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タイの2大海洋を潜る!
その1
タイ湾 タオ島・ラヨーンほか

タイの2大海洋を潜る! その1 タイ湾 タオ島・ラヨーンほか

太平洋とインド洋に挟まれた東南アジアの中でも日本と同じ仏教国で、親しみあふれる微笑みの国、タイ。
国土の東は太平洋の流れをくむタイ湾、西はインド洋の一部となっているアンダマン海
今回はそんな2つの海に散らばるベストダイブエリアをご紹介します!

※2020年9月現在の情報です。

タイってこんなところ

東南アジアの中心に位置しており、先史時代から現在に至るまで列強の支配下に置かれることもなく、独自の王国文化を築き上げてきた仏教国。
大陸からマレー半島に延びる国土は約514,000km2と日本のおよそ1.4倍の広さだといいます。
東側に太平洋の流れをくむタイ湾(タイランド湾、シャム湾とも)、西側にインド洋アンダマン海を擁し、数々の美しいビーチや島々が観光客にも人気です。
首都はバンコク(正式名称はカタカナにすると筆者が数えたところ132字もあって非常に長く、クルンテープ・マハナコーンと省略されています)。高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市あり、混沌とした雑多な東南アジアならではの観光エリアありと、バラエティに富んでいます。
ダイビングの拠点となるのは、タイ湾に浮かぶタオ島、アンダマン海に面したプーケット島、カオラックのほか、最近はいくつも魅力的なダイブエリアが増えています。

タイ湾とは

一日1回しか潮汐がない!?

タイ、カンボジア、ベトナム、マレーシアに囲まれた広大な湾なのですが、特筆すべきなのはその水深。深くても80mしかなく、平均は45mとのこと。この湾にタイ最大の川、チャオプラヤー川をはじめ多数の川の淡水が流入。塩分濃度はほかの海域に比べるとかなり低いといいます。
そしてこの広さ、深さゆえか、普通は一日2回満潮、干潮が来るものですが、ここでは一日1回ずつしか満潮、干潮が来ない「日周潮(にっしゅうちょう)」となります。

一日1回しか潮汐がないタイ湾

クジラやジュゴンも生息

潮の入れ替えがない分、黒潮がダイナミックに幼魚などを運んでくる海とは異なるものの、魚影が信じられないほど濃い傾向があります。川からの流入量も多いので栄養分が高いせいかもしれません。
豊富な魚群を狙ってカツオクジラやスナメリをはじめとするクジラやイルカ類、そしてコロナ禍で海に出る人が激減したためか、ジュゴンの大群が目撃されたりもしています。

シーズナリティ

ベストシーズンはエリアで変わる

シーズナリティ表

タオ島でもラヨーンでも一年中潜れることは潜れるけれど、ダイビングサービスによっては雨が多い時期にはクローズして、例えばアンダマン海側で営業をしていたりします。
タイを潜る場合はいい時期を狙うのが正解といえるでしょう。

タオ島 ダイビングガイド

タオ島 旅の基本情報

こんなところ

タイ湾の奥深く、リゾートアイランドでその名を馳せるサムイ島があるのですが、その北約60kmに浮かぶ南北約7km、東西約3kmの小さな島がタオ島です。空港がなく、高速フェリーでのアクセスのみとなるため、隠れ家風のプライベートリゾートを目指すゲストのほか、リーズナブルに長期間泊まろうというバックパッカーも多く、訪れる客の年齢層が幅広いのが特徴。ゲストはヨーロピアンも多数です。
訪れる目的も島旅、ビーチリゾートを楽しむ人が少なくありませんが、ダイビングを楽しみに訪れるダイバーが非常に多いのが特徴。特にタオ島周辺は魚影が非常に濃く、フォト派やネイチャーウオッチング派もとても多く見かけられます。

