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海だけじゃない!
環境保全も安全安心度も最高クラス

座間味島スゴさの秘密

サンゴ礁の楽園に大小さまざまな海の生き物がひしめき、小さな島ながら世界中からダイバーたちがこぞって訪れるスゴイ海・座間味。でも、海の中がスゴイだけではないんです。安全ダイビングや環境保全への取り組みも最高クラス。そんなスゴイ座間味の秘密に迫ってみました!

※2020年6月現在の情報です。

スゴイ海・座間味って?

まるで竜宮城のような水中景観

まるで竜宮城のような水中景観

 座間味島の海をまずは簡単にご紹介しましょう。那覇の西約40㎞沖に浮かぶ慶良間(けらま)諸島の1つ座間味島。大小30余りの島々の中で2番目に大きな島とはいえ、人口約600人と少なく、島とその周囲の海はすっぽりと国立公園になっています。
 入り組んだ海岸線と島々に守られた内海は、まるで箱庭のような美しさ。元気なサンゴが広がり、そこにすむ海の生き物たちも多種多様。1年中どこかで潜ることができ、スポットまでが近く(10~15分程度)、特に水中写真派ダイバーには人気が高いのです。
 毎年冬になるとやってくるザトウクジラたちの格好の繁殖や子育てのホームとなっているほか、ウミガメたちが産卵するビーチもあり、楽園のような海が広がっています。

ケラマ諸島ダイビングガイド

スゴさの秘密1
ダイビングサービスがみんなで
サンゴ礁&海の環境保全活動

 2002年、海の環境保全・保護などを目的として結成された《座間味ダイビング協会》には、座間味島のダイビングサービス22店が所属しています。実は座間味島の海のスゴさと《座間味ダイビング協会》とは切っても切れない深~い関わりが!
 すばらしい海には多くのダイバーが訪れます。でもダイバーたちが多く潜れば潜るほど、船のアンカリングや、中性浮力のとれないダイバーが、どうしてもサンゴなどを傷つけてしまいます。そこで、スポットにブイを設置してアンカリングによるダメージを少なくしたり、ダメージの大きいスポットを自然回復させるために一定期間クローズして休ませたりと、海のことを第一に考えた、さまざまな工夫を実行してきているのです。
 今でこそ、そうした取り組みは日本各地で行なわれるようになってきましたが、座間味島はその先駆者なのです。

人気スポット「ニシバマ」も、一時期クローズして休ませていました

人気スポット「ニシバマ」も、一時期クローズして休ませていました

 またサンゴ礁の様子を定期的にモニタリングして、ダメージを受けていないかなどチェックし、サンゴの天敵オニヒトデや、サンゴをエサとする貝レイシガイダマシなどの除去、海中のゴミ拾い、ウミガメが産卵に訪れるビーチの清掃など、環境保全活動を長年に渡って行なってきているのです。

1つ1つダイバーの手でオニヒトデを駆除。日々のチェックやまめな活動が欠かせません

1つ1つダイバーの手でオニヒトデを駆除。日々のチェックやまめな活動が欠かせません

オニヒトデと並んでサンゴにダメージを与える生物として気を付けなくてはいけないのが、レイシガイダマシという貝。こんなに小さいからピンセットが活躍

オニヒトデと並んでサンゴにダメージを与える生物として気を付けなくてはいけないのが、レイシガイダマシという貝。こんなに小さいからピンセットが活躍

 《座間味ダイビング協会》の会長《ザマミセーリング》の又吉英夫さんにお話を伺うと「2014年の慶良間諸島国立公園の指定、ラムサール条約の登録地となったのも、単に海がよいだけでなく、海を守っていこうとするこうした活動が高く評価されたからなんですよ。ほかにも環境省ですすめているエコツーリズムの認定もこうした活動と大きく結びついていますね。皆ができるときにできることをやる、という形で活動しているので、長年活動が続けられているのだと思いますよ。ついこの間も、洞窟スポットのゴミ拾いをしましたね。洞窟にはゴミが集まりやすいんです」と、次々と活動内容についての話が飛び出します。
 世界に認められる海を支えているのは、地元ダイバーたちのこうした地道な活動の積み重ねだったのです。

