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レポート2020.11.06
自然写真家・高砂淳二さん×環境活動家・武本匡弘さん
「地球の未来を語る」トークセッション
編集部が行ってきました!
11月3日(火・祝)に東京都千代田区で開催された自然写真家の高砂淳二さんと環境活動家の武本匡弘さんによるトークセッション「地球の未来を語る」に、編集部が行ってきました。
予約開始後、瞬く間に満席となった講演会。期待を裏切らない充実した会になりました。
筆者は、話を聞いているうちに涙が出てしまいました……。
●写真・レポート/蕗澤音々(マリンダイビングWeb編集部)
会場には多くの人が集まりました
武本匡弘さん 映像と報告
「気候変動・気候危機・気候正義」
トークセッションは3部構成になっていて、まず始めに環境活動家の武本さんによる映像と報告「気候変動・気候危機・気候正義」がありました。
武本さんの語りにはメモを取る方も
最初は、武本さんが気候変動・海洋漂流ごみ・国際交流を目的に実施した太平洋航海プロジェクトで目の当たりにした、今やゴミだらけになってしまった太平洋に浮かぶ島々の、日本人が知らないショッキングな現状についてのお話。気候変動によって貿易風の向きが変わり、強くなり、枯れてしまったヤシの木。水面上昇により沈みつつある島、国……。
そして、武本さんが40年間潜ってきた中で見てきた日本の海の変化について。かつては元気なサンゴの群生が見られた海が、気候変動によってすっかりサンゴがなくなってしまった現状や、北海道から広がり、今では相模湾でも深刻な問題となっている「磯焼け」(海水温上昇に伴い、海藻が減少・消失する現象)など。
実際に撮影された写真を交えてのトークは、リアルで、迫力があり、胸が痛くなりました。
気候変動の原因のひとつである海洋プラスチック問題ももちろん取り上げられていて、「太平洋、ほんっとゴミだらけです」と武本さん。太平洋のど真ん中に浮かぶバケツの写真がスクリーンに映し出されました。
最後に、一人一人ができることについてのお話。個人にできることは限りがありますが、武本さんは「声を上げ続ける行動に出る」ことが大切だと言います。
例えばペットボトルを使用している人などを否定するのではなく「こっちのほうがいいよ」という提案をして、実際に「やってみたらこっちがいい」の発見をしてもらう。
生活の変化が社会を変えるという武本さんの言葉に、頷くばかりでした。
高砂淳二さん 映像と語り
「光と虹と神話」
第2部は、自然写真家の高砂淳二さんによる映像と語り 「光と虹と神話」。
美しい青の世界が映し出されました
今年発売された新刊のフォトエッセイ集『光と虹と神話』(山と渓谷社)から数々の地球の美しい瞬間をとらえた写真がスクリーンに映し出され、感動! 高砂さんの優しい語りとユーモラスな撮影秘話に癒やされました。「地球は、動いている、生きている、というのを感じながら、ありがとうという気持ちで撮影を続けています」「地球に対する気持ちの面を盛り上げていきたい」と高砂さん。
身振り手振りで波の動きを表現しながら、撮影されたときの状況をお話くださいました
最後は質疑応答で終了しました。
高砂淳二さん(左)と武本匡弘さん(右)
編集部の感想
個人的な感想なのですが……本当に、行ってよかった!
このようなトークセッションを開いていただいたことに感謝です。
武本さんのお話で地球の危機について理解が深まり、「こっちのほうがいいよ」の提案を続けていくことで自分の周りの生活から徐々に変化を起こせたらいいなと希望を持ち、
高砂さんの美しい写真とお話で、自然が与えてくれるこの感動を失いたくない!と涙が出ました。
日本中、世界中の人に聞いていただきたいお話だったなあと思います。次回にも期待ですね。
ちなみに会場では高砂さんの『光と虹と神話』が販売されていたのですが、もちろん買ってしまいました。サインしていただいて、宝物になりました(笑)。
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