タオ島で最もにぎやかなサイリービーチは、夕日の名所

タオ島で最もにぎやかなサイリービーチは、夕日の名所

日本からのアクセス

空港のないタオ島へ行くにはまずバンコクへ。タイ国際航空(TG)やバンコクエアウェイズ(PG)などが日本からの定期便を運航(※)。所要時間は約6時間40分だ。
バンコク到着後、入国手続きをすませ国内線ターミナルへ。たいてい同じターミナルなので、広すぎて少し不安になるかも知れませんが、空港内の標識を注意深く見ていけば、大丈夫でしょう。
バンコク-サムイは国内線で1時間強。
サムイ到着後は、パッケージツアーの場合、フェリーの出る港まで現地旅行会社スタッフが送ってくれるはず。船会社によって港が異なります。自分で手配して行く場合は、タクシーを利用するにしてもミニバンやソンテウを利用するにしても、ご注意を。
サムイ-タオのフェリーの所要時間は約2時間。たいていの便で途中、パガン島(パンガン島ともいう)を経由するので、間違えて下りてしまわないようにしましょう。また大きな荷物は預けることになりますが、下船後、ピックアップを自分でしっかり行なうこと。タオ島の港にはあらかじめ伝えておけば(パッケージツアーも同)ダイビングサービスのスタッフが迎えに来ているはずです。

※2020年8月現在運休中

旅行日程

タオ島を潜るには最短でも日本発着6日間、できれば7日間ほしい。というのも、3大スポットを潜るには少なくとも丸3日間、ダイビングをする日が必要だからです。

◎タオ島ダイビングツアー スケジュール例

内容 宿泊
1日目 午前 成田、羽田、関空など日本発
午後 バンコク着 入国手続き後、国内線に乗り継ぎ
午後 バンコク発 サムイ島へ
サムイ島
2日目 早朝 ホテルをチェックアウトし港へ
朝  サムイ島発 フェリーでタオ島へ
午前 タオ島着 着後、ダイビングサービスやホテルへ
午後 ダイビング(1ダイブ)
タオ島
3日目 終日 ダイビング(3~4ダイブ) タオ島
4日目 終日 ダイビング(2~3ダイブ) タオ島
5日目 午前 タオ島発 フェリーでサムイ島へ
午後 サムイ島着
午後 サムイ島発 国内線でバンコクへ
夕方~夜 バンコク着
夜  バンコク発 国際線で日本へ
機内泊
6日目 朝  成田、羽田、関空など日本着  

ベストシーズン

タオ島では一年中ダイビングが可能ですが、10月中旬過ぎから1月頃までは雨季のため、雨が多くなり海況も荒れることがあります。ベストは3月頃から10月中旬頃。特に4~9月頃は透明度がアップ。
水温は雨季に26℃台になることもありますが、3~10月は28℃以上。30℃を超えることもしばしばあり、3mmウエットスーツで十分です。

タオ島の宿泊事情

タオ島の港があるメーハート港を中心に海岸線に大小の宿泊施設が点在。特に島で一番にぎやかなサイリービーチ周辺には隠れ家リゾート的な高級リゾートホテルからゲストハウスのような安宿も。インターナショナルなネームバリューのある高級リゾートはないが、サービスもよく、快適なリゾートホテルもあるので、ご希望や予算、好みによって選びましょう。

Haadtien Beach Resort(ハーティエンビーチリゾート)の海辺のオシャレなレストラン

Haadtien Beach Resort(ハーティエンビーチリゾート)の海辺のオシャレなレストラン

Haadtien Beach Resort内では至る所に花が飾られている

Haadtien Beach Resort内では至る所に花が飾られている

タオ島 ダイビング情報

ダイビングスタイル

島の周りにダイビングスポットがズラリと開拓されているほか、南東に2時間弱行った外洋に「セイルロック」、北西1時間弱の所に「チュンポンピナクル」、南西1時間ちょっとの所に「サウスウエストピナクル」の3大ビッグスポットがあり、終日遠征または半日遠征、半日近場といった感じでスケジュールが組まれている。
例えば《バンズ ダイビングリゾート コタオ》の場合、午前は島周りで2ダイブ、午後は外洋へ遠征2ダイブ、そのほかオプションでナイトダイブ。一日最大5ダイブできます。
基本的にダイビングはボート。ボートは大型で、この船に乗るために小型のボートにビーチから乗って移動することになります。水に浸かることになるので、あらかじめ濡れてもいい恰好、荷物で。

