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33年の経験に裏打ちされた強力ガイド
串本 with 南紀シーマンズクラブ

串本 with 南紀シーマンズクラブ

本州の最南端。透明度抜群のあったかい黒潮が近づくことが多く、海中は温帯と亜熱帯の生き物がミックスする世界でも貴重な串本は、ダイバーなら絶対に潜りたい人気エリアです。2022年4月で創立33周年を迎える老舗《南紀シーマンズクラブ》で潜れば、串本の海を余すことなく快適に楽しめること間違いなし!

串本メジャー化を確立した南紀シーマンズクラブ

串本の情報発信に力を入れた島野さん一家

Movie by Nanki Seamans Club

1989年4月、和歌山県の紀伊半島南端、本州最南端の串本町に誕生した《南紀シーマンズクラブ》が今年で33周年を迎えます。当時は海中公園があることでダイビングエリアとして関西ダイバーの間では知られていましたが、《南紀シーマンズクラブ》では「串本の海をもっと知ってほしい」と、当時はインターネットもない世界でしたが、串本の海の魅力をさまざまな媒体に登場させるべく、現在代表のとっちゃんこと島野利之さんが中心となって情報発信に力を入れたのです。大型回遊魚の超大群、美しいサンゴの群落、かわいらしい魚や生きもの、珍しい生態など、串本のダイビングの魅力を次々とダイビング誌やTVメディアなどに送り、それが取り上げられるようになり、徐々にその戦略は功を奏して、串本はメジャーになっていきました。

徹底したサービスでも有名になった南紀シーマンズクラブ

《南紀シーマンズクラブ》の外観。広い敷地に建てられたお店は1階にダイビング施設、2階はゲストが宿泊できるクラブハウスになっている。庭にはグループでも個人でも利用できるテーブルセットがあり、休憩やランチ、ログづけに利用されている。駐車場も完備

《南紀シーマンズクラブ》の外観。広い敷地に建てられたお店は1階にダイビング施設、2階はゲストが宿泊できるクラブハウスになっている。庭にはグループでも個人でも利用できるテーブルセットがあり、休憩やランチ、ログづけに利用されている。駐車場も完備

《南紀シーマンズクラブ》の専用桟橋。浮き桟橋になっていて、潮の干満に関係なくラクにボートに乗降できる

《南紀シーマンズクラブ》の専用桟橋。浮き桟橋になっていて、潮の干満に関係なくラクにボートに乗降できる

串本をメジャーにするだけでなく、《南紀シーマンズクラブ》では、訪れたダイバーに快適に潜ってもらうべく施設を整えていきました。また、ダイビングから上がってきたダイバーに乾いたタオルを渡すなど、それまでになかったサービスを次々と生み出していったのです。今ではそういったサービスを導入しているお店も増えてきましたが、《南紀シーマンズクラブ》は元祖といえます。その噂は東京にまで聞こえてくるほどになりました。

串本の33年

現代表の島野利之さんに聞く33年間の串本の変化

最近は「社長」と呼ばれることも多くなってきたけれど、昔なじみのゲストからは「とっちゃん」と呼び親しまれている現代表の島野利之さん

最近は「社長」と呼ばれることも多くなってきたけれど、昔なじみのゲストからは「とっちゃん」と呼び親しまれている現代表の島野利之さん

《南紀シーマンズクラブ》の歩みとともに串本の海を見つめてきた島野さん。
「開店当初の串本の海は、当時黒潮が離岸傾向だったこともあり、夏場の最高水温も26℃前後でした。3年目から接岸傾向になり、平均水温の上昇と共に越冬できる亜熱帯系の生き物が増え、海の中はドンドンにぎやかになっていきました。そして、2017年8月から黒潮の離岸傾向で、その冬に一気に水温が下がった影響で亜熱帯種が一気に減って、カラフルだった海の中が一時さみしくなりました。
今年で離岸傾向が5年目ですが、この環境に生き物が馴染んできたのか、近年冬場の水温が下がりきらなかったからなのか、はっきりしたことはわかりませんが、昨年一年は、亜熱帯種もかなり戻ってきて、海の中がにぎやかになってきました。
開店当初のダイビングポイントは3カ所でしたが、現在はダイビングサービスの皆さまの努力と漁業者の協力によって20カ所以上になっています。
でも、33年前から今日に至るまで、海の中は生き物であふれていて、同じポイントに潜っても、全く同じということはありません。いつ潜っても串本の海は楽しいです! 」
黒潮の流れが近づくかどうかで海は変わるものの、離れていてもその影響は串本に多大な恩恵を与えていることがわかりますね。
でも、ダイビングスポットが33年間で7倍近く増えたというのは、本当に素晴らしいことです。

