西表島
ガイディングの上手さが光るダイビングチームうなりざき

絶滅危惧種イリオモテヤマネコが生息することでも知られる日本の南西の果て、西表島。日本でも屈指のダイビング天国として50年以上前から注目されている島です。老舗の《ダイビングチームうなりざき》では、スポット開拓に加え、ガイドの仕方も開発してきました。西表島の海を潜るなら《うなりざき》のガイディングで!
※2025年6月現在の情報です
西表島の海は世界随一!
マンタ・大型回遊魚からマクロ生物まで~日本南西端の驚異の海中生物多様性

西表島の南側「鹿ノ川・中ノ瀬」では春先、秋に高確率でマンタに会えるようになります
西表島のダイビングで最もダイバーを歓喜させるのは潜るたびにバラエティあふれる、ものすごいシーンに会えることでしょう。
浅瀬に太陽の光を浴びてキラキラ輝くサンゴ礁、サンゴ礁の周りでひっきりなしに泳ぎ回るカラフルな魚たち、青い海の向こうから羽ばたくようにやってくる大きなマンタ、猛スピードで駆け抜ける銀鱗の回遊魚……。サンゴ礁の隙間や砂地、汽水域では、クマノミやジョーフィッシュ、珍しいエビやカニ、ウミウシ、赤い水玉パンツをはいたようなマンジュウイシモチや赤い目というよりはピンク色のアイシャドーがかわいいアカメハゼ……。西表島は、大物からマクロ生物までとにかくいろ~んな海の生物が見られる、地球上でとても貴重な生物多様性の海なのです。
あったかくて透明度もよく、地形も神秘的で冒険的
透明度、透視度がとてもいいのも西表島の魅力
北緯24度と、熱帯エリアの北限ともいえる北回帰線のちょっと北に位置する西表島。気候は一年中温暖な亜熱帯気候で、東京など本州に比べると冬は暖かく、夏は海風の影響で暑すぎることはない、過ごしやすい場所です。
海といえば、南から北上してくる世界最大級の大暖流、黒潮が日本で最初に当たる海域になっていて、暖かくて透明度極上の海流の影響で、外洋側のダイビングスポットは安定して透明度、透視度のいいブルーウォーター。
サンゴ礁が隆起してできた島の周りにさらにサンゴ礁が発達していて、自然の造形美を楽しめる地形スポットも多数。光とブルーの神秘的な景観を楽しんだり、ジェットコースタームービーのようなアドベンチャラスなアーチやトンネルを旅したり、生きものだけじゃない魅力を備えているのも西表島の魅力です。
腕を競い合うダイビングガイドさんたち
マリンダイビングフェアに出展している竹富町のブースを見てもわかるように、西表島のダイビングガイドさんたちはダイビングサービスが違っていても、仲がいいのです。生きものの情報交換をしたり、安全対策を定期的に行っていたり、環境保全活動を行ったり……。老舗のダイビングサービス《ダイビングチームうなりざき》は一目置かれている存在ですが、ここを卒業して他店を営んでいるガイドさんも少なくなく、若いスタッフが面倒を見てもらったりしているほど。どう案内すればゲストに楽しんでもらえるかを、常に切磋琢磨している状態ともいえます。だから、《ダイビングチームうなりざき》で潜れば西表島の海が楽しくなるんですね♪
ガイディングで西表島の海はもっと楽しくなる
では、早速《ダイビングチームうなりざき》の明るく元気なガイドさんたちに、ガイディングのこだわりを聞いてみましょう!
西表の人気マンタスポット
鹿ノ川・中ノ瀬
かのかわ なかのせ
大きくヒレを広げて優雅に泳ぐナンヨウマンタに、ダイバーの視線はくぎづけ
ガイディングは
鈴木未奈巳(みなみ)さん

西表島南部の鹿ノ川湾にある、人気スポット。ちなみにガイドさんはダイビングスポットのことを「ダイビングポイント」と呼んでいる方もいるので、そのまま紹介します。
「ビギナーさんから上級者まで楽しめるワールドクラスなポイントです。イチ押しは西表島ならではのナンヨウマンタの大接近。ぜひ近くで見てほしいので、ゲストの皆さんには、マンタを見るときの注意点を3つ紹介しています。
①追いかけない!
②お触り禁止!
③進路を妨害しない!
これを守れば、マンタが頭上スレスレの“腹見せ”をしてくれること間違いなしです。
マンタがホバリングしているとき、動いているときは、根の上には上らないことが鉄則です。マンタが気持ちよくホバリングでき、ダイバーも大満足な1ダイブになるように、時には『そこで大人しく待つ』我慢をすることを心掛けてもらうよう、案内しています。
ガイドの指示に従ったダイビングスタイルをしていただければ、これであなたも中ノ瀬マスターです!」
エキサイティングな回遊魚の群泳を見てもらいたい!
トカキン曽根

