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地球の海 フォトコンテスト2018
ネイチャー・環境部門 上位入賞作品

ネイチャー・環境部門 上位入賞作品

グランプリ(環境大臣賞を同時受賞)

晩秋のクライマックス
鳥海貴之/埼玉県

ニコンD810 AF DX フィッシュアイニッコール10.5㍉ f/2.8G ED ノーティカム Z-240 f8 1/160 秒 ISO400 長崎県 水深0.5㍍ ダイビングサービス海だより

この写真は、親子連れが週末に川遊びにくるような小さな里川で撮影したものです。ガイドさんに連れて行ってもらったときは、「本当にここで潜るのかなぁ」という印象だったのですが、ひとたび水中に入ったとたん、目の前に広がっていたのは鮮やかな婚姻色のアユたち。浅瀬を駆け巡り、産卵をひたすらに繰り返す。川の大きさからはまったく想像もつかないようなドラマチックな光景でした。そんな光景を目の当たりにして、心が震えたあの瞬間そのままが切り取れた1 枚になったかと思います。この度は素晴らしい賞に選んでいただきありがとうございました。

審査員作品評

福永友保
カメラに向かって卵を産んでいる、そこに「何が何でも子孫を残すぞ!」という意志、生命力の強さが感じられます。アユなどの場合、カップルがいると必ず割り込んでくるオスがいるのだけれど、その生態シーンをダイバーが写真として残してくれるということは、研究者にとっても貴重な資料になると思います。

瀬能 宏
まず構図やピント、露出など写真の技術的なものが他の作品より相対的にレベルが高いと感じました。逆にいえば他の作品が「いいシーンだけれど写真的にどうかなぁ」というものが多かったのですけれど。被写体はアユの産卵で、メス1 尾に対して3 尾のオスがきている状況です。ペアをつくっているところに、自分も子孫を残そうと他のオスが割り込んできたのでしょう。撮影者は地元の方なのかな、かなりロケハンをしたのではないでしょうか。アユがいる川は澄んでいるように見えても微粒子が舞っていることが多いですが、こうしたシーンをこの構図でここまでクリアに撮るにはなかなか大変だったろうと思います。

大澤隆文
1 尾のメスを追って3 尾のオスが争っているこういうシーンは、撮影する技術も必要でしょうし、海に暮らす魚や生物が今回のコンテストに提供された写真の中で圧倒的に多いなか、淡水魚独特の力強い印象があります。

準グランプリ

Lovers
土田陽介/群馬県

ニコンD800E AF-S マイクロニッコール60㍉ f/2.8G ED ノーティカム D800 YS-D2×2 灯 f36 1/250 秒 ISO100 北海道・函館 水深7㍍

2 本目に入る直前、「これからの時間帯は産卵の可能性が高いですよ」とガイドさんから伺っていたので期待通り! 晴天で透明度は約15 ㍍、時間は昼過ぎ、水温は冬の伊豆半島ぐらいでした。交接中のオスとメス、体内の臓器、そして背景に卵というシーンを、可能な限りパンフォーカスに近い感じで美しく撮ろうと試みました。欲を言えば、もう少しライティングを工夫して眼の反射を抑え、バックのアマモの綺麗な緑とシャープなシルエットをよりスッキリと出したかったのですが……今後の課題にいたします。なんといってもヒメイカ目線で選んだ産卵現場なわけですから、人間側の都合を言うのはわがままですね。

審査員作品評

奥谷喬司
ヒメイカが交接している写真です。ヒメイカ独特の粘着細胞で背中側を海草に付着させ、ペアが向き合って足をからめている状況がよくわかります。また、このペアのものではないと思いますが、卵が見えますね。その並びが規則的であることがわかり、この写真1枚からヒメイカの繁殖行動の一面が見えてくるということで評価しました。ただ、この前後のカットまたは動画があれば、交接に至るまでのヒメイカの行動(泳ぎながら交接するのではないかという可能性もあります)や具体的な足の動きもよくわかるでしょうね。