タオ島発ダイビングスポット

タオ島に行ったら絶対潜りたいのが3大外洋スポット「セイルロック」「チュンポンピナクル」「サウスウエストピナクル」。魚影が濃く、それを狙って大物もガンガン。憧れにして世界最大の魚類、ジンベエザメが現れることもしばしば!
すべて、または2カ所を一日で潜り倒すことはできないので、3日間必要といったのはこのためだ。ダイビングサービスによって異なるが、曜日を決めて外洋スポットを潜るスケジュールになっている店もあるので、チェックしたい。
島の周りにもダイビングスポットはいっぱい。
風向きによって東西南北、どこででも潜れるのもタオ島の魅力です。外洋スポットに比べて大物遭遇率は低いけれど、魚影が濃いスポットあり、ハゼがごろごろいるマクロスポットあり、サンゴ礁あり、地形ありと、バラエティに富んでいて、こちらももっともっと潜りたくなるに違いありません。

セイルロック Sail Rock

セイルロック Sail Rock

タオ島から約2時間弱、サムイ島からも約2時間強、大海原に忽然と姿を現す岩の島で、周囲に何もないため、恰好の魚礁となっています。そもそもタオ島ならではのスズメダイやチョウチョウウオがぐっちゃりいるほか、海底にはイソギンチャクをはじめ腔腸類がびっしり。それを狙ってタカサゴの仲間が大群を成し、潮当たりがいい所ではバラクーダやギンガメアジの大群、ナンヨウツバメウオの大群などが運が良ければ次々と登場。さらに運が良ければジンベエザメの姿が見られることも。岩には「チムニー」と呼ばれる煙突のようなたて穴があり、地形も楽しめます。

チュンポンピナクル Chumphon Pinnacle

チュンポンピナクル

タイ湾随一の、というよりはタイ国随一のビッグスポット。タオ島の北西約10kmの沖合に、水深30mぐらいの海底から水深12mぐらいまで立ち上がる大きな台形の隠れ根があるのですが、この根に驚くほど魚や生物がびっしり集まっていて、それを狙って珍しい海遊系のアジ(オニヒラアジだと思われる)やバラクーダの仲間などが続々登場。根の形がわからないほど群れているキンセンフエダイからぬっと巨大なヤイトハタが現れたりするのも感動。たまにジンベエザメが姿を現し、ジンベエザメと魚群という素敵なコラボ写真が撮れたりします。根の上のイソギンチャク畑では、ハナビラクマノミが何千、何万といて、こちらも水中写真撮り放題。くれぐれもNDLにご注意を。

サウスウエストピナクル South West Pinnacle

サウスウエストピナクル South West Pinnacle

「チュンポンピナクル」と並んで魚影が濃く、ジンベエザメなど大物も期待できるビッグスポット。最大水深は約25mとやや浅めだが、根が見えなくなるぐらいキンセンフエダイやクロリボンスズメダイが群れムレで、うかうかするとロストしてしまいそう。こんな密は大歓迎!という魚影の濃さ。

タノットベイ Tanote Bay

タノットベイ Tanote Bay

島の東サイドにあり、北西の風に強い。水深が10m前後の白砂の海底に全長12m、高さ3mの沈船が鎮座。ツバメウオがマストの辺りに集まっていたり、ウミガメが眠っていたりと見応え抜群。周辺の砂地にはメタリックシュリンプゴビーがいて、フォト派はマクロレンズも必携です。

ヒンウォンベイ Hin Wong Bay

ヒンウォンベイ Hin Wong Bay

島周りのスポット(つまり近い)にもかかわらず、魚群がめちゃくちゃスゴイ。しかも水深わずか5m余りにテルメアジなどがわさーーーーっと集まっていて、見ごたえたっぷりです。自分の吐いた泡で魚群にホールができて、地形を潜っているような気分になるかも!?

