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レポート2022.09.05

Back Into The Blue:One With The Sea~フィリピン政府観光局主催の国際DIVE EXPOをレポート@マニラ

Photo by PHIDEX

Photo by PHIDEX

2022年8月19日(金)~21日(日)の3日間、Philippines International Dive Expo(PHIDEX)2022がフィリピン マニラのSMXコンベンションセンターで開催されました。主催はフィリピン政府観光省(DOT)、パートナーにPADI(Professional Association of Diving Instructors)、DAN(Divers Alert Network)ワールド、Garmin、Scuba Studio、Scuba School International(SSI)-Maresとそうそうたるダイビング事業者が名を連ねています。

第3回となる今回は、2019年の第1回以来久しぶりにリアルに開催されたもので(第2回はオンライン)、「Back into the Blue」と想いを込めたテーマに海洋保護やダイビング業界におけるコミュニティの重要性を訴え、「One with the Sea」、つまり海との一体化を目標としています。世界でも屈指のダイビングエリアを多数擁するフィリピンの魅力をたっぷりと伝えるイベントとしても注目です。 イベントはまたオンラインでも参加でき、世界各国の参加がありました。日本から唯一のメディアとしてマリンダイビングウェブが招待され、フィリピンの熱いダイビングシーンを取材してきましたよ!

フィリピンならではのきらびやかなオープニング&ステージプログラム

オープニングセレモニーとともにイベントがスタート

オープニングセレモニーとともにイベントがスタート

開場前にオンラインでもスタート。MCにインタビューされるドイツ人水中写真家のTobias Friedrichさん

開場前にオンラインでもスタート。MCにインタビューされるドイツ人水中写真家のTobias Friedrichさん

 
8月19日(金)10:00オープニングセレモニーが開場前のメイン扉の前でスタート。南の島らしい雰囲気で、フィリピン政府観光省関連の方やフィリピン航空社長兼COOなど主要ゲスト5名によるリボンカットの後、ものすごい紙吹雪が舞い、華々しくスタート。開かれた扉の先には、テーマの「Into the Blue」をイメージする会場が。

左上写真/左から)フィリピン航空社長兼COOスタンリー・K・ウンさん、観光規制・調整・資源生成担当OIC次官シャリマー・タマノさん、ボホール州知事アリス・アウマナード、DOT-OPMDディレクター パウロ・ベニートS・トゥグバンさん、DOT Office of Product and Market Development (OPMDフィリピン国土交通省製品市場開発局) Product Monitoring and Evaluation Division (PMED) OIC-Division Chief のRowena Soriosoさん、 フィリピン航空社長兼COOの Capt. Stanley K. Ngさん、OIC-Undersecretary for Tourism Regulation, Coordination and Resource GenerationのShalimar Tamanoさん、ボホール州知事のAris Aumentadoさん、DOT-OPMD DirectorのPaulo Benito S. Tugbangさん

自然保護、ダイビング指導団体、水中写真など幅広いテーマのステージイベント

Tourism Regulation, Coordination and Resource GenerationのOIC次官、Shalimar Tamanoさんが中心となってPHIDEXに関わっているすべての協賛者や出展者などを紹介。またフィリピンが世界のトラベルアワードのダイビング部門でトップを獲得している事実を披露

Tourism Regulation, Coordination and Resource GenerationのOIC次官、Shalimar Tamanoさんが中心となってPHIDEXに関わっているすべての協賛者や出展者などを紹介。またフィリピンが世界のトラベルアワードのダイビング部門でトップを獲得している事実を披露

プロフェッショナルテクニカルダイバーのJuan Navalによる「Stop Unless(Properly)Cave Trained」のプログラム。フィリピンには世界的なケーブダイビングのスポットもあり、トレーニングの必要性やケーブダイビングの心得などを紹介

プロフェッショナルテクニカルダイバーのJuan Navalによる「Stop Unless(Properly)Cave Trained」のプログラム。フィリピンには世界的なケーブダイビングのスポットもあり、トレーニングの必要性やケーブダイビングの心得などを紹介