南紀シーマンズクラブのこだわり

それにしても《南紀シーマンズクラブ》が33年もの間、お客さんの心をわしづかみにして離さない理由は何なのでしょう? お店を続けていくうえでこだわっていることを島野さんに聞いてみました。
「お一人様から団体様まで、お客様が安全に、のんびり、ゆったりと楽しんで頂けるお店でありたいと思っています」

当たり前のようでいて、これを実践していくことはハード面、ソフト面でダイビングサービスが相当頑張らないといけないことです。

では、お客さまに希望することはどんなことなのだろう?
「『海の中にお邪魔する』という気持ちで、潜って頂ければと思います。
その気持ちが海をいたわり、永遠に楽しむことに繋がるではないかと思います。
スタッフもそういう気持ちで潜っています」

これからも串本の海を永遠に潜るには大切なことですね。
この場を借りて島野さん、ありがとうございました。

新しいスタッフも増えてますます元気に!

右から代表の島野利之さん、小池広貴さん、新人の人見茉莉(ひとみまり)さん、川嶋裕士さん、岩崎俊哉さん

右から代表の島野利之さん、小池広貴さん、新人の人見茉莉(ひとみまり)さん、川嶋裕士さん、岩崎俊哉さん

初心者、ブランクダイバーからベテランまで、お客さまに合わせた素晴らしいガイディングとサービスを提供してくれるのが《南紀シーマンズクラブ》の島野さんをはじめとするスタッフ陣。観たい生き物をリクエストしたり、スキルなど不安があったら相談したりして、快適なダイビングをスタッフと一緒に楽しみましょう!

南紀シーマンズクラブの詳細はこちら

ベテランガイド、岩崎俊哉さんが語る串本の潜り方

串本が初めての方に、楽しんでほしいこと

魚が群れ舞う根の主ともいえるアザハタ。光を当てると鮮やかな赤色の体が照らし出される

魚が群れ舞う根の主ともいえるアザハタ。光を当てると鮮やかな赤色の体が照らし出される

温帯の海に生息するシラコダイだが、これだけ群れているのは串本ならでは

温帯の海に生息するシラコダイだが、これだけ群れているのは串本ならでは

暖かい南方から黒潮が運んでくる幼魚も普通に多い。ヒレナガハギの幼魚

暖かい南方から黒潮が運んでくる幼魚も普通に多い。ヒレナガハギの幼魚

「ガイドの力で海のおもしろさは決まる」といわれるように、串本の海をとことん楽しむには、ガイドさんたちの存在がとても重要です。《南紀シーマンズクラブ》には強力なガイド陣もズラリ。中でも串本&《南紀シーマンズクラブ》歴25年の大ベテランガイド、岩崎俊哉さんにお話を伺いましょう。

まず、串本が初めてというダイバーに見てほしい、初心者ダイバーにも楽しんでほしいことを聞いてみました。
「アザハタの根、カゴカキダイ群れなどをはじめとする『魚の群れ』や、温帯と亜熱帯がミックスされた海に暮らす多彩な生物たち。紀南地域の他のエリアより数段良いといわれる、本州最南端らしいコンディションの良さも感じてほしいです」

