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ニュース2020.03.27
オーストラリア・グレートバリアリーフピンクのマンタで話題!
エコツーリズムを体現する島
レディ・エリオット島
2019年に撮影されたピンクマンタ
今年になってSNS上で大きな話題となったピンク色のマンタ。FacebookやTwitterなどのタイムラインで流れてきた画像を見た方も多いのではないでしょうか。実はこのマンタ、発見されたのは今回が初めてではなく、オーストラリアのレディ・エリオット島付近では過去7回ほど見られている個体なのだとか。
薄ピンク色のお腹をバッチリ映した動画
動画を撮影したのはRyan Jeffery氏。2015年に世界で初めてピンク色のマンタを見つけた第一発見者のひとりです。最近話題になった、2019年8月にKristian Laine氏によって撮影されたマンタも同じ個体で、映画「ピンク・パンサー」シリーズに登場するキャラクターにちなみ、「クルーゾー警部」と呼ばれているそう。白いバースマークから同じ個体であることがすぐにわかりますね(写真ではコバンザメで隠れてしまっていますが……)。今のところ、ピンク色のマンタは世界でこの一個体だけといわれています。
世界で唯一のピンクマンタが暮らすレディ・エリオット島とは?
ピンク色のマンタが暮らすレディ・エリオット島は、オーストラリアのグレートバリアリーフの南部に浮かぶ小さな島。今では1,200種以上もの海洋生物が生息していますが、島全体のみならずサンゴ礁の地盤までも開発されてきた歴史があり、世界でも有数のエコツーリズムリゾートとなったのは比較的最近のこと。2005年から島の総支配人を務め、レディ・エリオット島をエコツーリズムリゾートへと変えたPeter Gash氏は、環境にやさしいエコロジー施策の導入と、多くの観光客を呼び込んだ功績が評価され、2020年のOAM(オーストラリア勲章メダル)を先日受賞したところです。
ウミガメなど多くの海洋生物が生息するレディ・エリオット島
Peter Gash氏
Gash氏は、2008 年にグレートバリアリーフでは初となる太陽光発電ハイブリッド蓄電システムを導入したり、逆浸透脱塩プラントを建設して島の飲料水を供給できるようにしたほか、2012年にグレートバリアリーフの島としては初めて使い捨てプラスチックの販売を禁止するなどして、エコツーリズムを追求し続けています。
世界でお手本にするべき島ともいえるレディ・エリオット島。「クルーゾー警部」の出没状況も含め、今後も注目していきたいですね。
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