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現地の海から2023.07.23

【連載②パラオを潜ろう!最新情報】
ツノダシの群れとサメが熱い!
情報/パラオダイビング協議会加盟店

世界でも有数のダイビングエリア、パラオ。「パラオダイビング協議会」の加盟ダイビングショップのガイドダイバーの皆さんが持ち回りで、パラオのダイビング最新情報をお届けいたします!第2回は「クルーズコントローズ」の橋本さんより情報をいただきました。さあ、パラオに潜りに行きましょう!

(以下、《クルーズコントロール》橋本さんより)

パラオは世界有数のダイバーズパラダイス! ダイバーなら何度も訪れたい楽園です。これからパラオに行くダイバーの間では今、「ツノダシの群れとツノダシを捕食するサメたち」が熱いですよ! パラオのツノダシ は1月と2月の上弦の月の後に300個体から1000個体の大きな群れを形成します。最初期より「産卵行動」と考えられておりましたが放卵放精によりあたり一面が真っ白!!というようなシーンは今のところ未確認であり「産卵行動」と断定するにいたっていません。

リーフの上をくるくるくるくると泳ぎ回るツノダシの群れは美しく、時間を忘れいつまでも見ていられるのですが、さらに熱くしている要因は我が目を疑うほどの大量のサメなんです! 水深25mから水深50mまでサメだらけ。見えないだけで実はもっと深い水深にもいるのかも知れません。これまで100個体程度と言われていましたが今年は300個体以上が確認されました。
「1ダイブのべ300個体」ではなく「ひと塊り300個体」です。圧巻の一言に尽きます。その多くはグレイリーフシャーク(オグロメジロザメ)ですが、今年はハンマーヘッドシャークも目撃されました。前ぶれもなくツノダシ の群れは沖へ泳ぎ出します。つらつらと列をなして水面へ泳ぐ姿は「ツノダシタワー」と呼ばれてきました。その刹那大量のサメがあとを追います。一度沖に出てしまうと身を隠せる場所はなく、サメによる捕食はツノダシ が全滅するまで続きます。

ツノダシタワーが発生するタイミングは今のところはっきりとはわかりません。最初期にツノダシタワーは夕方に発生すると思われていましたが、早朝の時間帯や午後の早い時間帯の目撃例もあります。今後目撃情報が増えツノダシ タワーを高確率で狙える日が来るのかもしれません。ツノダシ は動物界全体を俯瞰しても珍しい1科1属1種の生物です。ツノダシ科ツノダシ属ツノダシです。似ている魚が見当たらないのはこの理由によります。行動・分類ともに謎多きツノダシ ですが、是非観察にいらしてくださいね!

2024年は1月18日と2月17日が上弦の月となりその日から4日間ほどが熱いかと思います!

次回は「パシフィックダイバーズ」さんです。お楽しみに!

 

◎パラオダイビング協議会加盟店
《クルーズコントロール》

(写真・レポート/クルーズコントロール 橋本さん)

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(編集/田中あきこ)

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