瀬能 宏
予選通過作品が並んでいるのを見たとき、「あ、いいな」と目に付いた作品です。色がきれいということもありますが、卵が産み付けられている状態やイカの体の中の構造がシャープで、映りにくいものがよく見えている。図鑑的にもよい写真であると評価しました。

大澤隆文
卵の透明感や、半透明なイカの体には青い粒が映っていて美しく、ミクロな世界の神秘的な光景を見事に捉えています。イカと卵が付いている鮮やかなグリーンのものは海草と思いますが、こうした場がイカの産卵にとって如何に大事かということか、写真を見てもらえば誰にでもわかります。

第3位

死してなお美しく
大坪 純/神奈川県

キャノンEOS 80D シグマ10㍉ F2.8 EX DC FISHEYE MDX-80D  S-2000 f5.6 1/100 秒 ISO160 神奈川県・葉山 水深12㍍ Diving Shop NANA

葉山では春になるとイシコ(※)の群体が現れ、幻想的な光景をつくります。その美しい光景の中、自ら最後の場所として選んだのではないかと思えるように静かに眠っていました。エイは葉山では比較的大きい生物ですが、その最期は無数の小さなエビの糧となり、美しい姿を残しました。食物連鎖の一つの区切りを見たように思います。今回の受賞をきっかけに、多様な生態が見られる葉山の魅力を多くの方に知っていただけると幸いです。
(※)春先になると葉山にたくさん現れる、樹状突起が目立つナマコの仲間。作品内でもエイの亡骸の周囲に群生している。

審査員作品評

福永友保
これは骨。生きた姿ではなく魚の残骸を撮影し、さらにモノクロにしたというところに意味があります。以前この骨にも命があったということを連想させます。最初に見たとき撮影者が「あ、死骸だ」と思い、この写真を見た人も「あ、死骸だ」と思う。撮影者の被写体に対する感情が、写真を見た人の感情にストレートに繋がったというケースだと思います。

奥谷喬司
これは天寿を全うしたのか、人間が釣り捨てたのか、あるいは「交通事故」を起こしたのか。エイが死んだ事情はちょっとわかりませんが、生き物が自然に還る過程をよく表していると思います。

瀬能 宏
モノクロということもあって、予選の段階で印象に残っていました。とても情緒的な写真ですね。コロザメあたりのエイの残骸と思いますが、普通はもっと骨がバラけてしまい、これほどきれいに残らない。なかなか出会えないシーンではないでしょうか。しかも、撮影地は葉山。地球の裏側まで行かなくても、身近な海で部門テーマに沿った写真をきちんと撮影できるということですね。

大澤隆文
暗黒の平原で美しい白鳥が死んだ光景を彷彿させるような写真です。肉体は無くなったのに骨は散らばっておらず、きれいに原形を留めています。また、敢えてモノクロにしたことで、骨の白さ等がより鮮明に映り、見る者に印象づけていると思います。

優秀賞

入賞作品のうち、特に審査員の心に響いたもの、または最後まで上位入賞を競った作品です。

海に咲く花
朝木健次郎/神奈川県

キヤノンEOSKissX2 トキナーAT-X107DX FISHEYE F3.5-4.5 RDX-450 水深5㍍

審査員作品評

大澤隆文
これは石西礁湖(※)でのサンゴ礁の写真で、白化している部分と健全な部分が対比的に美しく映っています。今年は「国際サンゴ礁年」でもあり、こうした写真からサンゴ礁の白化の現状について、皆さんに関心を持っていただく良いきっかけになればと思います。
(※)沖縄・八重山諸島の石垣島と西表島の間に広がる浅瀬。広大なサンゴ礁となっている。2016年にサンゴの大規模な白化が生じた。

抱擁
田吹耕平/京都府

ニコンD7200 AF-S VR マイクロニッコール105㍉ f/2.8G MDX-D7100 S-2000 f16 1/200 秒 ISO1000 沖縄県・石垣島 水深5㍍ 石垣島ダイビングスクール

審査員作品評

奥谷喬司
石垣島で撮影されたというダンゴイカ科は動画で見たいところです。この仲間の交接の映像は大変珍しい上に、これまで日本近海から知られているダンゴイカ科とは違う種のようで、将来標本が採れてこの写真と合わせて調べることができたらもっと嬉しいですね。

