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レポート2022.09.22

PADIアンバサダイバー
TWINS「ダイビングは仲間ができる最高の場所」

PADIアンバサダイバーに加わった、YoutuberのTWINS(左がコウさん、右がひろむさん)
Photo by Marine Diving Web

PADIアンバサダイバーに加わった、YoutuberのTWINS(左がコウさん、右がひろむさん)
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「PADIアンバサダイバー(PADI AmbassaDiver)」はPADIワールドワイドにより全世界で実施されている、より多くの人々に海洋保護の大切さやスクーバダイビングの楽しさを知ってもらうためのプログラムです。各地のコミュニティや地球全体でのダイビングの向上に取り組んでいる第一人者などで構成されていて、2022年、日本からニュースキャスターの酒井美帆さん、YouTuberのTWINSの2組が新たに加わっています。今回はその1組、TWINSのコウさん、ひろむさんにダイビングの魅力やこれからの夢などについて語っていただきました。

※「PADIアンバサダイバー™ (PADI AmbassaDiver™)」情熱をもって活動するダイバー、ダイビング技術や知識の専門家やコミュニティーなど、これまでに世界中の様々なジャンルから選出されている。日本でも2021年から募集が始まり、水中リポーター・稲生薫子さんが就任。2022年からは、酒井美帆さんとチャンネル登録者数50万人超えの双子YouTuber・#TWINS(コウ&ひろむ)が加わって活躍中。

沈船を見たい!この想いがきっかけでダイバーに

50万人以上の登録者数をもつ双子YouTuberとして活躍しているTWINSのお二人-コウさんとひろむさんがダイビングを始めたきっかけは、YouTubeのテーマを考えている時に「沈船が見たい!」と案が出たことが発端でした。

TWINSのコウさん
Photo by Marine Diving Web

TWINSのコウさん
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TWINSのひろむさん
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TWINSのひろむさん
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コウさん(以下、コウ ※敬称略)沈船! 行きたいね、ということになって、本格的に調べていくうちにどうやらダイビングのライセンス(Cカード)がないと行けないらしいということがわかってきました。国内外にいろいろあるけれど、近いところで熱海に有名な沈船があることがわかりました。でも水深が20~30mのところに沈んでいます。簡単には行けない。それならダイビング講習を受けてCカードを取るぞという話になって、今お世話になっているPADIダイビングショップの《パパラギダイビングスクール》さんに連絡を取ったんです。だから、ダイビング目線で沈船に潜りたいというのではなくて、おもしろい動画を撮りたいという。アドベンチャー感や唐突なおもしろさがきっかけでした。

ひろむさん(以下、ひろむ ※敬称略)一般的には魚が好きでダイビングを始めたっていう話はよくありますが、僕らはそういうのではなかったんです。YouTuberになっていなかったらダイビングもやっていなかったかもしれません。

コウ でも、ダイビングのCカードを取っただけでは沈船には潜れないということもわかってきて、いったん話がなくなりかけたんです。そうしたら、相談をしていたパパラギさんが僕たちがダイバーになる過程、沈船に潜れるようになるまでをストーリー立てて紹介していくので、一緒にやらないか、まずはダイビング講習を受けてみないかと、提案してくださったんです。

ひろむ 1本の電話がかかってきたんだよね。こうしてストーリーが始まったのです。

海洋実習を終えたそのすぐ後に、海中宝探し動画を配信

編集(以下、編) 2020年の秋にダイバーになられたそうですが、ダイビング講習はいかがでしたか?