ツインズ Twins

ツインズ Twins

島の西側の数あるスポットの中でも、砂地、岩場など環境がさまざまで生息する生物や魚の種類もたっぷり。東西に2つ並ぶ双子岩が目印。ワヌケヤッコ、ツキチョウチョウウオといったタイならではのトロピカルフィッシュ、ハナビラ、トウアカといったクマノミの多さ、ギンガハゼの“群生”など1ダイブじゃ足りない!

ホワイトロック White Rock

ホワイトロック White Rock

ナンユアン島の南側、真っ白な岩が海底から水面に露出し、水面すらも明るいゴキゲンなスポット。根にはサンゴやソフトコーラル、カイメンが元気よく生息しており、ウミガメの姿も。色とりどりのイバラカンザシもフォトジェニックです。砂地にはメタリックシュリンプゴビーをはじめ、共生ハゼがいろいろ。ダイバーに慣れているのか、かなり近寄らせてくれます。根の陰にはブルースポッテッドレイも。1ダイブがあっという間に過ぎてしまう、夢のスポット。

ダイビングサービス

島内には日本人スタッフ常駐のダイビングサービスがいくつもあり、言葉の心配はまったくいらない。

おすすめ! タオ島ダイビングサービス

バンズダイビング リゾート コタオ
Ban’s Diving Resort Koh Tao

コーラルグランドダイバーズ
Coral Grand Divers

サムイダイビングサービスたおみせ
Samui Diving Service @ Koh Tao

ビッグブルー ダイビング
Big Blue Diving

【サムイ島】

タオ島に行くときに通るサムイ島にもダイビングサービスがある。島周辺でのファンダイブのほか、タオ島からも潜りに来る「セイルロック」への遠征も。日本人常駐サービスもあるので、リゾートダイビングを楽しむならサムイ島滞在もあり。

タオ島のアフターダイブ

観光の中心地はサイリービーチ

ダイビングから戻ったら、滞在するエリアでのんびりサンセットを眺めたり、海辺で夕暮れのマジックアワーを楽しんだりするといいでしょう。レストランやスーパーマーケット(というかコンビニ?)を求めるなら、島一番の観光地、サイリービーチへ。
営業時間は短いのですが両替のできるATMもありますし、軽食やアルコール類がそろうコンビニエンスストアもあります。本場のタイマッサージが受けられるマッサージ店やラグジュアリーなスパもある。レストランもタイ料理だけでなく、イタリアン、ヨーロピアン、インド、チャイニーズ……と世界各国の料理がたいてい食べられます。
なお、サイリービーチに限らずリゾート内のレストランやカフェでも食事は充実していて、スイーツもいろいろ見つかります♪

なぜかコアラのマーチがトッピングされていたジェラート

なぜかコアラのマーチがトッピングされていたジェラート

各国料理もいいけど、甘・辛・酸っぱいが見事に調和したタイ料理もしっかり食べたい

各国料理もいいけど、甘・辛・酸っぱいが見事に調和したタイ料理もしっかり食べたい

ラヨーン ダイビングガイド

ラヨーン 旅の基本情報

こんなところ

マリンダイビングフェア2019のタイ国政府観光庁ブースで彗星のごとく登場した「ラヨーン」。その聞き慣れない地名に、多くの人の脳裏に「?」が点灯したかもしれませんが、実はバンコクの東約170kmにある県の名前で、美しいビーチ、沖に浮かぶ「コ・サメット(サメット島)」でも知られています。地元の人には人気のリゾート地です。
周辺はマングローブ林が生い茂る、自然豊かなエリアで、陸の豊かさが海にもつながっていて、多様性もたっぷり。
ここに本格的なダイブセンターができたという次第。
しかも、ラヨーンのダイビングの目玉はナント、ジンベエザメというから驚き!「いつ」という確定した情報があるわけではありませんが、比較的高い確率でジンベエザメに会えるというから、これはたまりません。

日本からのアクセス

日本からはバンコクを目指します。成田、羽田、関空などからタイ国際航空などで約6時間。
バンコクからはバスかプライベートチャーターのミニバンかセダン車で約3時間。パッケージツアーであれば送迎の心配は無用ですが、自分で手配する場合は、ダイビングショップのHPで確認を。