びっしりとギンガメアジの群れが玉のように固まることもあるので、それを見せたいです!
ガイディングは
増田萌(もえ)さん

「《ダイビングチームうなりざき》から出港して10分。島の北側にある大物狙いのドリフトダイビングポイントです!
あるときはギンガメアジの大大大玉、またあるときはバラクーダの大群。ポイント名の由来のイソマグロ(沖縄の方言でトカキン)も出ちゃいますよ~!
初夏からの上げ潮のときにはグレイリーフシャークの子供も群れます。その数、多いときには50匹にもなります!
何でも狙える、何度潜っても楽しい、夢の詰まったポイントです♪」
と、「トカキン曽根」愛の強い萌さん。ガイディングで気を付けている点を話してもらいました。
「上げ潮、下げ潮、時期によって群れの位置や数が変わるので、そのときの旬を見極めるのがガイドの腕の見せ所。群れへのアプローチの仕方もよんな〜よんな〜(ゆっくり)で、皆さまが良い写真を撮れるように心がけています」
トウアカクマノミとジョーフィッシュなど人気者がザクザク!
ヒナイビーチ

なかなか黄色いジョーフィッシュは珍しいのですが「ヒナイビーチ」で見つけることができます
ガイディングは
東 好希(あずま よしき)さん

「西表島の北側に位置する、上原港からボートで1分のマクロスポット。ここの顔はトウアカクマノミとジョーフィッシュ。さらにハゼの種類も豊富で、夏場の婚姻色はヒレ全開で惚れ惚れします。
冬にはピカチュウウミウシを代表にアイドル級のウミウシもザクザク♪ ぜひ西表島でイリオモテモウミウシも見ていただきたいです!」
マクロ系のフィッシュウオッチングや撮影が好きな人にはたまらない「ヒナイビーチ」ですね。ゲストを案内するときのこだわりは……
「魚を驚かせないアプローチの仕方やシャッターを切るタイミング、こんなところが綺麗など、ダイビング前のブリーフィングが充実すればするほど面白くなります。特に1cm以下のウミウシの頭の向きを教えるのは至難の業ですが、そこは腕の見せどころ!
魚語りなら何時間でもお任せを(笑)」
穴の出口に浮かび上がるブルーを楽しんで!
ハリケーンちゃんぷる

出口の窓に見えるブルーが幻想的!
ガイディングは
西村 藍(あい)さん

西表島の西部の網取湾に位置するスポットを挙げてくれたのは西村さん。
「『ハリケーンちゃんぷる』は、地形ポイントとして人気のスポットです。中でも特に見ていただきたいのは、出口から見える景色です。穴の中に射し込む太陽の光がとても美しいのはもちろんですが、特に印象的なのは、出口の先に広がる外洋のブルー! そこを泳ぐ生き物たちがシルエットとなって浮かび上がり、そのコントラストがとても美しく、強く心に残ります」
本当にたまらない美しさですね。
「この見どころをしっかり楽しんでもらえるように、ブリーフィングの段階で出口の景色にも注目してほしいことを事前にしっかり伝えるようにしています。穴の中での説明はスペースが限られていて、全員に伝えるのに時間がかかるため、あらかじめ案内しておくことで、スムーズに楽しんでもらえるよう心がけています」
極上の癒しとアドレナリンの宝庫
崎山アザミ

透明度抜群の海に真紅のイソバナが連綿と続く景観がまた素敵
ガイディングは
桑原 迅平(じんぺい)さん

島の西部に奥深く切れ込む湾の中でも最も南にある崎山湾。ここにこの「崎山アザミ」はあります。
「一番の見所は美しいイソバナの群生地に無数のキンギョハナダイや、アカネハナゴイがコントラストを生む絢爛豪華な景色です。その頭上を運が良ければ通過するイソマグロなどの大物チャンスに心を踊らせながら1秒1秒動きの変わる水中の様子、魚の生態は時間を忘れて見入ってしまいます。稀に出会える、珍しい生物や幼魚たちとの出会いにも胸が高揚します」
と熱く語るのは迅平さん。
「この景色を紹介するためにポイントに当たる潮の向きや、強さ、コースの取り方、幼魚などの生態の観察をしてお客さまの好みのエリアや、環境などに気をつかいながらその日のベストをご紹介できるように努めています! ぜひ癒しとアドレナリンの宝庫へ!!」
ダイビングチームうなりざきで潜る・泊まる・楽しむ
日本最大級のダイビング施設