ひろむ 学科講習、プール講習は都内のお店で受けました。その後、城ケ崎にある伊豆店で海洋実習。行ってみたら海がざぶざぶと荒れていて、本当だったら富戸の「ヨコバマ」で実習予定だったんですが、クローズしていて、近くの八幡野へ。そこもだいぶ荒れていたんです。ですのでデビュー戦はとても大変でした。なのに、僕らは欲張りで、2日目の海洋実習が2本終わったら、動画を撮ることにしていたんです。荒れている海の中で! 海中で宝物探しをするということで、携帯を防水の袋に入れて海底に沈めておいて……。ざぶざぶの海でしたけど無事、宝箱に入れた携帯を見つけたんですが……、水没していたんですよ、携帯!(大笑)。ちゃんと防水バッグに入れていたのに。その防水バッグが水深10mには使えないということを検証したというわけです(笑)

コウ よくやらせてもらったよね。

ひろむ 海は荒れていたけれど、海洋実習でのダイビングはわりとイケてたっぽくて。スキルとかダメだったら動画撮影なんてやらせてもらえなかったよね。

ついに沈船へ!3年越しの夢が叶う!!

沈船に向かって潜降。YouTube「TWINSの夢、ついに沈船ダイブ!大荒れの海況で無事に生還するのか?」より

沈船に向かって潜降。YouTube「TWINSの夢、ついに沈船ダイブ!大荒れの海況で無事に生還するのか?」より

ガッツポーズを本当にしていたコウさん。YouTube「TWINSの夢、ついに沈船ダイブ!大荒れの海況で無事に生還するのか?」より

ガッツポーズを本当にしていたコウさん。YouTube「TWINSの夢、ついに沈船ダイブ!大荒れの海況で無事に生還するのか?」より

 

 沈船が目的で、ダイバーになるという意識は最初はなかったお二人ですが、実際に潜ってみてどうでしたか?

 

コウ 最初は沈船を潜ることが目的だったのですが、それはきっかけでしかなくて、Cカードを取って、1本動画も撮れちゃったからとりあえず満足してしまったのです。その後は他の動画撮影も忙しくてダイビングには月1回も行けていない状態でした。でも、パパラギさんがいろいろ提案してくれて、アドバンスを取ったり、ファンダイブに連れて行ってくれたりして経験値を積んでいくことができ、「あ、沈船、行けるね」という時がやって来ました。

 

ひろむ 熱海の沈船に潜ったのって、感覚としては最近だよね。

 

コウ オープンウォーターコースを終えてCカードを取得してから1年ぐらい、2021年の秋に沈船に潜りに行ったんです。

 

ひろむ 沈船に行きたいっていう夢ができてから、トータルして考えると夢が叶うのに3年ぐらいかかっているんですよ。3年越しの夢が叶った瞬間でもあったのですが、海はざぶざぶでした。ターニングポイントはいつも“ざぶざぶ”(笑)でも、実際に沈船に潜ったら興奮しちゃって、残圧が極限まで減りましたっ!

 

コウ まあ安全なレベルで上がってきましたけどね。熱海の沈船ってエントリーしていくと段々と船の全体が見えてくるじゃないですか。もうタイタニックみたいな感じですよね。思わずガッツポーズ。「沈船来たーーーーーー!!」っていう想いで(笑)。僕にとっては初めての沈船。すご~く大きく見えました。人生の最大深度でもあったし、沈船に着いて周りを泳ぐと壊れているところもあって、歴史を感じました。感慨深かったです。

 

ひろむ 僕も本当に興奮していたし、あの一瞬一瞬がまざまざと目に浮かびます。特別感はスゴイですね、見た瞬間の。本当に、沈船があったぞー-っていう。2本目も行きたかったのですが、例によってざぶざぶ過ぎて行けなかった。でもコウ君は行ったんですよ。僕はリベンジしたい!