ビジュアル効果抜群のステージ。遠くからでも何をやっているかがわかる大画面モニターでイベントを盛り上げていました

ビジュアル効果抜群のステージ。遠くからでも何をやっているかがわかる大画面モニターでイベントを盛り上げていました

世界で活躍する女性ダイバーによるパネルディスカッション。左からMC、デジタルクリエーター兼フリーダイバーのCha Ocampoさん、探検家でテクニカルダイバー、インストラクターのMaria Bollerupさん、水中写真家Renee Capozzolaさん、TVや映画女優のKirana Larasatiさん、MC

世界で活躍する女性ダイバーによるパネルディスカッション。左からMC、デジタルクリエーター兼フリーダイバーのCha Ocampoさん、探検家でテクニカルダイバー、インストラクターのMaria Bollerupさん、水中写真家Renee Capozzolaさん、TVや映画女優のKirana Larasatiさん、MC

3日間、PHIDEXでは会場内特設ステージで様々なイベントが開催されました。
毎朝約30分間、MCの男女が登場、その日の見どころを伝え、11:35から19:50頃まで30分前後のセミナーやパネルディスカッションなどが15本余りを開催。PADIやSSIなどダイビング指導団体やDANによるダイビングの楽しさ、安全を求めるセミナーや、出展者による商品紹介、さらに水中写真家によるライティング講座やワイド撮影講座、ブラックウォーターダイビングの撮影方法といったセミナーなど見どころ満点。インパクトのある水中写真や美しくてカラフルな水中写真、動画にくぎ付けになる来場者も多かったようです。主にフィリピンの魅力を伝えるものが多かったのですが、フィリピン人を含め世界から35人ものパネリストが登場。とてもインターナショナルで幅広くダイビングの魅力を伝えているのが印象的でした。レポーター後藤としては、同じ女性ダイバーが4名プロとして頑張ってきたり、失敗したりした話を公開してくれた最終日・最後のパネルディスカッション「Women in the Deep Blue」が特におもしろく、ためになりました♪

ダイビングエリア、ダイビング器材、水中撮影機材など出展者多数

Dive Davaoブースではミンダナオ島のダバオの観光局やダイビングショップの方々が大集合。日本ではまだメジャーではありませんが、マクロ、沈船、地形とおもしろい海です

Dive Davaoブースではミンダナオ島のダバオの観光局やダイビングショップの方々が大集合。日本ではまだメジャーではありませんが、マクロ、沈船、地形とおもしろい海です

レイテ島のジンベエザメで人気の「サウスレイテ」からもEastern Visayaとして出展

レイテ島のジンベエザメで人気の「サウスレイテ」からもEastern Visayaとして出展

常ににぎわっていた水中撮影機材のScuba Studioブース。同社はPHIDEXのパートナーのひとつ

常ににぎわっていた水中撮影機材のScuba Studioブース。同社はPHIDEXのパートナーのひとつ

絶滅危惧種ジュゴンと泳げることで日本人ダイバーにもおなじみ、ブスアンガ島の《Dugong Diving Center》代表のディルクさん(左)も来ていました♪

絶滅危惧種ジュゴンと泳げることで日本人ダイバーにもおなじみ、ブスアンガ島の《Dugong Diving Center》代表のディルクさん(左)も来ていました♪

安全を守るのは自分。DANのブースには常に来客がいて、その信頼性の高さを物語っていました

安全を守るのは自分。DANのブースには常に来客がいて、その信頼性の高さを物語っていました

ダイビング器材を販売するPacifica Diveのブースにはお馴染みのGULL製品も。欧米ではラバーフィンはあまり浸透していませんが、アジアではラバーフィンもスタンダードになっているそうです

ダイビング器材を販売するPacifica Diveのブースにはお馴染みのGULL製品も。欧米ではラバーフィンはあまり浸透していませんが、アジアではラバーフィンもスタンダードになっているそうです

フィリピンのダイブエリアは13のリージョン(地域)があり、リージョン7と呼ばれるセブ島やボホール島周辺のエリアが一体となって「DIVE7」として登場。写真はモアルボアルの方々

