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都心から約1時間で沈船ダイブ!
熱海の魅力

熱海

熱海はダイバーの間では都心から約1時間で行ける、本格的な沈船ダイビングのできるダイビングエリアとして人気です。一般的には老舗の温泉地として観光客が多い熱海だけに、花火大会などのイベントが多く開催されているのも魅力。夏はお子さまと海を楽しむためのスノーケリング教室も開催中!

※2024年7月現在の情報です

熱海でダイビングできるの?

トロピカルな雰囲気たっぷりな熱海

トロピカルな雰囲気たっぷりな熱海
Photo by Yukari Goto(以下、Y.G)

熱海でダイビングというと意外に思う方も多いのですが、実際に訪れて潜ってみるとびっくり! 高層ホテルやリゾートマンションが立ち並ぶすぐ目の前に沈船スポットがあったり、魚影の濃い豊かな根のスポットがあったり、期間限定ですが洞窟スポットもあったり。東京駅から新幹線こだまでたった50分余りなのに、そこはダイバーにとってパラダイスなのです。

熱海の沈船を潜る!

海の冒険気分がアップ! 沈船ダイビング

潜降ロープを下りていくと、ソフトコーラルがびっしり付着した沈船が目の前に

潜降ロープを下りていくと、ソフトコーラルがびっしり付着した沈船が目の前に
写真/Y.G

「沈船」で潜れると聞くとなんだかワクワクしてきますよね? ダイビングエリアにある沈船はレジャーダイビング用に利用されていることが多いので、お宝が見つかる可能性はほぼゼロですが、海中にたたずむ船の形や船内に残された機器や資材はやっぱり見もの。ワクワクドキドキです。
特に熱海の沈船は、全長81m、幅18mと国内最大級。熱海で27年間ダイビングサービスの店長をしつつダイビングガイドとしても活躍している《ダイビングサービス熱海》の豊嶋康志(とよしま やすし)さんによると、「この沈船は『旭16号』という砂利運搬タンカー船で、ダイビングスポットとして利用するために現在の位置に移動させたといわれています」とのこと。
ちなみにダイビングスポット名はズバリ「沈船」。ではこの日本最大級の沈船を豊嶋さんに案内していただきましょう!

沈船は海のオアシス!

ソフトコーラルがびっしり付着する船体に小魚がいっぱい

ソフトコーラルがびっしり付着する船体に小魚がいっぱい
写真/豊嶋康志(ダイビングサービス熱海)(以下、Y.T)

進行方向を背にして、板にまたがって出発します

進行方向を背にして、板にまたがって出発します
写真/Y.G

「沈船」までは《ダイビングサービス熱海》の目の前の港から漁協提供のボートに乗って約5分。船には行きも帰りもタンクを背負った状態で乗るのが普通です。行きはすぐにエントリーできるよう、乗船したらフィンを履いておきます。進行方向と逆を向いて座るのですが、船が進むにつれ目の前に熱海のホテルが並ぶ風景が見えて、なんだか不思議な気分。
スポットに到着してブイに係留したら、エントリーです。流れがかかっていて、しかも速い場合もあるので、係留したブイのロープを手でつかみながら潜降していくことがポイント。自分は大丈夫と手を離したベテランが流されていくのを見たことがありますが、そうならないようにしましょう。

色とりどりのウミトサカやヤギが付着した上にはサクラダイなどが乱舞

色とりどりのウミトサカやヤギが付着した上にはサクラダイなどが乱舞
写真/Y.T

潜降していくと段々沈船が見えてきます。全長81mもあるので透明度が良い時でも全体像が見えることは稀。「船は中央で折れているのですが、透明度が良い時は、潜降ロープがある船の舳先から中央辺りまでは見えることがあります」と豊嶋さん。つまり透明度40mぐらい!? 素晴らしいことです。
潜降して船にたどり着く辺りは水深18mほど。船体には色とりどりのウミトサカやヤギ類などソフトコーラルがびっしり。進んでいくと、サクラダイが群れるエリアがあったり、クロホシイシモチやネンブツダイがぐっちゃり群れるエリアがあったりと、変化に富んでいます。最近はサクラダイに加え、アカオビハナダイの姿も増え、益々華やかに。
「沈船は老朽化していて船内に入ることはできませんが、崩れたところから中をのぞいて水中ライトを照らしてみると、魚群がびっしり潜んでいいたり、光が入ってきて幻想的な光景が楽しめたり、船の外側とはまた違った楽しさがあります」と豊嶋さん。
さらに船体に群れる小魚を狙ってカンパチ、イナダ、タカベなどの回遊魚が回ってくるので、捕食から逃げようと群れの形も大きく変化していきます。天然水中ショーに見とれずにはいられません。沈船はオアシスとはいえ、魚たちにとっては生きるか死ぬか、弱肉強食の世界が繰り広げられているのです。

「沈船」を潜る条件は?

