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ニュース2023.05.04

PADIジャパンが設立40周年
PADI Worldwide CEO兼社長
ドリュー・リチャードソンさんに単独インタビュー!

世界最大級のダイビング教育機関で有名なPADIジャパンは、今年で設立40周年を迎えました。今年1月に日本全国より約250名のインストラクターや業界関係者が集うパーティーも開催。本社アメリカよりPADI Worldwide CEO兼社長のドリュー・リチャードソンさんも来日され、メンバーの皆さんにスピーチも披露されました。
今回、MDW編集部では、そのドリュー・リチャードソンさんに単独インタビューを決行。ご本人は今までに世界中を潜り歩き、さまざまな経験をされてきた素晴らしいダイバーです。ダイビングを始めた頃から、今後のPADIが進んでいく方向、日本人ダイバーの皆さんへのメッセージもいただきました。ぜひご覧ください!

〈プロフィール〉
Drew Richardson(ドリュー・リチャードソン)は、PADI WorldwideのCEO兼社長であり、30年以上のダイビング業界での経験を持つ。PADIがグローバルなダイビング教育機関としての地位確立に貢献し、ダイビング業界の発展と環境保護に注力している。2023年、Academy of Underwater Arts & SciencesからNOGI AWARDスポーツ/教育のカテゴリーを受賞。

編集部、以下編)ドリューさんがダイビングをいつ頃どこで始めましたか?
ドリュー、以下本人)1971年 米国イリノイ州シカゴで初めてダイビングをしました。

編)始めて海に潜った感想は?
本人)水中に潜り、息を吸うときに感じる冷たい空気、息を吐くときに柔らかい音を感じるという感覚は、とてもエキサイティングでした。水が私を包み込むような感覚も、本当に不思議なものでした。最初の一息で私はダイビングの虜になり、長年経った今でも同じ気持ちを持ち続けています。

編)今まで潜った海で一番印象に残った海は?
本人)これはとても難しい質問ですね。というのも、ダイビングが好きな人なら、どれも思い出深いものに思えるからです。冒険、探検、自然、人間や人間以外の生物とダイビングを共有することなど…私はこれまで、幸運にも北極や南極を含むすべての大陸でダイビングをする機会に恵まれました。それでもなお、私の中にはさらなるダイビングに対する情熱が燃え続けています。世界でも類まれなる水中環境にも潜る機会も多くありましたが、一方で農家の池やプールで潜ったこともとても良い思い出となっています!思い出に残るダイビングとは何か。それは、見るべきものを見た、やるべきことを達成したとき、心が欲するままに探検をした、自然のパワーを感じたとき、水中の生き物たちの触れ合うことが出来たとき、また、何か特別なことすることができたという実感や共感、そしてそれを共有することができる仲間と一緒に過ごした時間だと思います。

〈日本のダイビング業界、日本人ダイバーについて〉
編)日本のダイビング業界(日本人ダイバーの動向)と世界と違うところは?
本人)大きな違いはないと思います。水中の世界では世界中がつながっていて、また私たちダイバーは特に海の中では共通言語で話をしています。私自身もこれまでに、多くの日本のダイバーの方々と一緒に北海道から沖縄までダイビングをする機会に恵まれました。そこから感じたことは、日本の人々の美しい心や、特有な文化、そして素晴らしい海洋生物とダイビングスポットの組み合わせは、日本でダイビングをするという事をとても素晴らしいものにしていると感じています。

編)PADIジャパン40周年を迎えましたが、一言お願いします。
本人)まず、この40年間という長きにわたって、PADIを支えてくれました日本のPADI従業員の方々と日本のPADIプロメンバーの皆様に深く感謝を申し上げます。日本人の優秀さ、情熱、信念、ロイヤリティ、モチベーションは、今後さらに数十年にわたる継続的な成長と革新のための強固な基盤を築き上げてくれました。そして、日本国内にいらっしゃるPADIダイバーの皆様にも深く感謝申し上げます。皆様は、地球上の多様なPADIダイバーのコミュニティをさらに豊かにしてくださいました。

PADIジャパン40周年パーティーにてスピーチするドリュー氏

PADIジャパン40周年パーティーにてスピーチするドリュー氏

〈PADIについて〉
編)PADIが一番の教育機関になれたカギは何ですか?
本人)規律、チームワーク、品質、一貫性、努力、信念、積極性、そしてプロ意識であると思います。私たちは何よりもダイバーの安全が最優先事項であると考えてきています。私たちは、スクーバダイビングのトレーニングのために、教育心理学と現代的な指導法を基礎とした教育システムを設計してきました。このシステムは、達成度に応じて適応性のあるトレーニングシステムによりそれぞれの生徒ダイバーの教育を進めることが出来るシステムとなっています。このシステムを習得するための訓練を受けているダイビングのプロの手にかかれば、それぞれのトレーニングを実施する地域特有の海況にも適応することができ、また、生徒の生活環境に応じた学習教材や使用言語の選択肢もあり効果的にトレーニングを実施することができるのです。この高品質なトレーニングシステムは、厳格な安全基準に基づいて出来上がっており、さらに多種多様なトレーニングコースを提供することが出来るようになっています。また、このシステムは、その提供されるトレーニングコースの品質の一貫性を保つためにとても強固な品質管理プログラムにより支えられています。
PADIは、何十年にも渡りPADIの成長を支え、ダイビングと海洋保護に情熱を注いでくれているPADIプロメンバーとPADIダイバーのおかげで成り立ってきています。私たちは、PADIが業界のリーダーとして高い評価を得ていることに誇りを持っていますが、それを支えているのは、PADIプロメンバーと彼らが育成するダイバーのネットワークであることを決して忘れてはおりません。