旅行日程

バンコクから陸路で行けるというアクセスの良さもあって、5日間(実質4日間)あれば中2日間をたっぷり潜ることができます。ただ、後述するラヨーンのお薦めスポットを潜るためには中3日間はあったほうがオススメ。

◎ラヨーンダイビングツアー スケジュール例

内容 宿泊
1日目 午前 成田、羽田、関空など日本発
午後 バンコク着 入国手続き後、送迎車でラヨーンへ
ラヨーン
2日目 終日 ダイビング(2~3ダイブ) ラヨーン
3日目 終日 ダイビング(2~3ダイブ) ラヨーン
4日目 出発まで自由行動
午後 ラヨーン発 送迎車で空港へ
夕方~夜 バンコク着
夜  バンコク発 国際線で日本へ
機内泊
5日目 朝  成田、羽田、関空など日本着  

ベストシーズン

シーズンは10月頃から4月末の雨が少ない時期。海況も穏やかで透明度も良く、ストレスを感じることなく楽しめます。

ラヨーンの宿泊事情

インターナショナルな高級リゾートホテルが一軒と、海辺のリゾートホテルやブティックリゾート、コンドミニアムなど、観光客向けの宿泊施設があります。でも、ダイバーにオススメなのは、《ラヨーンダイブセンター》に併設されたホテル。ダイビングに出かけるのにとってもラクチンです。

ラヨーン ダイビング情報

ダイビングスタイル

日帰りでダイビングをするスタイルと、ダイブクルーズでチャーン島方面に向かい、2~3泊するスタイルが選べます。
日帰りの場合は、朝7時頃集合、8時に出航して1ダイブ、船上でランチを食べて午後2ダイブ(3本目はオプション)、17:30頃ダイブセンターに戻って来るというスタイルとなります。
現地サービス《ラヨーンダイブセンター》の日本人ガイド、幸長加奈子(ゆきなが かなこ)さんに注意点を聞いてみました。
「デイトリップは早朝に出発し、夕方に戻る形となります。お昼ご飯は船上で作りたて熱々をご用意しています。大型のボートでコーヒーや紅茶もご用意しており、できるだけ快適にお過ごしいただけるようにしていますが、ポイントへの移動時間や水面休息などボート上で過ごす時間が長いため、暇つぶしの本やガジェットがあるとさらに楽しんでいただけるかと思います。
また常夏とは言え、季節や天候によってはダイビング後に寒く感じることもあります。ウインドブレーカーや薄手のパーカーをお持ちになることをお勧めします」

ラヨーン 日帰りダイビングスポット

ラヨーン発の日帰りダイビングでは4つのルートがある。
Route 1 アルハンブラロック方面
Route 2 沈船、マン島方面
Route 3 タル島方面
Route 4 サメット島方面
幸長さんによれば、アルハンブラロック、マン島、タル島が特にオススメのスポットとのこと。
やはり中3日間は潜れるような日程を組まなければ。
以下は幸長さんのオススメBEST3スポットだ。

アルハンブラロック ウエスト&イースト
Alhambra Rock, West & East

アルハンブラロック ウエスト&イースト Alhambra Rock, West & East

ラヨーンの一番人気スポット。
「ウエスト」はなだらかなスロープサイドと、ウォールサイドの2面あり、1ダイブで違う魅力が楽しめます。
スロープサイドは魚が群れ固まっていて、魚影が非常に濃いのが特徴。ウォールサイドは岩の隙間やサンゴの影に隠れている生き物を探す楽しさがあり、マクロ好きは必ずハマるといっていいところです。
根のてっぺん周辺には絨毯のように密集するセンジュイソギンチャクとそこに群生するハナビラクマノミが見られ、安全停止中、かなり癒されること間違いありません。
「イースト」はシェベロンバラクーダの群れが見られることが多く、渦になって巻いてくれることもしばしば。