「沈船」の沈船はトップが水深18mで、徐々に深くなっていくため、アドバンスダイバー以上の認定を持つ方にお勧めします。《ダイビングサービス熱海》では最低本数24本以上で、かつブランクがないことが「沈船」を潜る条件となっています。沈船が横たわる砂地は水深30m以深に達していますので、ダイビング中はダイブコンピュータでNDL(無減圧潜水時間)を常にチェックし、余裕を持って浮上するようにしましょう。
浮上の際もロープから手を離さないようにして、水深3~5m台での安全停止は確実に行うように。

熱海の沈船をもっと詳しく見る

「沈船」以外にも潜りたいスポットが!

「ソーダイ根」のサクラダイたち
動画/Y.G

5月頃にはサガミリュウグウウミウシなどウミウシ類も多く見られます

5月頃にはサガミリュウグウウミウシなどウミウシ類も多く見られます
写真/Y.T

「ビタガ根(ビタガネ)」にも沈船(タグボート)があります

「ビタガ根(ビタガネ)」にも沈船(タグボート)があります
写真/Y.T

「ビタガ根」でもカラフルな海中シーンが楽しめます

「ビタガ根」でもカラフルな海中シーンが楽しめます
写真/Y.T

熱海は“都心から約1時間で潜れる沈船”で人気ですが、ほかのダイビングスポットも潜ってほしいところばかり。一日2~3ボートダイビングとなりますので、1ダイブ目は平均水深の深い「沈船」、2本目に「ソーダイ根」や「ビタガ根」などを利用することが多いそうです。
それぞれのダイビングスポット情報については「熱海ダイビング基本情報」をご覧ください。

夏休みは子どもとスノーケリング♪

子どもも大人も楽しめるスノーケリング教室

子どもも大人も楽しめるスノーケリング教室
写真/Y.T

ボートからジャ~ンプ! お子さまにとって最高の夏休み

ボートからジャ~ンプ! お子さまにとって最高の夏休み
写真/Y.T

海の中、おもしろい!とニッコニコ

海の中、おもしろい!とニッコニコ
写真/Y.T

熱海の海は夏休みに出かけるにも近くて楽しくて最高です。そう、ダイビングだけでなくお子さまでも楽しめる磯が多いので、《ダイビングサービス熱海》では夏季限定でスノーケリング教室を開催。
スノーケリングスポットとなっているのは錦ヶ浦という景勝地。波がほとんどなくて水深も浅いのにとても透明度が高くてきれい。お魚もたくさん見られます。小学生以上で運動が可能な健康状態であればどなたでも参加できます。一日2回開催だから(お盆の時期は一日3回開催)、お父さん、お母さんがダイビングをした後に親子で参加するパターンも人気♪

◎期間 2024年7月17日(水)~9月8日(日)
◎集合場所 熱海港《ダイビングサービス熱海》
◎対象 小学生以上で健康上水中運動が可能な方
◎時間 10:00~、13:00~の一日2回(所要時間約100分)※お盆の時期(2024年8月10日~18日)のみ10:00~、1200~、14:00~の一日3回
◎最少催行 各時間3名
◎料金 おひとり様4,950円(税込) ※現金のみ
※準備するものなど詳細は下記の《ダイビングサービス熱海》のホームページをご覧ください

スノーケリング教室のお申し込みは≫ダイビングサービス熱海
※ダイビングとともにご予約も可能です!

熱海は年間を通して花火も楽しめます♪

《ダイビングサービス熱海》では開催日に船を出してくれます

《ダイビングサービス熱海》では開催日に船を出してくれます
写真/Y.T

熱海市では年間を通して海上花火大会を開催。水面にも映る花火の美しさや抜群の音響効果で有名です。《ダイビングサービス熱海》では、7~12月の花火大会開催日にボートを出してくれるので、海上ですぐ間近に花火を見ることができます。ぜひ日程を合わせて計画してみてはいかがでしょう?

写真/Y.T(ダイビングサービス熱海 豊嶋康志)、Y.G(後藤ゆかり)
文/後藤ゆかり(マリンダイビングWebデスク)