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写真展2025.04.10
MDWライターとして活躍中の齋藤利奈さんが三木淳賞受賞記念で写真展開催中! 4/12にはトークイベントも
齋藤利奈さんの作品
マリンダイビングWebではライターとして活躍中の齋藤利奈さんが2024年に東京新宿のニコンサロンで開催した「The Circle of Life~海に息づく命の環~」で2024年度「三木淳賞」を受賞。今年で第26回となりますが水中写真としては初の受賞で、水中写真界から多くの賛辞が送られています。本当におめでとうございます!
このたび三木淳賞受賞を記念して、ニコンサロン(東京・新宿)で2025年4月21日(月)まで受賞した写真展と同タイトルの写真展が開催されています。
写真展「The Circle of Life~海に息づく命の環~」

鹿児島県で撮影した作品(写真/齊藤利奈)
プロの写真家である審査員たちに絶賛された写真展の内容ですが、齋藤さんが紹介しているのでご紹介しましょう。
地球の表面積の約70%を占める海。そこには、わずか数ミリの小さな生きものから10mを超える大型海洋生物まで、1,000万種類以上もの生きものたちが暮らしているといわれています。
彼らの命の営みを目の当たりにした時、その力強さや儚さに深く感動したとともに、言いようのない愛情と畏敬の念を抱かずにはいられませんでした。
美しく雄大な海。そこに息づく生きものたちそれぞれが、輝くように命のバトンを繋ぎ、やがて静かに消えゆきます。しかし、生きものたちはそこで役割を終えるわけではありません。その灯火が消えた後も、彼らは海の糧となり、再び命の環に加わります。厳しくも美しい、あるがままの自然の姿は、私の心を強く捉え、魅了し続けています。
母なる海に潜り、その豊かさや力強さ、輝く命の営みに触れるひと時。それは私にとって、何ものにも代え難い大切な時間です。
ファインダーを通して捉えた、環になり巡る命の煌き。この写真展が、海や自然へと思いを馳せるきっかけとなれば幸いです。
以上です。実際、展示されている写真は尊い生命の誕生をはじめ、齋藤さんならではの視点で撮影された、美しくもあり、海で起きている問題点を世の中に投げかけているようでもあり、見ている人たちの心を揺り動かす作品がストーリー仕立てになっています。会期の詳細は最後にありますので、ぜひご覧くださいね。
数々のフォトコンで受賞する齋藤利奈さん

地球の海フォトコンテスト2020 自由部門グランプリ、舘石昭賞を受賞した作品「小さなgalaxy」
実は齋藤さん、初めて応募したのが2020年の『マリンダイビング』などが主宰の「地球の海フォトコンテスト」で、なんと初応募で最高峰の自由部門でグランプリと舘石昭賞を受賞。その後、2021年串本海中フォトコンテスト金賞、2022年はフジフイルムフォトコンテストのネイチャー部門で銅賞、宮古島フォトコンテストでグランプリ、JTAフォトコンテストで中村征夫賞、2024年はグランプリ該当作品なしで話題となった日本水中フォトコンテストで準グランプリと、フォトコンテストで多くの上位入賞を果たしています。心動かされたものを撮り、時間を見つけては海に通う日々が続いているのだとか。
三木淳賞を受賞して
三木淳賞の授賞式に参加した齋藤さんのコメントを紹介しておきます。
私は「賞を受けていただけますか」とご連絡をいただいた時、正直、逡巡しました。
この賞を受けるには、「作家として作品を制作・発表していく」ということに対する、しっかりとした覚悟が必要だと感じたからです。何だかとても怖いもののように感じることもありました。
授賞式を経て、写真家の先輩方や関係者の皆さまが、私たち受賞者の新たな門出を祝し、応援してくださっているのだということを強く感じました。
昨年10月に初めて個展をし、写真を前にたくさんの方と言葉を交わす中で、「写真を撮り、そこに意味や物語を付し、世に送り出す」ということを続けることができたらとても幸せだな、と素直に思いました。
今回、幸運にもそのチャンスをいただけたのだと思っています。潜り撮影することも、作品を発表することも、支え、見守ってくださるみなさまなくしては成り立ちません。
これまでのかけがえのない出会い一つ一つに感謝し、初心を忘れることなく一層精進してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
以上、齋藤さんのコメントの一部ですが、これからも益々私たちを魅了する写真を撮り続けてほしいですね。

2025年3月26日に行われた第26回三木淳賞、伊奈信男生授賞式にて審査員と受賞者の集合写真
写真/大村謙二(株式会社フィッシュアイ代表)
三木淳賞とは
三木淳賞は、若手写真家の活動支援を目的として銀座ニコンサロン開館30周年を記念し誕生。ニコンサロンにおいて年度に開催された写真展の中から、新進作家で最も優れた作品を選び、同賞を贈呈するものです。
三木 淳氏は、吉田茂総理の葉巻タバコをくわえたスナップでもよく知られた報道写真家であり、日本人で唯一アメリカの『ライフ』誌のカメラマンとして活躍。以後、ニッコールクラブ会長、日本大学芸術学部教授、日本写真家協会会長を務めた後、日本写真作家協会会長を歴任、日本写真界およびアマチュア写真界の発展ならびに学校教育に多大の貢献をなし、1992年2月に逝去されました。
「地球の海フォトコンテスト」の前身「マリンダイビング水中写真コンテスト」でも1980年代から1990年代にかけて長年審査員として参加。水中写真の芸術性、報道的な側面から質の高い作品選びに貢献してくださいました。
そんな三木淳氏の名前が冠された賞を受賞した齋藤利奈さんにもマリンダイビングWebとしては深い縁を感じずにはいられません。
また、受賞理由については、審査員の一人、高砂淳二さんが温かいコメントを寄せています。下記のニコンサロンのリンク先でご覧ください。
齋藤さんのトークイベント4/12(土)に開催!

齋藤利奈さん
三木淳賞を受賞した齋藤さんの話が聞きたい!ということで、4月12日(土)15:00~16:00、写真展会場で齋藤さんのトークイベントが開催されます。作品の解説や撮影時の話、生物の生態や海洋環境についてお話しいただけるほか、水中撮影機材についても説明予定。定員20名(当日先着順)、参加費無料ですので、ぜひお出かけください。
■会場 ニコンサロン≫齋藤利奈「The Circle of Life~海に息づく命の環」
■日時 2025年4月8日(火)~21日(月)
※日曜休館
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
ライター/後藤ゆかり(MDWebデスク)
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