波勝崎
この夏、ダイビングセンターが完成し、新たな南伊豆のスポットとしてオープンした波勝崎。早速『マリンダイビング』取材班が行ってきました!
波勝崎ってどこにあるの?
南伊豆の名所、波勝崎は伊豆半島最西端の岬!
野猿の楽園としても知られる波勝崎。ダイビングスポットで有名な雲見のすぐ南にあり、駿河湾に突き出す岬は伊豆半島最西端! 入り組んだ海岸線は自然が いっぱいで、ダイビングの合間のひとときもほっとできる。東京から車で約3時間と日帰りもできるけれど、すぐそばの伊浜地区には民宿やペンションなどもあ るので、泊まりがけで行くのもオススメだ。
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波勝崎を潜るにはどうしたらいいの?
伊浜のダイビングサービスなどで潜りにいこう!
波勝崎を潜るにはこのほどオープンした《波勝崎ダイビングセンター》を利用することになるが、ダイビングの案内をしてくれるのは波勝崎を得意とするダイビ ングサービス。取材時は《きくちゃんのダイビングサービス》、《波勝崎ダイビングサービス》(元・横浜潜水屋)、《下田ダイバーズ》が集まって海を案内し てくれた。前2店はすぐ近くの伊浜にあるダイビングサービス。まずはこうしたダイビングサービスに申し込んで波勝崎に行こう!
波勝崎の見どころは?
港からボートで5分足らずの「ベンケイ」では外洋のようなスゴイ海が味わえる!
伊豆半島のほぼ先端にあるので黒潮の影響を色濃く受けている波勝崎。メインスポットは「ベンケイ(弁慶)」という港からボートで5分ほどの波勝崎の南側に 位置する根。水深30㍍以深から立ち上がる根のてっぺんは海面に少しだけ姿を現す露出岩。この周りに魚がびっしり、ソフトコーラルやカイメンもびっしり。 その色合いの美しさに心を奪われるのも束の間、気づけばタカベやイサキの群れに囲まれている自分がいる。さらにそれらを狙ってカンパチの群れも出現! 取 材時は水中では会えなかったがハンマーヘッドシャークが水面を泳いでいるのも目撃。年に何回かはジンベエザメも漁師が確認しているというから、そのポテン シャルの高さはハンパない。
さらに「ベンケイ」から50㍍ほど南へ行ったところに「小ベンケイ(小弁慶)」と呼ばれる隠れ根があり、ここがまた魚 潮通しがよく、流れるときはかなり流れるので上級者向きだが、潮止まりを狙えば初心者でもOKだ。
取材時に見つけた“青の洞窟”
オープンしたばかりの波勝崎だけあって、まだおもしろいスポットがあるに違いないと話しながら「ミカジマ」というこれまた魚影の濃くて地形もおもしろいスポットを潜った帰りのこと。「あの洞窟、おもしろそうだね」ということで、急遽潜ることに決定。
波勝崎や雲見で40年以上潜っている《きくちゃんのダイビングサービス》のきくちゃんこと地引喜久雄さんは「魚がいないからあまりおもしろくないかなと 思って」とスポットにするのを控えていたそうだが、潜ってみたら超キレイ! 超神秘的!! ホント、イタリアの青の洞窟のよう。洞窟内に射し込む青い光に 心から癒される。洞窟の入り口にはイシモチの仲間だろうか、透明な体の魚が玉になっていて、光を反射させている。
一緒に潜った《波勝崎ダイビングサービス》の徳永守男さんも、《下田ダイバーズ》の増田和昌さんも、そのお客さんたちもみんな大感激! スポットとして完成させていくにはまだ時間がかかるのかもしれないが、「青の洞窟」、オススメです!
波勝崎のダイビングスタイルは?
ボートがメインだが、ビーチもあり!
まずはダイビングサービスに集合して波勝崎の高台にある《波勝崎ダイビングセンター》に行くか、直接センターに集合。
ここでスーツに着替え、セッティングをして軽トラックかマイクロバスで波止場(港のことをこう呼ぶ)へ行く。ここは高台にあって波止場まで歩くにはちょっ と遠いし、波勝崎苑の苑内で野猿もいっぱいいるため、不要なものを持って行くといたずらされてしまうから、許可された車だけしか入れないようになっている のだ。
波止場でボートに乗るか、目の前のビーチでビーチエントリーするかはお好み次第。波勝崎の醍醐味を味わうならボートがお勧めではあるが。
ダイビングスポットまでは波止場から遠くても5分程度。エントリーはバックロール。入った後は流れがある場合もあるので、ブイもあるけれどフリー潜降ができるといい。
ダイビングが終わったらまた軽トラックに乗ってセンターへ。休憩は眺めのいいセンターでのんびりくつろぐといいだろう。これからの時期はお風呂があるので、お風呂であったまるのも最高かも。
ダイビングの施設は?
波勝崎ダイビングセンターはダイバー向けの施設もバッチリ!
《波勝崎苑》のチケット発売所や売店でもある建物を改装してできたのが《波勝崎ダイビングセンター》。屋内はダイバー専用に新たにつくられていて、温水 シャワーや更衣室、お風呂、カメラ用の水槽などある。ログづけやランチを食べるのに便利な大きなテーブルもあるから、とっても快適。ランチはダイビング サービスで手配してもらうか、持参するといいだろう。
波勝崎で潜るには《波勝崎苑》の入園料500円と、施設使用料が必要となるが、ダイビングサービスのダイビング料金に含まれている。