フォト派にオススメの串本

アオリイカの交接・産卵シーンは初夏が狙い目

アオリイカの交接・産卵シーンは初夏が狙い目

ウミウシやウミウシカクレエビも色鮮やかなこともあって人気の被写体

ウミウシやウミウシカクレエビも色鮮やかなこともあって人気の被写体

では、水中カメラを持って入るフォト派ダイバーにオススメの被写体はどんなものでしょう?
「サンゴの景色から、魚群、珍生物など、季節によって変化する海の様子など。今現在は海藻類が台頭してきて、水中景観に変化が楽しめる季節です」
動画ももちろん、撮り甲斐のある串本。
「春の生態行動はぜひ。特に春先から夏の間に見られる多くの生物の産卵行動が豊富で面白いですよ。夏は大群、サンゴ産卵などが狙いです。秋は回遊魚、大物遭遇、カラフルな南方種など、これまたいろいろな映像が撮れます。冬は澄んだ水、ウミウシを代表とする冬の生物観察を楽しんでください」
と岩崎さん。お答えは淡々としていますが、実際はとても熱くて、知識をふんだんに生かして楽しませてくれるガイドさんです。バブルリングを連続30回以上、一息で作ることもできるバブルリングスペシャリストでもあります。一緒に潜ったらぜひ見せてもらいたいですね。

芸術的なバブルリングが見られるかも!

芸術的なバブルリングが見られるかも!

串本のダイビングスポット

黒潮の恵みを存分に味わえる「外洋」と多様性あふれる「内海」

最北端に群生することでも有名なクシハダミドリイシ

最北端に群生することでも有名なクシハダミドリイシ

黒潮が連れてきた「季節来遊魚」、ヒオドシベラの幼魚

黒潮が連れてきた「季節来遊魚」、ヒオドシベラの幼魚

本州最南端の町、串本は年平均気温17℃と温暖で、北緯33°でありながら本州で唯一、亜熱帯気候に分布されています。海の中も亜熱帯と温帯がミックスされた、とてもユニークな景観にあふれています。
串本のダイビングスポットは大きく分けて「外洋」と海岸線に囲まれた「内海」に開拓されています。
外洋は黒潮が近づくと透明度が一気に上がり、透視度30mオーバーになることも。大きな根が林立するダイナミックな地形や大型回遊魚、魚群に巻かれたりすることも。
串本は世界最北端の大サンゴ群落があることから「ラムサール条約湿地」として登録されていますが、内海には、クシハダミドリイシやオオナガレハナサンゴなどのテーブルサンゴの群落が見られるスポットも。串本町は「サンゴの町宣言」をしている町でも知られていますが、まさにそのとおりの大群落が広がっているのです。ほかにも魚群や大型の魚からマクロ生物まで多様性あふれる、見ごたえ抜群のダイビングスポットがあちこちにあります。

ボートダイビングが主流

ダイビングスポットはボートでアクセスするところが多数。《南紀シーマンズクラブ》から各ボートスポットへは平均12分ととても近いのも魅力です。
でも、ビーチスポットもあります。サンゴが広がる穏やかなスポットもあり、初心者やフォト派ダイバーにも、そして講習のフィールドとしてもぴったりです。

外洋:浅地(あさじ)

串本No.1のビッグスポットともいわれる「浅地」。
水深40mの海底からそびえ立つ巨大な根の周りを泳ぐスタイルですが、泳いでいる最中に中層にブリやカンパチなどの大型回遊魚が現われたり、さらにハンマーヘッドシャークが見られることも! 根の先端ではキンギョハナダイが乱舞し、とっても華やか。流れが強くなることもありますので、中~上級者向け。

外洋:双島沖(そうしまおき)2の根

根の壁ではクダゴンベが見つかることも

根の壁ではクダゴンベが見つかることも

キンギョハナダイの大乱舞がフォトジェニックなスポット。切り立った大きな根のトップ、水深12mにその華やかな世界が広がっています。根の西側はストンと落ちたドロップオフになっていて、海底は白砂が続き、透明度のいい日の景観は抜群です。外洋でありながら最大水深25mというのもありがたいところ。根の壁でクダゴンベが見つかることもあります。

内海:備前(びぜん)

ネジリンボウなどの人気ハゼもたくさん

ネジリンボウなどの人気ハゼもたくさん

春のはじめ頃に話題となるケヤリも

春のはじめ頃に話題となるケヤリも

アンカーのすぐそばに大きな根があり、周りには根魚がいっぱい。じっくりと壁面を探すとカエルアンコウの仲間やウミウシの仲間も。砂地ではネジリンボウやホタテツノハゼなど人気のハゼが多く見られるほか、エビ・カニ類も豊富です。

