2018年に「サンゴの村」を宣言した恩納村。沖縄県の中部に位置し、200種類以上のサンゴが生息しています。毎年5月から6月の大潮の前後で「サンゴの産卵」を観測することができる海です。

恩納村の海は、沖縄本島の中でも生態系に富んでおり、マクロ、大物、サンゴの産卵とフォト派ダイバーに大人気。地形も40m級のドロップオフや、縦穴の洞窟に潜行していくケーブポイントなど、ビギナーからベテランダイバーまでオールマイティに楽しめます。

 今回、恩納村マリンレジャー協会の内原会長と協会理事のみなさまに、サンゴの海を保全する活動についてお話を伺いました。

万座のミニドリームホールで撮影した珊瑚群。多くの魚を観察することができます。安全停止中はダイバーの目を楽しませてくれます。

恩納村マリンレジャー協会は、訪れるダイバーを楽しませてくれるサンゴの海を守ろうと、サンゴの養殖やプロダイバーによる水中クリーンアップ活動、海の生態系や環境に関する講演を継続的に行なっている現地ダイビングショップで構成されている一般社団法人です。

恩納村の海はとても豊かな海ですが、一時は地球温暖化の影響で水温が32度以上になるような日々もあり、サンゴの白化現象が進みました。そこに生息していた魚も激減する事態に。豊かな海が壊滅的な状況に陥っていました。

そんな海を見て、ダイビングを「海の資源を消費するダイビング」ではなく「保全するダイビング」に変化させようと思ったのです。漁業組合や現地のダイバーとも協力し、サンゴの海を取り戻そうと再生活動もしてきました。

それでも、水中作業を伴う任意の環境保全活動には限界があります。そこで、継続的な海の保全活動を支援してくれるサポーターを募集することにしました。

1,000円から参加できるサンゴを守る支援活動になっています。多くのダイバーにこの活動を知っていただき、ご参加いただければと思います。

「ダイバーだからこそ、できること」…サンゴの美しさや、自然にとっての重要性を私たちが動きだすことで、守っていきましょう。

≫サンゴの支援活動について、詳細はこちらをご覧ください

サンゴの一斉産卵は、まるで満天の星空のような景色に。新しい生命の誕生に、感動すること間違いなしの瞬間です。

 
恩納村の海を見守り活動する、恩納村マリンレジャー協会員のみなさまにもお話しを伺いました。

1.恩納村の海に変化が起きていると感じた時は？
2.ダイバーに意識してもらいたいサンゴ保護は？

マリンクラブナギ
稲村雅司さん／恩納村歴25年
1.リーフ内の浅い礁池（イノー）のサンゴは、自然の力だけで回復するのは難しい段階にもきている気がします。サンゴが少なくなり、魚の数も減ってきていることを実感しています。

スローライフマリンサービス
木戸泰成さん／恩納村歴9年
2.いきなり環境保全と言われても、ピンと来ない方も多いと思います。まず、自然のサンゴの現状を知ってもらいたいです。そのうえで、サンゴを折らないよう、優しいダイビングをしましょう！

ライブフィッシュ沖縄
山口直久さん／恩納村歴15年
2.どれだけ注意をしていても、サンゴを傷つけてしまうこともあります。そんな時はガイドに一声かけていただき、焦らずに、再生しやすそうな地面に置いてもらえると嬉しいです。

ブルーリーフ
横田崇さん／恩納村歴16年
1.ゴミの漂流による被害。人工物によって、サンゴへの被害を防ぐために1ダイブ1ゴミ拾いをする等、海に優しい保全活動を一緒にしていければと思います。

マリントリップ沖縄
高橋達也さん／恩納村歴19年
2.ゲストの方だけでなく、我々インストラクターも常に環境保全への意識を持ち、伝え続けていくことが重要だと感じています。

恩納村の海のことやサンゴ保護活動方については、こちらもぜひご覧ください。
≫恩納村マリンレジャー協会ホームページ

バンドルと呼ばれる、サンゴの卵がひとつずつ海中に放たれていく様子は幻想的です。

＊　＊　＊

沖縄本島・恩納村の海へ行く前に…
マリンダイビングWeb「沖縄本島ダイビングガイド」

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