タル島 Thalu Island

タル島 Thalu Island

国立公園になっているタル島。タルとはタイ語で「貫通している」という意味で、その名のとおり、島に穴があいている。
中に入ると洞窟のような雰囲気になっており、光のカーテンが神秘的。また時期によってはこの洞窟の中にイワシの稚魚が溜まっていて、光を受けてキラキラと光りながら洞窟中をぐるぐる泳ぎ回る様子はなかなかの迫力。

マン島 Koh Man

マン島 Koh Man

砂地に生息するハゼが見もの。中でもオイランハゼは人気の被写体。浅いダイブサイトなので、じっくりと1ダイブ1被写体で粘って撮影することができます。写真は、フタホシタカノハハゼの普通バージョンと黄化バージョンの間のものなのかも。珍しいハゼもいろいろ。

ダイビングサービス

ラヨーンで初めてオープンし、20年の歴史があるダイビングサービス《ラヨーンダイブセンター》(Rayong Dive Center)がダイバーを受け入れ。日本人ガイドの幸長さんもいて心強い。

《ラヨーンダイブセンター》のデイトリップボート。こちらも大型で快適

《ラヨーンダイブセンター》のデイトリップボート。こちらも大型で快適

ラヨーンのアフターダイブ

SUPほかメニューいろいろ

SUPやボディボードなど《ラヨーンダイブセンター》にはダイビング以外のマリンレジャーメニューがいろいろ。チャレンジしてみては。
また、植物園、水族館、マングローブ林のトレイルなど自然を味わうメニューもあります。豊かな自然に癒されてはいかがだろう?
ほかにもお土産屋さんが集まる市場もあり、掘り出し物が見つかりそう♪

チャーン島 ダイビングガイド

チャーン島 旅の基本情報

こんなところ

チャーン島はバンコクから南東へ約310km、つまりラヨーンから約140km、カンボジアの国境に近い、タイ湾に浮かぶタイで2番目に大きな島。象(タイ語で“チャーン”)の形をしていることから名づけられています。海洋国立公園でもあり、最後の秘境といわれるほど自然が豊か。国内線が発着する空港が大陸側にあり、そこから船でアクセスする方法もあります。が! 実は《ラヨーンダイブセンター》がラヨーンからのダイブクルーズを開催。ラヨーン発着わずか2泊3日または3泊4日でチャーン島周辺のダイビングが楽しめるようになっています!
目玉はタイ最大の沈船「HTMS CHANG」とそれを取り巻く魚群。マクロ生物も多く、新しいダイブエリアとして今、世界が注目しています。

旅行日程

《ラヨーンダイブセンター》のチャーン島ダイブクルーズは2泊3日または3泊4日なので、実に日帰りと同じぐらいの最低5日間から日本発着で参加できます。

◎チゃーン島ダイブクルーズのツアースケジュール例

内容 宿泊
1日目 午前 成田、羽田、関空など日本発
午後 バンコク着 入国手続き後、送迎車でラヨーンへ
船内泊
2日目 終日 ダイビング(最大4ダイブ) 船内泊
3日目 終日 ダイビング(最大3ダイブ)
夕方 下船、ホテルへ
ラヨーン泊
4日目 出発まで自由行動
午後 ラヨーン発 送迎車で空港へ
夕方~夜 バンコク着
夜  バンコク発 国際線で日本へ
機内泊
5日目 朝  成田、羽田、関空など日本着  

ベストシーズン

乾季の10月から4月末にかけてがベスト。ダイブクルーズもその期間のみ運航。

チャーン島 ダイビング情報

ダイビングスタイル

今回紹介しているのはラヨーン発着のダイブクルーズ。チャーン島自体、素晴らしい島なので、ダイビングサービスがいくつかあり、日帰りダイビングも可能です。
目玉はタイ最大といわれる「HTMS Chang Wreck(チャーン・レック)」。
ダイブクルーズでは一日最大4ダイブ、帰国便前日は(深夜のフライトと仮定して)3ダイブ。4ダイブ目はたいていナイトダイブになります。航空機搭乗待機時間は24時間あけること。
ダイブクルーズ船にダイビングデッキがあり、母船からエントリーするスタイル。