水中に残されたロープ等の撤去作業。サンゴや岩に絡みついていて、取るのは大変です

水中に残されたロープ等の撤去作業。サンゴや岩に絡みついていて、取るのは大変です

こんな地形スポットも、残念ながら潮に運ばれてゴミが溜まりやすいので、絶景を楽しんでもらうためにもゴミ拾いは欠かせません

こんな地形スポットも、残念ながら潮に運ばれてゴミが溜まりやすいので、絶景を楽しんでもらうためにもゴミ拾いは欠かせません

スゴさの秘密2
ダイビング事故ゼロ!?
全店が安全性の高さ最高ランク

 沖縄県の海の安全を守るための組織《 (一財)沖縄マリンレジャーセイフティビューロー(OMSB)》では、ダイビング事業者を対象とした認証制度「Safety Diving in Okinawa(以下SDO)」を設けています。ダイビングの安全基準をクリアした信頼できる事業者だけにSDOの認証マークが与えられますが、座間味島では沖縄の中で唯一《座間味ダイビング協会》加盟店全店がSDO認証を受けているのです。それだけでもスゴイことなのに、さらに全店が最高ランクの「プラチナプロショップ」というから驚きです。
 基準をクリアするためには、毎年AED講習など、レスキューの安全講習を受講することが義務づけられているほか、数々の条件をクリアせねばならず、プラチナプロショップとなると、それを10年以上続けていることが条件となる最高ランクなのです。
 《座間味ダイビング協会》では安全のための情報交換を密に行ない、もしものときのシステムづくりをするなど、自主ルールを設け、基準以上の安全対策を常に考えています。これまで加盟店でのダイビングの事故はゼロというのも納得です。
 すばらしい海を、安心して楽しむことができる、そんな目に見えない部分をしっかりがっちり守ってくれるって、スゴイことです。

救助訓練の様子。海の中で意識を失ったダイバーの浮上を練習します

救助訓練の様子。海の中で意識を失ったダイバーの浮上を練習します

意識不明のダイバーを、次は海からボートへ。船の梯子の形状によって、どうすればいいのかなど考えながら参加者1人1人が訓練を実践

意識不明のダイバーを、次は海からボートへ。船の梯子の形状によって、どうすればいいのかなど考えながら参加者1人1人が訓練を実践

スゴさの秘密3
イベントが楽しすぎる!?
座間味島ファン感謝月間&水中フォトコンテスト

 座間味島のファンが多いから「座間味島ファン感謝月間(以下ファン感)」(※)があるのか、「ファン感」があるから座間味ファンが多いのか!? 「ファン感」とは島をあげて座間味島を訪れる人をおもてなしする一大イベント月間で、毎年11月に行なわれています。とくに毎週土曜日に行なわれる「島人(しまんちゅ)芸能ショー」の盛りあがりはスゴイんです。老いも若きも大人も子供もこのために1年かけて準備や練習を頑張っていて、これを楽しみに毎年訪れる人も多数。
 そしてこの「ファン感」を支えている大きな柱が、やっぱり《座間味ダイビング協会》なんです。ダイビングだけにおさまらず、こんなケタ外れに楽しいイベントでのおもてなしまでやってしまうなんて、やっぱりスゴイですね。

「ファン感」では《座間味ダイビング協会》の面々があらゆるところで大活躍!

「ファン感」では《座間味ダイビング協会》の面々があらゆるところで大活躍!

 「ファン感」ではさまざまなイベントが行なわれますが、中でもダイバーが見逃せないのが「座間味島水中フォトコンテスト」です。応募期間は9月1日~10月31日(※)で、「ファン感」の期間に受賞作品が発表されます。《座間味ダイビング協会》加盟店を利用した際撮った写真が応募の条件で、応募は1点のみ、プリントでの応募となります。グランプリに選ばれると、座間味島で使える商品券10万円分などの賞品や副賞が! これは見逃せませんね。

2019年グランプリ作品「宴」本間由華さん

2019年グランプリ作品「宴」本間由華さん

※2020年6月現在、通常通り開催の予定ですが、今後の社会情勢次第では内容や日程の変更などもありますのでご了承ください。最新情報につきましてはホームぺージなどでご確認ください。

スゴさの秘密4
癒やされ度が半端ない!
島ステイで、海もアフターダイブもゆったり

 那覇から近いので(高速船で片道約50分)日帰りで訪れることもできますが、ダイビングを楽しみたいなら、島滞在は必須。100カ所以上もあるといわれるダイビングスポットの数々を潜って、座間味島のスゴさをとことん実感してください。
 初心者から水中写真家まで、1年を通じてさまざまな海のシーンをだれもが楽しめる海。そんな海を知り尽くしたガイドたちも個性たっぷり魅力的。また、どのスポットも港から近く(遠いところでもせいぜい20分くらい)、休憩もたっぷり取れます。
 ここでのダイビングはガツガツせずにのんびり、ゆったり。小規模なお店ばかりですし、にぎやかな繁華街もありませんが、ダイビングの後はガイドやゲストと飲みながら海の話をしたり、満天の星を眺めたり……。島で過ごす時間が体のすみずみまで癒してくれるのです。

サンセットタイムは、島ステイする人の至福のとき

サンセットタイムは、島ステイする人の至福のとき

ミシュランのグリーンガイドでは、座間味島の2つのビーチが2ツ星を獲得しています。ウミガメが産卵にやってくる浜も。時期を考えたクリーンナップ活動でウミガメたちの産卵を応援しています

ミシュランのグリーンガイドでは、座間味島の2つのビーチが2ツ星を獲得しています。ウミガメが産卵にやってくる浜も。時期を考えたクリーンナップ活動でウミガメたちの産卵を応援しています

島ステイで楽しむ座間味島ダイビング