Marine Diving 連動企画 Vol.2
2018年は水中360°カメラ元年!!
水中360°動画を撮ったらVRで楽しもう!
360°カメラは自分がいたその場所の景色を雰囲気まで丸ごと写すことができる。特に360°カメラで撮った動画は潜ったダイビングスポットを後からリアルに追体験でき、ダイビングをしたことのない人にも海の感動を伝えることができる。今回は7月10日発売の『マリンダイビング』の誌面で紹介した、VRゴーグルで楽しむ360°動画の世界を実際に体験してみよう!
※2018年9月現在の情報です。
今、話題沸騰の
360°カメラってどんなカメラ?
360°カメラは名前の通り、上下前後左右すべてを残せるという画期的な撮影機材だ。通常写真や動画を撮るときは、目の前に見える風景、それもレンズの画角に収まる範囲しか写すことができない。しかし360°カメラでは、自分には見えていない後ろや上下まで、そこにある空間を丸ごと記録できるのが今までにない体験でおもしろい。
実際に360°映像を体験していくうちに大きな発見が。それは360°カメラは水中撮影ととても相性が良いということだ。
360°カメラで水中撮影すると、海面近くに泳ぐ魚から海底にあるサンゴ礁、そしてまわりにいるダイバーまでが一つの映像に収まる。まさにダイビングをしていた時間や空間を、そのまま映像としてギュッと収めることができるのだ。
今回各地のガイドや『マリンダイビング』編集スタッフが撮影にトライしたが、使用したのは、「RICOH THETA V」と「水中ハウジングケース TW-1」。カメラは幅45.2mm✕高さ130.6mm✕奥行き22.9mm(レンズ部を除くと17.9mm)、質量 約121gのコンパクトサイズ。ハウジングは電源ON/OFF、静止画/動画の撮影モード切り替え、レリーズボタンの操作をケースに入れたまま行なえ、とても便利だ。
なお今回は「THETA Ⅴ」を使用したが、THETA SCや製造終了モデルのTHETA Sにも対応している。数年前まではプロ用の本格的な機材でしか撮れなかった360°VR映像が、誰でも簡単に撮れる時代が到来! ぜひあなたもチャレンジしてみて!!
※モバイル端末の場合は、最新バージョンのYouTubeアプリをご使用ください。パソコン上でYouTubeの360度動画を視聴するには、パソコン用のChrome、Opera、Firefox、Internet Explorerの最新バージョンが必要です。
こんな臨場感満点の360°動画を、誰でも簡単に撮ることができる。沖縄・座間味島
Movie by Tetsuo Taguchi
撮影した映像の楽しみ方は
バリエーション豊富
スマホの画面で360°映像を見る
360°映像はいろいろな楽しみ方ができるが、一番お手軽なのがこの方法。専用アプリを入れたスマートフォンやタブレットに画像を転送すれば、画面上で静止画や動画を再生できる。指でぐるぐる回したり拡大縮小したりして、手軽に360°の映像を楽しめる。
アプリで加工して楽しむ
アプリを使って編集・加工すれば、360°カメラならではのおもしろい写真やアニメーションを作ることができる。編集アプリ「THETA+」を使えば、簡単にビューの形式が変えられる。
「THETA+」で加工した「ミラーボール」の画像
SNSでシェアする
360°映像は、インスタやFacebookなどのSNSにもスマホから投稿できる(インスタは画像の加工が必要)。LINEでも360°の静止画が共有できる。動画はYouTubeにアップロードして、みんなに見てもらおう!
テレビモニターで、大画面で楽しむ
スマホとモニターをケーブルでつなげば、簡単に大画面で360°映像が楽しめる。またTHETAⅤではMiracast対応の機器を使って、直接モニターに映し出すことも可能。
編集部イチオシの楽しみ方は、
VRゴーグルでの360°動画鑑賞!!