チャーン島周辺のダイビングスポット

目玉はタイ最大といわれる沈船ダイビング。とはいえ、ラヨーンと同様、世界最大の魚類、ジンベエザメとの遭遇率も高く、巨大ハタ、タマカイもすみ着いている。マクロ生物も豊富でポテンシャルは高いです。フォト派は一度訪れるとリピートしたくなることウケ合い!
下記は《ラヨーンダイブセンター》の幸長加奈子さんのオススメBEST3。

HTMS チャーンレック HTMS Chang Wreck

HTMS チャーンレック_1
HTMS チャーンレック_2

全長120mとタイ最大級の沈船。この船を覆うほどの魚群は圧巻!
こちらもやはり人気の大物No.1はジンベエザメで、出没頻度もラヨーン同様にシーズン通して、ポツポツと出現する感じ。
人気No.2はタマカイです。「チャーンレック」に何個体かすみ着いていて、一番大きな個体で2m近くと巨大。水中でギョロッと睨まれると、こちらがすくんでしまうほどの貫禄です。まだ誰も潜っていない朝一のダイビングでたまに見ることができます。
魚群はツバメウオ、キンセンフエダイ、クロホシフエダイ、テルメアジ、シェベロンバラクーダなど、なんでもかんでも群れまくり!!

ヒンルークバート Hin Look Baat

ヒンルークバート Hin Look Baat

ポツンポツンと切り立った岩の合間を密集したハードコーラルで埋め尽くされているスポット。
全体の光景が絵画の様で非常に美しく、癒されること間違いありません。

ツーシスターアイランド Two Sister Island

砂地が広がり、一見何もないように見えますが、ポツポツと点在する海藻を根気よく探してゆくと、ウサギモウミウシやカエルアンコウなどフォトジェニックなマクロが見られます。

ダイブクルーズ船

チャーン島ダイブクルーズを開催している《ラヨーンダイブセンター》が所有する大型船「ジャニュアリープリンセス」号。
全長22m、全幅6mでキャビン(客室)はマスターキャビンが1室、デラックスキャビンが2室、スーペリアキャビンが4室の計7室、最大16名のゲスト収容。
クルーズ船にはナイトロックスも完備されています。

3層構造の船で、船内はとてもモダンでシンプルながらもラグジュアリー

3層構造の船で、船内はとてもモダンでシンプルながらもラグジュアリー

その他のタイ湾のダイビングエリア

タイ国海軍が管理する島!?
サメサン島

サメサン島

サメサン島(Koh Samae San)と初耳かもしれないエリア名ですが、ラヨーンの西約10kmにあり、《ラヨーンダイブセンター》でダイビング手配ができます。
幸長さんのおすすめスポットは――

サンチャラム

サメサンでは一番遠いスポット。この海域では生息する魚が一番多く、ソフトコーラルも美しいスポットで、ゴルゴニアシュリンプなどマクロも面白い。

レーム・イープン

イープンとはタイ語で日本の意味。
日本庭園の様に美しく配置された水中景観からこの名前が付いたとされています。のんびり潜りたいダイバーにぴったりのスポット。

“タイのワイキキ”
パタヤ

バンコクから車で1時間半(~2時間半)、タイ随一のビーチリゾート、パタヤでもダイビングが可能です。
おすすめのスポットを、パタヤのダイビングも手配する《ラヨーンダイブセンター》の幸長さんに聞いてみました。

“タイのワイキキ”パタヤ

ファーアイランド

パタヤで一番遠いスポットだけあって、サンゴ礁が一番綺麗。ウミウシも多く見られます。

沈船ペップリーブレーメン

1930年に沈んだ全長88mの沈船。朽ち始めた雰囲気が沈船好きに人気の理由。キンセンフエダイの群れも居着いています。

ということで、広大なタイ湾のダイブエリア、いかがでしたか? 近くてリーズナブルで快適なダイビングができそうなところばかり。しかも、ジンベエザメなど超ド級の大物にも会えるとあっては、行かずにはいられない! 行けるようになったらいの一番にいかが?

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