早朝の出会い
高柳恵太/神奈川県

キヤノンEOS7DMarkⅡ EF-S60㍉ F2.8 マクロ MDX-7D MarkⅡ YS-02 f9 1/200 秒 ISO320 静岡県・大瀬崎 水面下 シーキング

審査員作品評

瀬能 宏
海面直下をヤエギスの稚魚がポツンといる・・・・絵柄的には寂しく感じますが、稚魚の生態を知る上で重要な写真だと思います。海面のどのあたりを泳いでいるのか、泡や光を背景に稚魚の色彩や形態、姿勢などをトータルで見たとき、保護色のことや紫外線から体を守るための位置関係などが見えてくる。クローズアップ写真だけでは、そういったことがわからないと思います。

ホヤの楽園
楠本憲吾/長崎県

オリンパスOM-D E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED12-50㍉F3.5-6.3EZ ノーティカム EM1 f6.3 1/60 秒 ISO800 長崎・大村湾 水深17㍍ ダイビングサービス海だより

審査員作品評

大澤隆文
ホヤというと普段は店頭で売られているものや、或いは少しグロテスクなイメージしか浮かばないのですが、この写真ではホヤを神秘的な形で映しています。また、高山のお花畑に広がる、例えば(花は終わって綿毛だけになった)チングルマのような光景を、この写真からは連想しました。「海の下にも陸と似た景観がある」ということを知る上でいい写真です。

あのそらへきっととんでゆける
伊藤亮平/東京都

オリンパス PEN Lite E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL ED9-18㍉F4.0-5.6 PT-EP10 f13 1/200 秒 ISO100
グアム 水深1㍍ グアムオーシャンアカデミー

審査員作品評

大澤隆文
一見すると、青空があって山が広がっていて、そこを魚が飛んでいるように見えます。でも実際は、海の中で、山々に見えるものは水面に映った海底のサンゴで、水中から覗いた青空も含め、水中での写真であるという意外性が面白いです。浅くて穏やかなサンゴ礁ならよく見られる風景かもしれませんが、陸地の山岳で見るような景観が、海の底にも広がっているという点で印象に残りました。

浮動のホーム
譚俊豪/香港

オリンパスOM-D E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED30㍉ F3.5 マクロ ノーティカムOMD-EM1 Z-240 f18 1/250 秒 ISO200 フィリピン・アニラオ 水深2㍍ Anilao Photo Acadmey

審査員作品評

瀬能 宏
コガネシマアジの稚魚と思われます。もしそうなら、とても貴重で新鮮な情報です。というのも、コガネシマアジの稚魚の生態写真は、すでに他の魚に寄り添っている段階や縞模様が出ているものがほとんどなのですが、この稚魚はその前の段階となりますから。断定はできませんが、大きな魚に寄り添う前にはあまり動かないものに付くのかな、などと想像すると面白いですね。

ちょっと待ってー!
池田純也/神奈川県

パナソニックLUMIX GF-2 LUMIX G FISHEYE 8㍉F3.5 プロモファクトリー S-2000 f4.5 1/60 秒 ISO100 サイパン 水深10㍍ ダイブフェローズ

Driftwood with fish under water surface
Jim Chen/台湾

ニコンD800E シグマ 15㍉F2.8EX DG DIAGONL FISHEYE SEACAM
SEACAM 150D f10 1/100 秒 ISO400 インドネシア・ラジャアンパット 水深1㍍

Under the Sea
濵田恭兵/神奈川県

キヤノン EOS70D トキナーAT-X107DX FISHEYE F3.5-4.5
ノーティカム70D f4.5 1/320 秒 ISO100 トンガ 水深10㍍

飛躍
松永由紀子/兵庫県

ニコンD700 シグマ15㍉F2.8EX DG DIAGONAL FISHEYE ネクサス D700 Z-240 f8 1/250秒 ISO200 沖縄県・ケラマ諸島・座間味島 水深22㍍

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