内海:住崎(すみさき)

フリソデエビのペア

フリソデエビのペア

串本のボートポイントの元祖。アンカーを降りると魚群に囲まれ、根の割れ目を覗くと、大きなイセエビが! 浅場には「アザハタの根」があって、いい写真やムービーが撮れる格好の被写体になっています。潮の入り方によっては回遊魚が回ってくることもあるので、時々中層を見るようにしましょう。最大水深25m。

内海:グラスワールド

ベラが多いことから「Good Wrasse」を略して「グラス」と名付けられたスポット。ベラのほかにもジョーフィッシュなどダイバーの人気アイドルがたくさん生息。このポイントの名物はカゴカキダイ。群れで移動する姿はダイバーを癒してくれます。砂溜まりやガレ場をじっくり探すと、いろいろとかわいい生物が見つかるかも!?

春から初夏の海の見どころ

ジョーフィッシュの口内抱卵は春先から秋頃まで頻繁に見られるようになります

ジョーフィッシュの口内抱卵は春先から秋頃まで頻繁に見られるようになります

さて、ではこれから串本で潜るとした、何が期待できるのでしょう?
《南紀シーマンズクラブ》の岩崎さんがズバリ一言。「ジョーフィッシュの口内抱卵、アオリイカの産卵」

ジョーフィッシュはメスが生んだ卵をオスが口の中に入れてハッチアウトするまで育てます。飲み込まないか心配なのですが、上手にくわえています。その間エサが食べられないわけで、愛情あふれるパパぶりに感動です。4月頃から9月末頃まで狙えますよ。

アオリイカはオスがメスに猛アピールするシーンや、交接シーン、メスが卵を産み付けるところに横やりにやってくるオスから守るために必死にエスコートするカップルのオス、卵をていねいに産み付けていくメスなど、見どころもいっぱい。こちらは4月頃から6月末頃までが旬です。

ぜひ見に行きたいですね♪

こちらも併せてご覧ください

「シーズン到来!! 紀伊半島 串本」

串本のダイビングスタイル

一日のスケジュール

ボートダイビングが主流で、一般的な潜り方は午前1本、午後1本の一日2ボートダイブ。もしくは午前2本、午後1本の一日3ボートダイブを楽しまれるお客さまが多いです。
特にこれからの季節は水温も上がり出し、生き物も増えてきますので、一日3本でも足りないくらいかもしれませんね。
スポットまで近いので、1ダイブごとに戻ってきてお店で暖かいシャワーを浴びたり、温かい飲み物を飲んだりすることができるのも魅力です。
なおナイトダイビングも可能です。6~7月はサンゴの産卵も狙える日がありますので要チェックですね♪

エンリッチドエアナイトロックスをオススメ

《南紀シーマンズクラブ》のエンリッチドエアナイトロックスの利用料は1本につきプラス500円とリーズナブル

《南紀シーマンズクラブ》のエンリッチドエアナイトロックスの利用料は1本につきプラス500円とリーズナブル

串本は近場の内海でしたら平均水深も12~15m。外洋はもう少し深くなります。「最大水深が深いスポットは少ないのですが、平均水深が深いスポットが多いので、エンリッチドエアナイトロックスを使って、ナイトロックスのメリットを安全に最大限引き出しながら潜ることがオススメです」と島野さんは言います。
特にマイカー利用の方には、「帰りの運転での眠気が軽減され、より安全に帰宅できる」と喜ばれています。

油断できないから、感染症対策

新型コロナ感染症の陽性者が日に日に減ってきてはいますが、油断はできません。
《南紀シーマンズクラブ》ではホール内に銀イオン除菌加湿器設置し、店内各所に手指消毒用のアルコールを設置するなどして、感染症対策を実施しています。また、ダイビングに行くときのボート上や器材洗い場などはマスクを外してもいいことになっていますが、室内ではマスク着用を推奨しています。
こまめな消毒とマスク着用で、協力しましょうね。

取材協力/南紀シーマンズクラブ