 

※YouTubeも併せてご覧ください≫「TWINSの夢、ついに沈船ダイブ!大荒れの海況で無事に生還するのか?」

田子のキンギョハナダイ大群、雲見の神秘の地形、沖縄のサンゴ礁……感動は続く

ドライスーツもスペシャルティコースを受けてばっちり!
Photo by TWINS

ドライスーツもスペシャルティコースを受けてばっちり!
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初めての沖縄ダイビングでは巨大なサンゴや広大なサンゴ礁に出会った
Photo by TWINS

初めての沖縄ダイビングでは巨大なサンゴや広大なサンゴ礁に出会った
Photo by TWINS

 

 沈船に潜るという夢が叶ったお二人ですが、その後も潜り続けていらっしゃいますね。

コウ 一番印象に残っているのは西伊豆の田子。パパラギさんってお客さんがたくさんいるから情報が集まっているんです。お客さんが「田子がいいよ」って言うので連れて行ってもらったんですが、あのキンギョハナダイの群れを見た時は興奮しました。ダイビングを始めたばかりの頃って、魚のものすごい群れに会うことってあんまりないじゃないですか。そんな中であのキンギョハナダイの大乱舞! ファーストインプレッションは本当にあの中に行けるのか?という感じでしたが、近づいても全然逃げない群れに感動しました。ダイバーだったら行ってほしい場所ですよね。

ひろむ 僕はコウ君ほど潜っていないのですが、その割にはいろんなところに行かせてもらっていると思います。感動したのは西伊豆の「牛着岩」。雲見のスポットです。魚というよりは地形で、ダイナミックで冒険感、アドベンチャー感にあふれていて良かったですね~。僕は地形が好きですね。

コウ あと、僕は100本目のダイビングが沖縄だったんです。沖縄は初めて。本島の波之上なんですが、あんな都会に近いところでサンゴがひしめくように群生していて、これがサンゴなんだ!と。サンゴは見たことはありますが、ああいうイメージの広がり方は見たことがなかったので、目に焼き付きました。

ひろむ サンゴが凄すぎて、蹴ったり当たったりして壊さないようにしないと、と。自然を守るという意味で、当たらないように気を遣わないといけない。

ダイバーになって良かったこと

 ところでお二人はダイバーになって良かったことはありますか?

コウ ダイビングをやっていると人とのつながりがすごい増えるし、人間関係が広がりますよね。僕は趣味がたくさんあって並べたらキリがないんですけど、その中でもダイビングは一番人とのつながりが多くて、僕の人生の中では始めて良かった趣味ランキング第1位です。YouTuberとしても、ダイビングをしたことで仕事につながっています。今度また発表できると思うのですが、大きなところでも出演が決まって……。

ひろむ 僕もダイビングを始めたことで、旅行の幅が広がったことがうれしい。僕らTWINSファミリーというのを作っているのですが、ダイビングしよう!と集まったり……。旅行って楽しいよねっていう発信もしているのですが、旅の真骨頂が見られるんじゃないかな。

PADIアンバサダイバーになって、海や地球の大切さに気づく

PADIアンバサダイバーとして、2022年6月に開催された平沢ブルーマリンフェスにも登場。同じくアンバサダイバーのニュースキャスターの酒井美帆さんと
写真/平沢ブルーマリンフェス実行委員会

PADIアンバサダイバーとして、2022年6月に開催された平沢ブルーマリンフェスにも登場。同じくアンバサダイバーのニュースキャスターの酒井美帆さんと
写真/平沢ブルーマリンフェス実行委員会

PADIのプロジェクトAWAREの水中ゴミ拾いイベントにも参加
Photo by TWINS

PADIのプロジェクトAWAREの水中ゴミ拾いイベントにも参加
Photo by TWINS

 

 PADIアンバサダイバーとなって半年以上が経ちましたが、活動の中で気づいたとはありますか?

ひろむ もともとコウ君がどんどんダイビングにハマっていってて、PADIがPADIアンバサダイバーを募集していることを知って、コウ君が「やりたい」って言ったんですよ。とんとん拍子で話が進んでいって、ついになれたんです。僕はダイビングは楽しむだけだったんですけど、水中や海辺でゴミを拾う活動に参加したり、実際に潜った時に見つけたゴミを拾ったり、ペットボトルは買うんじゃなくてマイボトルにお茶や水をいれたりして出かけるようになりました。本当に意識が変わりましたね。

コウ 僕も同じです。PADIアンバサダイバーになっていなかったら、海を大切にしよう、守っていこうっていったことはあまり考えていなかったんです。楽しむってところを全力で噛みしめてきたから(笑)。だからアンバサダイバーになってから、海を大切にしようと発信していくためには、自分たちも勉強していかなければならない。そういう意識がとても高まりました。

 

TWINSの「シーズン2」が始まる!

