定を受け、5つ以上のスペシャルティ(ディープダイバー、ボートダイバーなど)を取得すると、ファンダイバーの最高ランク「マスター・スクーバ・ダイバー」になることができます。

ステップアップすればするほど、海の世界が広がります

ステップアップすればするほど、海の世界が広がります
photo by Marine Diving Web

プロダイバーへの第一歩

プロダイバーを目指す場合、この先はプロコースへと進みます。一番初めに受けるのが「ダイブマスター(DM)」コースです。講習アシスタントや水中ガイドを安全に行なうために必要な知識とスキルや、プロダイバーとしての心構えなどを身に付けます。

■ダイブマスターになるとできること
・ダイブセンターやリゾートのスタッフとして働くことができる
・インストラクターと一緒にお客さまのアシストができる
・「PADIアドヴァンスド・スノーケラー(スキンダイバー)・コース」を単独で実施し、認定(Cカード発行)ができる
・「PADIディスカバー・スノーケリング・プログラム」を実施できる など

DMコースはレスキュー・ダイバー・コースまでよりも、長期の講習期間を要すのが通常です

DMコースはレスキュー・ダイバー・コースまでよりも、長期の講習期間を要すのが通常です
photo by Marine Diving Web

インストラクターになる!

いよいよ「インストラクター開発コース(IDC)」へと進みます。IDCは、①アシスタント・インストラクター(AI)コースと、②オープン・ウォーター・スクーバ・インストラクター(OWSI)プログラムの2つで構成されています。IDCはPADIショップの中でも、コースディレクターが所属する“プロコースが受講できるショップ”でのみ受講できます。

世界最大級のダイビング教育機関PADIでなら、安心して質の高いサービスが受けられます

世界最大級のダイビング教育機関PADIでなら、安心して質の高いサービスが受けられます
photo by Marine Diving Web

IDCが修了したら、インストラクター認定の最終試験「PADIインストラクター・エグザミネーション(IE)」を受けられます。IEは、筆記試験、知識開発プレゼンテーション、限定水域、オープン・ウォーターの4つのセクションで構成されています。IDCまではプロコース開催店のPADIコースディレクターのもとで実施されますが、IEはPADI本部の試験官が認定を行ないます。

インストラクターになって、海やダイビングの素晴らしさを共有する仲間を増やしましょう!

インストラクターになって、海やダイビングの素晴らしさを共有する仲間を増やしましょう!
photo by Marine Diving Web

■インストラクターになるとできること
・オープン・ウォーター・ダイバーからDMまでの講習・認定(Cカード発行)ができる
・お客さまのアシストができる
・ダイブセンターやリゾートのスタッフとして働くことができる など

IEに合格すると、晴れてインストラクターの仲間入りです! インストラクターになるまでの道のりは、多くの経験やスキル、時間が必要になり、大変なことももちろんあるかと思います。でもその分、プロフェッショナルなダイバーへと成長でき、やりがいも感じられます。「海やダイビングの素晴らしさを伝えてきたい」という方にもインストラクターの役割はぴったりです。

インストラクターという仕事の魅力は?

プロコース開催PADIショップからインストラクターになり、現在、現場でバリバリ活躍している先輩たちに、お話しを伺いました。

●MOANAダイビングカレッジ石垣島でプロコース受講

山崎光美(やまざきてるみ)さん
《MOANAダイビングカレッジ石垣島》で活躍中!

インストラクターになって6ヵ月ほどになります。前職は看護師でした。インストラクターになったきっかけは、自分が大好きなダイビング、海の魅力をまだ知らない人に教えたかったからです。
実際にインストラクターになり、オープンウォーター講習で教えた生徒さんが2日目には1人で海の中を泳いでいる姿をみているとき、「楽しかったです」と言ってもらえたとき、インストラクターになってよかった!と思います。
インストラクターは、ダイビングの魅力を伝え、教えてあげられる素敵な仕事です。好きなことを人に伝えられる喜びや充実感があります。ダイビングが好きという気持ちがあれば、目指すことができます! ダイビングを通してたくさんの方と出会えることも、喜びのひとつですよ。

●ダイブコーヴィーでプロコース受講

西尾涼佑(にしおりょうすけ)さん
《北海道ダイビングポセイドン》で活躍中!

