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レポート2019.03.12
人間とサンゴが共生する未来を考える『失われたサンゴ礁が警告する沖縄の未来』
出版記念講演会
2019年3月5日(火)「サンゴの日」に、千葉日比魚さん著『失われたサンゴ礁が警告する沖縄の未来』出版記念講演会が行なわれた。(主催:コーラル・ネットワーク)
千葉日比魚さんは経済金融分野で活躍するフリーライターで、2004年、グアムでダイビング講習を受け、その後、ダイビングに夢中になり、マレーシアのシパダン島、グアム、ハワイ、石垣島、西表島を潜ってきた。たまたまチーム美らサンゴ主催のサンゴ植え付けツアーを知り、沖縄本島の海の現状について、ほとんど知らなかったことを思い知り、2007年6月、チーム美らサンゴのサンゴ植え付けツアーに参加したのだという。石垣島や西表島でそれまで見ていた美しいサンゴ礁とは異なる、荒涼とした海に、なぜ本島のサンゴ礁が激減したかを調べることにしたのが、この著書を執筆するきっかけとなったのだ。
現在、沖縄本島では辺野古の埋め立てが問題となっているが、千葉さんは右でも左でもなく、客観的な事実を著書にしている。講演会ではこの著書の要点を押さえながら、今、沖縄本島や沖縄離島のサンゴ礁が抱えている問題点をさまざまな角度~地球温暖化、オニヒトデの大量発生、水質汚染の原因、海岸整備などなどから列挙し、さらに著書を書き終わってから今日に至るまでの辺野古の埋め立て状況や、サンゴ植え付けツアーの実態と希望を語った。
淡々としていながらも、「私たちは何かをしなければ手遅れになる。行動することが大切」と声高に語ったのが印象深かった。
『失われたサンゴ礁が警告する沖縄の未来』は、2018年11月に出版された、千葉日比魚さんの10年にもわたる沖縄への取材を通して人間とサンゴが共生する未来を問う渾身のルポルタージュだ。
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