仲間とダイビングを楽しみたい
Photo by TWINS

仲間とダイビングを楽しみたい
Photo by TWINS

ダイビングで旅の行先も広がる
Photo by TWINS

ダイビングで旅の行先も広がる
Photo by TWINS

 

 “気づき”を得ることができるのも、ダイビングの素晴らしいところ。私たちも常に勉強していかなければならないなと改めて感じました。さて、TWINSさんが今、取り組んでいることはありますか?

コウ これまでは「沈船を潜る!」をテーマに動いていて、その夢が叶った。つまり第1シーズンだったのですが、これからは「第2シーズン」、「シーズン2」として動き出しています。第2シーズンは、仲間と今まで行ったことのない海に行こうというフェーズになります。
やっぱりダイビングって仲間がいるからおもしろい。僕はこれに尽きると思っていて、ソロで行くおもしろさもありますけれど、ダイビングをしたがっている仲間を増やしたい。みんなと潜ろうぜということをTWINSとしてやっていきたい。大きな海洋生物に会うという目標があります。それがサメなのか何なのかはわからないのですが。

ひろむ 動画でもまだ写しきれていないので、映像で僕らが大物を実際に見ているところをストーリー立てて撮っていって、ここまで来たよっていうのをみんなと共有したいですね。

 ワクワクしますね! これからも楽しみにしています。では、お二人にとってダイビングとは?

コウ 僕にとっては究極の趣味ですね。僕はひとりで何もできないたちなので、何をやるにしても仲間とやりたいというのがあって、誰かと……友達でもいいし、そこで出会ったお客さんとでもいいし、スタッフとでもいい。そういう人たちと潜ることが目的。やっぱり僕は人との出会いがダイビングの醍醐味だと思っています。これからも出会いがあるでしょうし!

ひろむ 僕にとってのダイビングはズバリ、集合場所。コウくんが言うようにダイビングは人とのつながりがとても多い。ダイビングは人が集まる場所なんだなと思っていて……。前述のTWINSファミリーは月1で登山やキャンプといったアクティビティで集まっていたんですが、そこにダイビングが加わった。ダイビングが集合場所になったというのがうれしい。みんなで潜れるのがうれしい。ダイビングに出会って良かったです。

 

海で会いましょう!

 では最後に、これを読んでいる方々へのメッセージをお願いします。

コウ ダイビングを始めようかどうしようか、ダイビングに行こうかどうしようか、迷っていたら一歩前に進んでほしい。ダイビングをしている人もこれからダイビングを始めようという人も、なかなか始められない、行けないっていう人が多いような気がするんです。僕は迷った時に前に進んでやってみてマイナスだったことは人生そんなにない。後悔することもない。だったらなんでもやってみる、でやってきました。皆様にもぜひ一歩踏み出していただきたいと思います。

ひろむ 海で会いましょう!(ガッツポーズ)
ダイビングをしていれば海で会える。伊豆かもしれないし沖縄かもしれない。海で会いましょう!

コウ そうですよね。僕ら声をかけてもらえるととてもうれしい。ぜひ海で会いましょう!

 今日はありがとうございました。

 

TWINS(コウ・ひろむ)
50万人以上の登録者数をもつ双子YouTuber
YouTube「ばかっこいい日常」が大人気!
YouTube総再生回数4億3千万回
TBS人気番組SASUKE 3大会連続出場
PADIアンバサダイバー

公式Youtubeチャンネル:
≫ TWINS /ツインズ
ひろむとコウとチルアウと

 

(インタビュー・写真/後藤ゆかり)

 

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