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ニュース2023.01.18

三陸で活動する「くまさん」こと佐藤寛志さんが、日本人初の「Sea Hero(海のヒーロー)」に!

写真提供/三陸ボランティアダイバーズ

写真提供/三陸ボランティアダイバーズ

 

東日本大震災後の海のがれき撤去に始まり、最近は藻場の育成など、幅広く三陸の海の保全活動を続けている≪三陸ボランティアダイバーズ≫代表理事の佐藤寛志さんが、日本人としては初めて「Sea Hero(海のヒーロー)」に選ばれました。日本人が選ばれるのは初めてのこと。おめでとうございます!
「Sea Hero」は、アメリカのダイビング雑誌『Scuba Diving Magazine』が行なっているアワードで、海の環境や生物の保全活動をはじめ、ダイビングや海にまつわるさまざまな分野で活躍、貢献している人を「Sea Hero」として毎月1人選ぶというもの。世界中の人々の推薦により選ばれます(詳細はこちら)。佐藤さんは2023年1月の「Sea Hero」に選ばれました。

「Sea Hero」に選ばれた佐藤寛志さん(写真/越智隆治)

「Sea Hero」に選ばれた佐藤寛志さん(写真/越智隆治)

「世界中の皆さんの推薦があっての賞ということなので、選ばれたのにはとても驚きましたし、大変光栄なことだと思っています」と佐藤さん。
佐藤さんが代表をつとめる≪三陸ボランティアダイバーズ≫は、これまでも2014年に「第1回グッドライフアワード環境大臣賞最優秀賞」(環境省主催)を、2018年には「第4回エルトゥールル号からの恩返し 日本復興の光大賞18」(NPO法人日本トルコ文化交流会主催)を受賞するなど、その活動と功績を認められていますが、今回の受賞は世界中の人たちからの推薦、という点や、佐藤さん個人の受賞という点が注目されます(佐藤さんの活動の詳細については、こちらの記事をご覧ください)。

震災後、海外から故郷の三陸へと拠点を移し、瓦礫の撤去から始まり、三陸の海の再生のためにたゆまぬ活動を続けてきた佐藤さん。佐藤さんという核があったからこそ、国内海外問わず多くの人たちが三陸での海の再生の活動に関わり、現在に至るまで続いているということを考えると、「Sea Hero」の称号は佐藤さんにピッタリ! 喜ばしい限りですね。

今後の活動について佐藤さんにお伺いすると、「現在は海の環境を再生するための藻場作りなどの活動が増えていますが、震災時の瓦礫などは減ってはいるものの、今も月に2,3回ほどは撤去作業も行なっています。これからも、こうした活動は続けていきますが、さらに次世代へつなげていくためにも、地元のダイバーたちの育成にも力を入れていきたいと思っています。もちろん、活動に参加してくださる他の地域からのダイバーも大歓迎ですので、皆さん気軽に足を運んでみてくださいね」とのこと。

まだまだ寒い季節が続きますが、藻場再生活動はコンスタントに行なわれていますし、1月21日、22日には写真家・尾﨑たまきさんを講師に迎えた撮影会と「第3回三陸水中フォトコンテスト」といったイベントも大槌で開催されます。
2023年のダイビングは、三陸の海の再生を願って、ここからスタートしてみるのもいいかもしれませんね。

◎お問い合わせ先
NPO三陸ボランティアダイバーズ
みちのくダイビング リアス

(ライター/島 みや)

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