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- ケラマ諸島阿嘉島周辺でも漁網に絡まったウミガメを救出!

現地の海から2025.07.02
ケラマ阿嘉島で漁網に絡まったウミガメ救出ケラマ諸島の阿嘉島で40年以上ダイビングサービスを展開している老舗《マリンハウスシーサー阿嘉島店》(以下シーサー阿嘉島店と表記)のスタッフ、崎枝孝之さんから衝撃的な動画が届きました。
先日マリンダイビングWebで、メキシコラパス沖で漁網に絡まったザトウクジラの救出模様をお届けしましたが、日本でも似たようなことが起こっているのです。
「その日僕は船長担当でした。久場島北でみんながドリフトダイブしていて船には自分一人しかいなかったのですが、何か大きなものが海面に見えて、ジンベエザメかな?と近づいて行ったのです。すると、大きな漁網です。よく見るとサメや魚がいろいろかかっていて、ウミガメも手足が絡まった状態で見つかりました。動いているのでまだ生きています。これは大変!と漁網からウミガメを外そうと試みたのです」と崎枝さん。
しかし、漁網は思った以上に重く、大きく、なかなかウミガメを解放できない。しかし、頑張った末、上の動画のようにウミガメの救出に成功。一目散にウミガメは逃げていきました。きれいなアオウミガメです。
「漁網をそのままにしていては、生きものたちがまた危ない目に遭うので引き揚げることにしましたが、とにかく大きくて重い。半分ぐらいは揚げましたが、どうしても全部を回収するのは難しかったです。そうこうするうちにダイビングをしているガイドスタッフやお客さんたちが上がってきましたので、その後、残りの半分ぐらいを回収しました。

漁網に絡まったサメは残念ながら息絶えていました。左が崎枝さん
網にかかったサメも2匹いました。メジロザメの仲間ですが、もう死んでいて。他にもいろいろな魚が絡まっていたんです」
崎枝さんは残念そうに語る。
実は最近になってケラマ諸島全域で漂流している漁網、漁具が非常に増えていて「僕も3年いるけど、こんなに多いのは初めて。漁具と一緒に流れているペットボトルなどを見ると日本製のものではない。《シーサー阿嘉島店》では気づいたら海ごみを拾うことを習慣化しているのですが、毎日のように拾っています」と崎枝さんは現状を嘆きます。
世界的に問題となっている海洋プラスチックごみの中でも、特に問題となっているのが「ゴーストネット」と呼ばれる漁網にはじまる漁具。アオウミガメは助けられて良かったけれど、ほかの生きものたちの死は残念でなりません。
皆さまも《シーサー阿嘉島店》のように、海でごみを見かけたら拾う習慣をつけてくださいね。「マリンダイビング」でも、「1Dive 1 Cleanupプロジェクト」を続行中です。ぜひ参加してみてください。
情報・画像提供≫マリンハウスシーサー阿嘉島店

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