西表島北部の住吉エリアの丘に立つ《ダイビング》のメインの建物。中に受付、ラウンジ、トイレ、外に更衣室兼シャワーがあります

道を挟んでダイビングサービスの向かいには建物1棟がダイビング器材の洗い場&干し場、保管用の棚があります。裏側に器材やスーツを干すこともできます
ダイビングでお世話になる《ダイビングチームうなりざき》は、ダイバーのための施設がものすごく整っていることで日本随一です。日帰りで利用する人はあまりいないと思いますが、日帰りでも着替えやシャワー施設があるので便利ですし、最終日、島を出る前に潜る!という人も、宿泊施設をチェックアウトした後でも利用できるので便利です。
大型スピードボートで遠征もラクラク

大型ダイビングボートの船尾は頑丈なラダーが付いていて、ジャイアントエントリーができない人は段を降りてチャポンと入ることもできる。エグジットはフィンを履いたままでも余裕

ボートはほとんどが「ミス・ウナリザキ」という名前が付いていて、この「ミス・ウナリザキⅨ」は最新タイプ。ナイトロックスのコンプレッサーも搭載されています
《ダイビングチームうなりざき》がスゴイのは、日本でまだダイビング専用ボートがほとんどなかった時代に、大型高速のダイビング専用ボートをオリジナルで造ってしまったこと。1980年頃から島の南西約15kmの絶海にオガンこと「仲ノ神島(なかのおがんじま)」と呼ばれる海のオアシスがあることから、遠征ダイビングをするためのボートが必要になったのですが、それを実現すべく大型かつ高速のボートを造り、さらに環境保全や安全のためにジェット推進機を搭載したり、コンプレッサーを船上に積んでタンクの積み下ろしの必要をなくしたりと、微に入り細に入り進化。日本のダイビングボートの見本となる素晴らしいボートを進化させてきています。
もちろん、ダイバーのことを第一に考えて設計されていますので、乗降もエントリー&エグジットも、器材のセッティングや装着も快適です。水やお茶のサービスもありますので、水分をたっぷりとって、減圧症予防をしましょうね。
ダイバーに快適便利なホテル

《ホテル イルマーレウナリザキ》の海からの眺め。まるで南欧のリゾートのよう
西表島でダイビングを楽しみたい方は、島に宿泊することが必要となります。《ダイビングチームうなりざき》では、2つのホテルを併設。ショップの隣にある《ホテル イルマーレウウナリザキ》は、一人で参加するダイバーが多いこともあってシングルでもリーズナブルに泊まれる客室を多めに建設。全40室はシングルルームが22室、ツインルームが18室。景観は南欧のリゾートのようですが、ビジネスホテル仕様で、とても清潔で快適。滞在に必要なアメニティは完備されています。また、館内にレストランがあり、朝食が食べられるほか、予約で夕食も可能です。レストランが休業しているときはほかの飲食店への送迎サービスもあります。
また、徒歩3分の海辺にバリ風リゾートホテル《ヴィラうなりざき》もあります。コテージタイプの快適な空間がラグジュアリーな気分にさせてくれます。全12室とキャパシティが大きくありませんので、予約はお早めに。
西表島で潜るなら! ダイビングチームうなりざき

《ダイビングチームうなりざき》のガイドとスタッフの皆さん
ダイビング天国、西表島で最も早くからダイビングサービスを展開していながら、日々、お客さまのニーズを探り、それに応えるべく進化している日本最大級のダイビングサービス。社長の大島佐喜子さん(写真上段右から2番目)が率いるスタッフ&ガイド陣のガイディングやゲスト対応も気持ちよく、快適な西表島ダイビングを満喫できます。ダイビングが久しぶりなブランクダイバーも、始めたばかりのビギナーダイバーもていねいにフォローしてくれますので、まずは連絡して行ってみてください!
■ダイビングチームうなりざき
〒907-1541 沖縄県八重山郡竹富町字上原10-172
TEL:0980-85-6146
E-mail: info@unarizaki.com
西表島への行き方、シーズナリティなどは「西表島ダイビングガイド」をご覧ください。
画像提供/ダイビングチームうなりざき
ライター/後藤ゆかり(MDWebデスク)