360°カメラで撮影された水中動画を最もリアルに感じられるのが、VRゴーグルでの鑑賞。動画はスマホやPCでも見られ、指やマウスでクルクル画像を回して360°を見渡すことができるが、VRゴーグルで鑑賞すると没入感が違う。上を向くと真上を、下を向くと真下の水中風景が見られ、まるで海の中に潜っているかのような感覚をリアルに味わえるのだ。
潜りたいけれど海に行けない時の気休めに、ダイバーでない友達にも疑似体験をさせてあげたい時まで、いろいろな場面でVRゴーグルは役立つ。
目の前にウミガメやマンタが泳いできて、大興奮!
VRゴーグルの種類はいろいろ
Oculus Goはスマホなどの外部機器を利用せず、本機だけでVR体験が楽しめる、スタンドアロン型VRヘッドセット。
編集部でも試してみたが、これまでにないリアルな映像体験ができて、全員が絶賛!!
エツミ製VRゴーグルは手持ちのスマートフォンをセットするタイプ。顔に当たる部分に光を遮断するクッションがあり、没入感も高い。
紙製の組み立て式VRビューアーもある。100円ショップでも手に入る。お試しには十分だが、専用品と比べると没入感は低い。
360°で撮った映像を
VRで見たときの感動は桁違い!
各地のダイビングイベントなどで、多くのダイバーがVR体験をして、感動している! ということで、生の声を紹介しよう。
●本当にダイビングをしているみたい!
●リアルの海にまた行きたくなった
●迫るサメに思わずのけぞっちゃいました
●振り返ったらウミガメがいてビックリ!」
●画面で観てクルクル回すのもおもしろいけど、VRで観るおもしろさは倍以上
●ダイビングをしない友達に見せたい
●ダイビングサークルの勧誘に使ってみたい!
●この浮遊感、ハンパない…!
●崖を見上げる感覚がリアル
360°動画を体験してみよう!
ダイビングの浮遊感、ダイナミックな地形スポットのおもしろさ、魚に囲まれる感覚などをリアルに体感できる360°動画。ダイバーが追体験を楽しめるのはもちろん、これからダイビングを始めたい人に海の魅力を伝えるのにも最適。今月は奄美大島、沖縄・石垣島と座間味島、西伊豆・雲見で撮影された3本の動画を公開。ぜひVRゴーグルを使って、体感してみよう!
奄美大島の気持ちいい白砂の水中シーン
まわりを見渡すとダイバーやウミガメの姿が! 上を見ると水面からスノーケラーが手を振っている様子も見られる。
Movie by Katsuki Nishijima
沖縄・石垣島&座間味島の生物豊富な海
見上げるほどのイソバナの生えた根、カクレクマノミのいるイソギンチャク、食事中のウミガメなどを身近に観察しよう。
Movie by MARINE ART CENTER(石垣島)、Tetsuo Taguchi(座間味島)
地形スポットを冒険! 西伊豆・雲見「牛着岩」
世にも不思議な岩の隙間をくぐり抜けていくアドベンチャラスな水中洞窟探検をVR体験!
雲見特集ではほかにもVR動画を公開中! こちらもチェック!!
Movie by MARINE ART CENTER
本誌雲見特集のロケで編集部の新井が撮影にチャレンジ!
「水中でも操作がしやすく、撮りやすかったです!」
撮影画角を気にすることなく、「撮りたい!」と思ったものにカメラを向けて気楽に撮影できるので、こまごました作業が苦手な私でも、簡単に扱うことができました。ダイビング中にグローブをしていても、スタート/ストップボタンが大きいので、操作しやすい点もうれしかったです。カメラ本体も小さいのでダイビングの邪魔になりませんでした。
360°カメラを使えば、自分でも簡単にVRコンテンツを作ることができる。こちらで紹介している動画も、初めてTHETAに触れたガイド、スタッフが撮ったものばかり。まさに誰でも簡単に360°動画を撮って、VRコンテンツを発信できる時代の到来!! ぜひチャレンジしてみていただきたい!