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ニュース2025.11.14

モブラの大群が毎年訪れるメキシカンリゾート!
ロスカボス観光局ロドリゴ・エスポンダ局長インタビュー

今年ニューヨークタイムズ紙が発表した「2025年に行くべき52ヵ所」にメキシコから唯一選出されたロスカボス。メキシコ北西部のバハ・カリフォルニア半島最南端に位置し、世界で類を見ない海洋生態系の豊かさを誇る世界遺産カリフォルニア湾(別名コルテス海)と太平洋が交錯する潮目に開かれた極上のメキシカンリゾートです。モブラの大群が毎年訪れ、フレンドリーなアシカとも通年出合えます。

アクセスのよさもポイントで、例えばロサンゼルスやメキシコシティから飛行機で2時間。ロスカボス国際空港は国際線直行便就航都市数がカンクン、メキシコシティに次ぐ第3位でもあるため、近郊のカボプルモやラパス、「メキシコのガラパゴス」とも称される世界遺産レビジャヒヘド諸島へのゲートウェイでもあります。
また、ロスカボスは北回帰線上に位置するため、年間350日以上晴れという非常に高い晴天率。天気の心配をせずに世界遺産の海にダイビングできるなんて魅力的ですよね。現地日本人がオーナーのダイビングショップ(※記事最下部に詳細を記載)があるのも嬉しいポイントです。

そんなロスカボスの観光振興団体であるロスカボス観光局の局長兼最高経営責任者、ロドリゴ・エスポンダ氏が先日来日。ダイバーでもあるエスポンダ局長にロスカボスの魅力についてお話を伺ってきました。

ロスカボス観光局 ロドリゴ・エスポンダ局長/16年以上メキシコ政府観光局で勤務し現職に至る。ロスカボス の海や自然をこよなく愛するベテランダイバーで、休日はカボプルモにダイビングに出掛け、自ら海やビーチ のクリーンナップ活動もしている。

ロスカボス観光局 ロドリゴ・エスポンダ局長/16年以上メキシコ政府観光局で勤務し現職に至る。ロスカボス の海や自然をこよなく愛するベテランダイバーで、休日はカボプルモにダイビングに出掛け、自ら海やビーチ のクリーンナップ活動もしている。

ロスカボスの魅力をズバリひとことで表すと…?

ロドリゴ・エスポンダ局長(以下局長):ロスカボスは、太平洋と世界遺産コルテス海(別名カリフォルニア湾)という2つの海、多様なサボテンが自生する砂漠地帯、標高2000m級の山々——これら3つの異なる環境が組み合わさった、世界においても稀有なデスティネーションです。
とくに、コルテス海は海洋生態系において世界に類を見ない豊かさを誇り、世界の海洋哺乳類の約4割、鯨類においては世界の1/3の種が生息しています。そのため、ロスカボスは観光振興において自然環境の保全と自然資源の持続的な利用の両立を非常に重視して
おり、観光インフラは世界水準で整備されている一方で、カボプルモなどの地域コミュニティと連携し、その実現に取り組んでいます。

エスポンダ局長おすすめのロスカボス観光スポットを3つ教えてください

カボプルモ国立公園はコルテス海最大のサンゴ礁の海

カボプルモ国立公園はコルテス海最大のサンゴ礁の海

局長: ひとつめは、カボプルモ国立公園です。ダイバーの父と愛されたフランスの海洋学者ジャック・クストーが「世界の水族館」と称えた、コルテス海で最大のサンゴ礁を有する海洋保護区です。この海は、地元コミュニティの力によって再生され、現在では自然環境保全の世界的な模範となっています。巨大なギンガメアジの群れやオオメジロザメ、ウミガメなどを見ることができます。

エル・アルコ含めた上空からの写真。手前が太平洋で、奥が世界遺産カリフォルニア湾(コルテス海)

エル・アルコ含めた上空からの写真。手前が太平洋で、奥が世界遺産カリフォルニア湾(コルテス海)

