インドネシア・カカバン島　©Kyu Frumi

水中写真家・古見きゅうさんの新刊写真集『The Coral Triangle～密林珊瑚～』が7月に発売されます。
日本全国、そして世界の海を潜り、数々の作品を発表してきた古見さんの今回の写真集の舞台は、パプアニューギニア、フィリピン、インドネシアを結ぶ三角地帯「コーラル・トライアングル」です。地名を聞いただけで、海外ダイビングに興味のあるダイバーならピンときますよね。ダイバーなら何度でも行きたくなるスゴいエリアだと。

パプアニューギニア、トゥフィ　©Kyu Frumi

赤道直下南太平洋のこのエリアには、アメリカ方面から流れ込む赤道海流によって海の恵みが運び込まれ、無数の島々とその海岸線によって複雑に攪拌され、豊かなサンゴ礁の海を育んできました。西部太平洋のサンゴはこのエリアから誕生し広がっていったと考えられています。そして現在、地球上に存在するサンゴの半分以上約500種が、そして3000種を超える魚類がここに生息しているのです。
牛角のような猛々しいサンゴに虹色の魚の群れが渦巻き、目を凝らせば極小の生物たちが暮らし、摩訶不思議な容姿や生態の生物から圧倒的な存在感の大型生物までもが一堂に会す海のカオス「コーラル・トライアングル」。
そんな「海のジャングル」へ、古見さんが20年に渡って通い撮影してきた作品たちからは、生命のエネルギー、熱気がムンムンと漂ってきます。

インドネシア・ラジャアンパッド　©Kyu Frumi

写真集の発売と同時に写真展も行なわれます。東京では7月、大阪では10月に開催されますので、写真集と併せてぜひ会場に足を運んで「密林珊瑚」のエネルギーを体感したいですね！