現在32歳、2020年12月のIEでインストラクターに合格してもうすぐ3年になります。前職は小樽で観光船の船長をしていました。もともと海が好きでダイビングも趣味で楽しんでいたんです。趣味を仕事にすることの葛藤もありましたが、思いきってダイビングの世界に飛び込みました。
夢を叶えてやりたかった仕事に就きましたから、仕事に対する満足感はとても高いです。講習を担当したゲストがダイバーになり、ファンダイビングを楽しみ、お店や私との繋がりもできて、ダイビングにハマり成長していくのを感じられる幸せは、インストラクターという仕事ならではです!
よくダイビングは「非日常」といいますが、私にとっては「日常」です! お休みの日も友人とバディダイビングを楽しんでいます。風の影響で地元で潜れる日が少なくなる秋~冬は、ちょっぴり淋しくなります(笑)
これからインストラクターを目指すみなさん、いろいろ悩むこともあると思いますが、まずはtryしてみてください。やってみなくちゃ何も始まりませんから!

●稲取マリンスポーツセンターでプロコース受講

小川 茜(おがわ あかね)さん
《稲取マリンスポーツセンター》で活躍中!

現在21歳、学生からインストラクターになって1年です。海と身体を動かすことが好きで、ダイビングインストラクターを目指すことにしました。
ダイビングは安らぎも与えてくれて、ときとしてエキサイティングな存在。仕事としてやりがいがあります。今はインストラクターとしてしっかりと安全なダイビング講習を心掛けています。自分が担当したお客さまが海を楽しんで、好きになって、ステップアップコースやツアーに参加されているのを見ると感激です。
普通に働いていたら出会えない職業、年代の方に出会えて、飽きることがなく毎日が新鮮! 夏場は大変ですがオフシーズンには時間も取れるので、自分の時間を大切にしたい方にもいい職業ではないかと思います。

●shonandive.葉山タンクサービス店でプロコース受講

木村真人さん
《shonandive.葉山タンクサービス店》で活躍中!

前職はITエンジニアでした。インストラクターになり10年、42歳です。
インストラクターは、趣味の延長でダイビング技術研鑽を積んでいくうちに自然と目指すようになりました。もともと海が大好き!でダイビングを始めて、今や家族、仕事、ダイビング……私のLIFEスタイルの中にあって、大切なもののひとつです。
現在は、皆様の貴重な一歩であるエントリーレベルのダイバー講習を担当。毎週末、多くの講習生に指導をさせていただいております。責任の重さを感じつつ、担当できる喜びを感じながら日々現場に立たせていただております。
プロを目指すときに重要と考えているのは、良い師匠に出会うことだと思います。こんなプロになりたい!こんなところで活動したい!と思えるような場所と人を探してみてください。

●エムズダイビングアドベンチャーでプロコース受講

石井 渚(いしい なぎさ)さん
《ザ ダイブファクトリー》で活躍中!

インストラクターになる前は保育士や営業の仕事をしていました。28歳、インストラクター歴7ヶ月です。
オープンウォーター講習時、海況が悪いにも関わらず海の楽しさを一生懸命教えてくれたインストラクターに憧れたのがきっかけで目指しました! ダイバーになって青い海といろんな生物を見て自分の世界が広がり、ステップアップにのめり込みました。ツアーへ行くたび、自分の大好きな人たちが仲良くなって繋がっていくことが嬉しく、私も海を通して人と人を繋げる存在になりたいと思いました。
インストラクターになってからは「なぎちゃんのおかげで助かった」、「紹介してくれたウミウシ上手く撮れたよ」とお客さまが喜んでくれると素直に嬉しいです。お客様がダイビングを楽しんでくれている様子を見るとやりがいを感じます。
ダイビングはいつまでも私を成長させてくれる存在です。楽しむ気持ちを大切に♡ どんな仕事をしていても誰だって挑戦できますよ!

●スキューバプロショップでプロコース受講

深堀光太郎 さん
《スキューバプロショップ》で活躍中!

