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沖縄本島東海岸・金武湾NEWスポット公開!

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沖縄本島東海岸・金武湾NEWスポット公開!

漁協と強力タッグでボートダイビング!

 これまで東海岸というと、うるま市・浜比嘉島の勝連漁港から出た辺り、金武(きん)のレッドビーチ、久高島ぐらいしか『マリンダイビング』でも紹介できなかったが、金武湾にボートダイビングスポットが登場!ということで、『マリンダイビング』取材班が突撃した。

 開拓に精を出しているのは金武町の出身で、海が好きで漁師になったという屋比久健(やびく けん)さん。石川肇カメラマンが「和製マット・デイモンだね!」と絶賛するイケメンで、高校時代に始めたダイビングで海にはまり、漁師になったというツワモノ。西海岸のダイビングガイド陣から「東海岸でもぜひダイビングスポットをオープンしてほしい」という要望を受け、自らも加盟している金武漁協に相談したところ、ついにOKが!

 現在、公表されているダイビングスポットはまだ少ないが、サンゴ礁が点在する金武湾はポテンシャル最大級。
 最初に案内された「金武岬」では、ネムリブカにグルクンの群れ、砂地でハタタテハゼの一大コロニーが見られ(ヤシャハゼが見つかることもあるそうだ)、次に案内された「エッグ岩」(名前はまだ決まっていない)では、1ダイブで10匹以上のウミガメに遭遇。
 竜宮城か!
 さらに、まだ名前のついていないスポットでは、サンゴにトロピカルフィッシュいっぱい! 
 また、湾内でも沖の隠れ根にかわいいカクレクマノミたち……。

 ほかにもまだ開拓中のスポットがいくつもある。沖縄本島の隠れた実力を改めて感じた取材班なのであった。

金武岬の向こう側に浮かぶエッグ岩(正式名称は黒瀬岩)のスポット「エッグ岩」(仮)では1ダイブでたくさんのウミガメに会える

金武岬の向こう側に浮かぶエッグ岩(正式名称は黒瀬岩)のスポット「エッグ岩」(仮)では1ダイブでたくさんのウミガメに会える

クマノミの仲間もいろいろ。イソギンチャクのじゅうたんで気持ちよさそうにはまっているハマクマノミ

クマノミの仲間もいろいろ。イソギンチャクのじゅうたんで気持ちよさそうにはまっているハマクマノミ

ウミガメのいる根と根の間にはこんな白砂の道も

ウミガメのいる根と根の間にはこんな白砂の道も

一番オススメの「金武岬」のリーフトップ(水深10㍍前後)には、沖縄本島ではここだけじゃないかと思われるレア種、ベニゴンベも見られる

一番オススメの「金武岬」のリーフトップ(水深10㍍前後)には、沖縄本島ではここだけじゃないかと思われるレア種、ベニゴンベも見られる

「金武岬」ではネムリブカの姿も!

「金武岬」ではネムリブカの姿も!

「ここの浅瀬にはテングカワハギが多いんですよ」と連れて行ってもらった、まだ名前のないスポット。ペアになっているテングカワハギが数組いる

「ここの浅瀬にはテングカワハギが多いんですよ」と連れて行ってもらった、まだ名前のないスポット。ペアになっているテングカワハギが数組いる

リーフの浅瀬のサンゴをのぞくと、カスリフサカサゴが! ほかにもエビやカニなどいろいろ

リーフの浅瀬のサンゴをのぞくと、カスリフサカサゴが! ほかにもエビやカニなどいろいろ

冬でも潜れるのが強み!

 東海岸のスゴイところは、北風に強いこと。沖縄の島々はたいていこの北風の影響で冬場にクローズするエリアが多いのだが、ここは冬でも潜れる! 全然問題なし!!
 しかも、この時期は透明度が上がり、海の宝石と呼ばれるウミウシもガンガン増える時期。フォト派はマクロレンズを持って出かけよう!

湾とはいえないような広い金武湾ではあるが、陸や離島に囲まれ、風の影響を受けにくいため冬でも夏でも、オールシーズン潜ることができる

湾とはいえないような広い金武湾ではあるが、陸や離島に囲まれ、風の影響を受けにくいため冬でも夏でも、オールシーズン潜ることができる

アフターダイブもおいしい

 金武というと、「治安が悪いのでは?」と心配される方も少なくないだろう。でも、沖縄とアメリカのミックスカルチャーが今でも楽しめる街として、かなりおもしろい。夜の街を歩いたわけではないが(タクシーで移動)、普通に気をつけていればトラブルになることはないはずだ。

 有名なのは《キングタコス》。タコライス発祥の店として知られるところで、金武に行ったらココに行かない手はない。

 ガッツリ食べたい人にオススメなのは《金海》。金武の近海でとれる海産物料理がメインとのことだったが、沖縄料理や普通の定食に寿司、洋食まで……つまり何でもある。「チャップステーキ」を勧められ頼んだところ、びっくりするほどの大きなグリル皿に大盛りの肉と野菜が! 肉はたぶん250gぐらいはある。絶対にある。これにスープ、サラダ、ごはんがついて、1,300円はお得だ。
 周囲を見渡せば(店内はかなり広い)、米軍の軍人さんたちがグループでおはしをつつきながら定食を食べていたり、地元ウチナンチューの家族連れが沖縄料理を食べていたりと、金武の街を凝縮したような雰囲気。

《金海》のチャップステーキ。この盛りはすごい!

《金海》のチャップステーキ。この盛りはすごい!

 また、金武といえば《金武酒造》。「龍」をはじめとする泡盛が人気だ。
 この《金武酒造》の娘さんが経営している《カフェレストラン長楽》も超オススメ。酒造所の営業を邪魔してはいけないと、夜は営業していないのだが、お料理好きのオーナーが作ってくれる料理のおいしいこと! 海が一望できるロケーションも抜群なので、ダイビングに行かない日はぜひ訪ねてみてほしい。3階には宿泊施設もある!

《カフェレストラン長楽》の店内

《カフェレストラン長楽》の店内

朝ごはんに出た「なーべらーちゃんぷるー」。ナーベラー(へちま)を初めて、恐る恐る食べた石川カメラマンも大感激の味!

朝ごはんに出た「なーべらーちゃんぷるー」。ナーベラー(へちま)を初めて、恐る恐る食べた石川カメラマンも大感激の味!

 ところで、金武は繁華街もあるけれど、広大な金武湾に臨み、海はあるし、川もある。内陸には畑もあって、特にターム(田芋)の名産地でもある。粘りがあってしっとりとしたタームがこれまたたまらない。ぜひお土産にもターム製品を!

田芋畑は畑というか、水田だから「田芋」なのだ

田芋畑は畑というか、水田だから「田芋」なのだ

金武一番の繁華街も近い

金武一番の繁華街も近い

金武へのアクセス

 那覇空港からレンタカーまたはバスでアクセス。
 レンタカーの場合は、途中で渋滞することもあるので、沖縄自動車道を利用するといい。最寄のインターチェンジはその名も「金武」。ICから《ネイチャーみらい館》へは車で20分ほど、空港からは1時間半程度だ。
 バスの場合は那覇のバスターミナルから名護方面への77番系統のバスを利用すればOK。喜瀬武原(きせんばる)入口停留所で下車。所要時間は約2時間。

※詳しくは『マリンダイビング』2014年2月号をご覧ください!


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