編)PADIの2023年に目指す展望は?
本人)ダイビング業界はコロナ禍の影響を少なからず受けましたが、終息に徐々に向かっている今後に向けて、さらなるPADIプロメンバーに対するサポートとサービスの強化、そして海を探求し保護したいと思っているダイバーがさらにダイビングをすることが出来る環境づくりと体制の強化を進めることが出来るように、PADIの組織として掲げているミッションとコアバリューに今後も焦点を当て続けていきます。

編)日本人ダイバーに一言お願いします。
本人)今後も是非ともダイビング、アドベンチャー、仲間作り、そして海洋保護・保全活動への参加など、あなたがベストだと思うことを続けてください。 また、もしあなたのダイビングスキルをレベルアップさせる心の準備ができているなら、PADIプロメンバーが喜んでサポートする準備が整っていますのでお気軽にお問い合わせください。

編)これからダイビングを始めようとする方に一言お願いします。
本人)ダイビングは、水面下でしか経験することのできない、本当に人生を変えるような体験ができるアクティビティです。多くの他のアクティビティとは異なり、あらゆる年齢層が楽しむことが出来て、多種多様な興味にも対応することが出来るアクティビティです。ぜひ私たちと一緒に海底の冒険を楽しみながら、オーシャントーチベアラー(海洋保護の志を持つ人)として海を守りましょう!

編)ドリューさん、今回はありがとうございました!!

以下原文

PADI Japan, one of the world’s largest and most famous diving instruction organizations, celebrated its 40th anniversary this year. In January this year, a party was held for about 250 instructors from all over Japan. Drew Richardson, CEO and President of PADI Worldwide from the U.S., also came to Japan and gave a speech to the members. Marine Diving Web editorial department decided to conduct an interview with Mr. Drew Richardson. Mr. Richardson is a wonderful diver who has dived all over the world and has had a wide variety of experiences. We asked him about when he started diving, the future direction of PADI, and his message to Japanese divers. Please take a look!

 

〈Questions for Drew〉
When did you first start diving?
1971 in Chicago, Illinois USA

What was your first impression of diving?
It was exciting to be immersed and breath underwater, to feel the cool air on inhalation and the soft rumble upon exhalation. It was sensory as the water wrapped around me magical really. I was hooked from my first breath and I feel this way to this day.

What is your most memorable dive spot?
That’s a really hard question to answer because when you love diving, it seems like they’re all memorable. Adventure, exploration, nature, sharing a dive with another life and being human or otherwise!

In my life I have been fortunate to have dived on all continents including both poles, yet still my thirst for more drives me forward. I’ve been privileged to dive some of the world’s most impressive underwater environments, but I have fond memories of dives I made in a farm pond and even a swimming pool! What makes a dive memorable? Something worth seeing and doing, exploring, interactions with natural forces and the life that lives beneath the surface of this planet. It is also knowing you’ve done something special, being with the right people and a sense of companionship.

〈Diving Industry and Divers in Japan〉
Is the diving scene in Japan different from the rest of the world? If so why?
Not so much really, underwater we are all connected and speak the same language as divers. I have had the privilege to have dived in Japan from Hokkaido to Okinawa over the years. The beauty of Japan’s people and unique cultural attributes combined with the extraordinary marine life and dive sites make diving in Japan wonderful and a strong draw.

A word following 40 years of PADI in Japan!
Thank you to all of the staff, PADI professionals and divers, past and present, who supported, believed in, and personified PADI in Japan over all these years. The passion, faith, loyalty and motivation of these good people in Japan have set a solid
stage for continued growth and innovation in the decades ahead. Thank you PADI Divers in Japan, you have helped to enrich the diverse diaspora of PADI Divers across the planet.

What is the key to become the top diving training agency?
Discipline, teamwork, quality, consistency, hard-work, belief, positivity, and professionalism. You start by putting diver safety ahead of everything else. We created an instructional systems design approach to training scuba divers that is founded on genuine educational principles and modern instruction. This system places the student at the center of a performance-based and adaptive training system. In the hands of a trained diving professional, we can culturally adapt to effectively train a person in their own culture and language. This high-quality instruction is backed by rigorous safety standards, and offers a wide range of course offerings. It is supported by a robust Quality Management program. PADI have benefited from decades of dedicated members and divers who have supported the growth of PADI and who are passionate about diving and protecting the ocean. We take pride in PADI's reputation as a leader in the industry, and we never forget that it is the network of PADI professionals and the divers they train who stand behind it.

What is PADI looking forward to in 2023?
We are looking forward to continued momentum, positivity and restoration as we leave the impacts of the pandemic behind and execute on our focus on growth, supporting and servicing our retail and professional membership and enabling diver engagement to explore and protect the ocean. We will continue to focus on our Mission and core values as an organization.

A message for divers in Japan
Please continue what you do best- dive, explore, make friends and get involved in constructive action for the Ocean. Also, if you are ready to take your diving to a new level, your PADI Pro is ready to help you get there.

A message for non-divers
Diving is a life-changing experience that you only can find below the surface. There really is nothing like it, and unlike many activities, it has something for almost every age and interest. Please join us in seeking underwater adventure and saving the Ocean as an Ocean Torchbearer!

(画像提供/株式会社パディ・アジア・パシフィック・ジャパン
(ライター/田中あきこ)

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