学生からプロへ、現在 20歳のプロ1年目です。きっかけはDMとして夏休みにバイトをしましたが、DMだとやれることに限界があるので、もっとやれることを増やしたい! もっとダイビングを深めたい! いろんな人と関わってみたい!と思ったからです。
インストラクターになってよかったと思うのは、OW講習の方が翌月AOW講習でまた来店してくださったり、体験ダイビングの方が満足して笑顔で帰ってもらえたときです。
ダイビングは、自分の思いのままに自在に泳げる不思議な空間。生物を見つける楽しさ、観察する楽しさ、探検する楽しさがあり、潜るたびに新しい発見があります。自分がまず楽しむことが人を楽しませられる第一歩だと思います。安全管理など背負う責任は大きいですが、出来るようになり、それを超えた先に待っている海はきっと楽しいです。これからインストラクターを目指すみなさん、頑張ってください! 

●MOANAダイビングカレッジ石垣島でプロコース受講

しゅん さん
《ダイビングスクール海講座》で活躍中!

インストラクターになって1年。現在26歳です! 目指したきっかけは、講習でとても丁寧に教えて頂き、ダイビングの楽しさに気づかせてくれたことで、僕もインストラクターになって、海の楽しさを教えてあげたいと思うようになりました。
講習や体験ダイビングなど初めて海に入る方から、「ありがとう」や「楽しかった」などと言って頂けたとき、インストラクターになってよかった!と思います。
これからインストラクターを目指すみなさん! インストラクターの日々の仕事はとても大変ですが、面と向かって感謝の言葉をもらえたり、喜ぶ姿が見られたりと、とてもやり甲斐があります。少しでもインストラクターに興味があれば、ぜひ挑戦してみてください!

●エムズダイビングアドベンチャーでプロコース受講

村蕃貴一(むらしげ たかかず)さん
《MOTOSUKO DIVE RESORT》で活躍中!

インストラクターになって1年の37歳、以前は飲食業で働いていました。
ダイビングはもともと趣味で、ダイブマスターとして6年ほど楽しく働いていました。この道に進んだきっかけは先輩インストラクターに憧れてです。インストラクターになってからは、ダイビングは仕事と趣味の両輪になりました。ログ付けしている最中などに「なってよかった!」と実感します。さらに見える景色が全然違うのでめちゃくちゃ楽しいです。インストラクターになる過程(IDC・IE)で、いろいろなプロダイバーに出会えたことも大きな財産になっています。
これからインストラクターを目指すみなさんには、責任と自覚をもって頑張っていただきたいと思います。興味があったら、まずは現役インストラクターにお話しだけでも聞いてみてはいかがでしょう。もちろん私でもOKですよ!

インストラクターを目指すみなさんへ

生駒大輔/PADIジャパン )

生駒大輔/PADIジャパン
インストラクター開発&クオリティ・マネージメント部

インストラクターになることの最大の魅力は「やりがい」です。インストラクターを目指そうと思ったら、基本的なダイビングスタンスを有す優れたダイバーになろうと常に意識し、知識と経験を継続的に積み重ねていって欲しいです。それがダイビングの楽しさを正しく伝えられるスキルにつながることだと思うからです。PADIは一人でも多くの方にダイビングの素晴らしさを知ってもらいたい。そして、それを伝えられるインストラクターを増やしたいと考えています。

インストラクターとは大きな責任を伴う仕事で、簡単ではありません。ですが、無限の可能性をもつダイビングの感動を伝えられる素晴らしい仕事です。
「海やダイビングが好きという気持ち」、「伝えていきたいという気持ち」、「安全で楽しめる知識と経験と技術」。これらがあればインストラクターの素質が備わっていると思います。ぜひインストラクターを目指してください!


小林秀一/PADIジャパン

小林秀一/PADIジャパン
インストラクター開発&クオリティ・マネージメント部マネージャー

インストラクターになって、一人でも多くのダイバーを育てていただきたいと思います。認定するダイバーが、安全に楽しくダイビングを続けられるようにすること。これがインストラクターの使命であり責任です。責任は重いですが、その分やりがいも喜びも大きいものです。ダイビングの魅力を伝え続けていきましょう。

PADIジャパンの小林さん、生駒さんのプロフィールとコメント全文は、こちらでご覧いただけます。インストラクター認定の最終試験IEの様子も紹介しています。あわせてご覧ください。

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協力/PADIジャパン
ライター/新井夏海

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