つぎに、ランズエンドの愛称で親しまれる北米大陸最果ての地にたたずむアーチ型の奇岩エル・アルコです。世界遺産コルテス海と太平洋という2つの海が出合うロスカボスを象徴するシンボルで、2つの異なる潮流による浸食が生み出した大自然の造形は本当に美しいです。ロスカボスを代表する街のひとつカボ・サンルーカスのマリーナから、ボートで数分の場所に位置しています。
ロスカボスのダイビングの象徴的なスポットでもあり、魚影が非常に濃く、モブラレイの季節には大群を目にすることができます。また、アシカのコロニーがあり、透明度も高く、アシカとの近距離でのふれあいは忘れられない体験となるでしょう。

エスポンダ局長自ら撮影したモブラの大群

3つめはゴルドバンクス、経験豊富なダイバー向けの外洋スポットです。ハンマーヘッドシャークやシルキーシャーク(クロトガリザメ)、マンタといった人気の大型外洋性回遊生物との遭遇で知られ、何度潜っても常に驚きに満ちています。季節によって、モブラレイをはじめ、カジキ、ザトウクジラ、カツオやギンガメアジの群れ等も見られる他、ジンベイザメの目撃例もあります。

ロスカボスでのダイビングで、もっとも印象に残っているエピソードをお聞かせください

局長:私にとって最も忘れがたい体験のひとつは、カボプルモでの出来事です。巨大なギンガメアジの群れに囲まれ、完全に包み込まれたのです。あの“ギンガメトルネード”の中にいる感覚は言葉では言い表せません。自分が自然の一部になったようで、小さく感じると同時に、完璧な生態系とつながっているという実感がありました。

こちらもエスポンダ局長撮影

エスポンダ局長ご自身がカボプルモに海のごみ拾いに行かれていると伺いました。ゴミ拾いを始められたきかっけのエピソードを教えてください

局長:ロスカボスの魅力である生物多様性を守ることは観光地としての責任と感じたことが、海のゴミ拾い活動に参加し始めたきっかけです。ロスカボスを訪れる人々はこの海を満喫しに来るのですから、私たちには未来の世代のためにこの海をきれいに保つ義務があります。

ゴミ拾いの活動を通して感じられたことやメッセージがございましたらお聞かせください

局長:最初は海に流れ着く大量のゴミを目の当たりにして悲しい気持ちになりました。しかし、その後チームで協力して作業し、成果が見えてくると、大きな満足感がこみ上げてきます。自然からたくさんの恵みを受けている私たちにとって、それに少しでも恩返しをする具体的な方法だと感じています。

ロスカボスの海で、野生動物たちと出合うためのルールがあれば教えてください

局長:まず「観察するだけで触らないこと」。生き物の行動を決して乱してはいけません。つぎに「適切な距離を保つこと」。観察に十分な程度に近づきますが、生き物のテリトリーを侵さないようにします。そして「餌を与えないこと」。自然のバランスが崩れてしまうからです。最後に「サンゴ礁を大切にする」。もちろん触れたり、持ち帰ってはいけません。海の生き物を楽しむには、敬意を持ち、マナーを守る訪問者であることが大切です。

最後に、日本のダイバーや海が好きな旅人へのメッセージをお願いします!

局長:日本のダイバーの皆さまに、ぜひロスカボスを訪れていただきたいと思います。ロスカボスは、海がかけがえのない体験をもたらしてくれる場所です。生命あふれるサンゴ礁から大型の外洋性回遊生物との出合いまで、多彩な海の魅力が待っています。常に驚きを与えてくれる海、そしてメキシコの温かなおもてなしと共に、ロスカボスで皆さまを心からお待ちしております。きっと一本一本のダイビングが、一生の思い出になると思います。

ロスカボスのバナー前で

ロスカボスのバナー前で

撮影カットをチェックするロドリゴ・エスポンダ局長。左は日本地区マネージャー志田朝美さん

撮影カットをチェックするロドリゴ・エスポンダ局長。左は日本地区マネージャー志田朝美さん

ロドリゴ・エスポンダ局長、どうもありがとうございました!
なお、ロスカボス観光局は来年の「マリンダイビングフェア2026」に初出展。ロスカボスの最新ダイビング情報を直接お届けします! ぜひブースに立ち寄ってみてくださいね。

☆ロスカボス観光局日本支局インスタグラムはこちら≫

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インタビュー/マリンダイビングWeb編集部
ライター/田中あきこ

  

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