フィリピンのダイブエリアは13のリージョン(地域)があり、リージョン7と呼ばれるセブ島やボホール島周辺のエリアが一体となって「DIVE7」として登場。写真はモアルボアルの方々

日本では販売されていない薄手のスーツを発見! Cal Divesのブースにて

日本では販売されていない薄手のスーツを発見! Cal Divesのブースにて

会場内には5列のブースゾーンがあり、DANやPADI、SSIといったダイビング指導団体、GARMINやMaresなどのダイビング器材や水中撮影機材、ダイブクルーズ、ダイビングエリアとダイビングサービスなど40社以上が出展。それぞれの製品を紹介したり販売したり、プロモーション活動をたっぷりと行っていました。残念ながら日本人経営のダイビングショップ等は参加していませんでしたが、日本でもおなじみのボホール島老舗リゾート&ダイビングサービスBohol Beach Club、ジュゴンに会えることで知られるDugong Diving Centerなどからも出展。久しぶりにお会いできて幸せでした。会場には一般の来場者も多数。大人から子供まで年齢、性別もさまざまで3日間、にぎわっていました。
 

B2BのTRAVEXも同時開催

会場内に設けられたB2Bスペースには、商談をする人たちが

会場内に設けられたB2Bスペースには、商談をする人たちが

 
PHIDEXは、ダイブトラベルエクスチェンジ(TRAVEX)と題して、国内外のダイビングオペレーターのためのB2Bミーティングスペースを広くとり、3日間開放。多くの方々が商談のために利用していました。にぎやかなステージの音も聞こえず、静かなスペースで商談もきっと首尾よく進んだことでしょう。

抽選会やフォトコンなど参加者サービスも

PHIDEX Photo Challengeの1位にはノーティカムのハウジングが授与された(写真は代理の方)

PHIDEX Photo Challengeの1位にはノーティカムのハウジングが授与された(写真は代理の方)

3日間、最後のステージでは抽選会。毎回豪華賞品が授与されていました

3日間、最後のステージでは抽選会。毎回豪華賞品が授与されていました

 
PHIDEXでは開催中にFacebookとInstagramを通じてフォトコンテストを開催。参加している水中写真家らが審査員となって最終日に発表されました。ステージでは3位から発表されていましたが、どれもレベルが高くてびっくり! 1位にはDyon Depaspilさんの透明なタコを繊細に写した作品が選ばれていました。
また、3日間毎晩、ステージプログラムの最後に抽選会が。航空券、宿泊券、ダイビング器材、水中撮影機材やアクセサリーなど豪華賞品が当たっていました。突然名前を呼ばれた方が絶叫しながらステージに上がってきたのが印象深かったです。

ということで、3日間のPHIDEXは大盛況のうちに幕を閉じました。コロナ禍ということもあってマスク着用が義務付けられていて、日本から参加している筆者には、マスクを外し始めている海外にあって着用率の高さにもびっくり(街でも同様でした)。久しぶりの海外取材でしたが、日本帰国前のPCR検査もスムーズにすみました。
ご招待くださったり、細かい手配をしてくださったPHIDEXおよびDOTの皆様への感謝を込めて…(写真・文/後藤ゆかり)

会場となったSMXコンベンションセンターは、パサイ地区の海辺に近く、マニラ国際空港からも車で20分余りととても便利

会場となったSMXコンベンションセンターは、パサイ地区の海辺に近く、マニラ国際空港からも車で20分余りととても便利

会場風景。遠くからでもステージで演じられている内容がわかる大型モニターが見えます

会場風景。遠くからでもステージで演じられている内容がわかる大型モニターが見えます

会場の雰囲気。天井が広く、通路も広いので人と人との距離が保てるつくりに

会場の雰囲気。天井が広く、通路も広いので人と人との距離が保てるつくりに

今回ステージプログラムに登場した、世界で活躍する35人のプロたち。水中写真家、探検家、テクニカルダイバー、フリーダイバーなど様々な分野から参加
Photo by PHIDEX

今回ステージプログラムに登場した、世界で活躍する35人のプロたち。水中写真家、探検家、テクニカルダイバー、フリーダイバーなど様々な分野から参加
Photo by PHIDEX

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