年間120万人が訪れるダイビング情報サイト

Marine Diving web

ニュース2021.03.03

世界的な水中フォトコンテストで
伊藤亮平さんが日本人として初優勝!
準優勝には川村圭吾さん

2月、世界的水中フォトコンテスト「Underwater Photographers of the Year(UPY)」の結果が発表され、ポートレート部門で伊藤亮平さんが日本人として初優勝(Winner)、同部門で東伊豆・川奈の《ダイビングサービスとらんち》代表の川村圭吾さんが準優勝(Runner Up)を受賞しました。伊藤さんはUp and Coming部門でも準優勝。川村さんは昨年に引き続き、2年連続の受賞となります(海外の水中フォトコンテストで日本人がW受賞!
本当におめでとうございます! 

ここでは、受賞者のお二人に普段の撮影スタイルと、それぞれの作品をUPYに出品した目的・理由についてお聞きしました。気になる撮影意図はぜひ月刊『マリンダイビング』4月号(3月10日発売)をチェックしてみてくださいね!

「Underwater Photographers of the Year(UPY)」とは

2015年より開催されているイギリスのフォトコンテスト。2020年には世界中から約500名、5500点の作品が集まりました。2021年は68か国のフォトグラファーが参加。結果はBBCやCNNをはじめイギリスのみならず世界中のメディアで発表され、世界でも権威のある水中写真コンテストとして知られています。
Underwater Photographer of the Year 2021 

ポートレート部門 Winner
“Guardian Deity”
伊藤亮平さん

審査員の目にとまったのは、千葉県館山市・波左間で撮影されたコブダイの写真。ライティングと撮影構図が評価され、審査員も絶賛でした。
作品の解説&審査員コメント 

伊藤亮平さん

ダイビング歴8年、水中写真歴5年ほどで世界的な水中フォトコンテストで優勝! 普段は美容室「UMI」を経営しているとのこと。
インスタグラム:@ryohei.ito

―普段の水中撮影スタイルを教えてください。
普段は月に2〜4日ほど伊豆や館山で、年に2回ほど一週間ずつ海外で撮影しております。
ふんわりかわいく撮るというよりも、パッキリした絵を撮ります。
その生物そのものの質感や特徴の伝わるような写真、光と影を使った写真が得意です。
今回受賞した作品は共にフィッシュアイレンズによるワイド写真ですが、最近はマクロを撮ることの方が多く、スヌートを使ったライティングに凝っています。

―UPYにこちらの作品を出品した目的、理由は?
昨年師匠である川村さんがこのコンペで日本人初の2位となったことに刺激を受け、世界で勝負したいと思うようになりました。UPYはその名の通り水中写真家世界一決定戦で、審査では写っているものや瞬間の素晴らしさだけでは勝てず、とにかく圧倒的な写真のテクニックが要求されます。
BBCやCNN等の世界の主要メディアでも大きく扱われる世界最高峰のコンペですので、やはり目指すのはそこだと思い、作品作りをしてまいりました。

コブダイは日本人にとっては身近すぎて珍しくないかもしれませんが、実は日本近海から朝鮮半島、東シナ海、南シナ海くらいまでしか生息しない世界的に珍しい部類の魚です。そして形も特徴的であるということで、世界で勝負できる被写体だと思い、この作品で勝負しようと思いました。
海外の人から見たらジンベエザメより珍しい魚なんですよ(笑)。

Up and Coming部門 Runner Up
“Toward Shining Light”
伊藤亮平さん

モルディブ・アリ環礁で撮影された、水面に向かうマンタ。
マンタが海底から表層の船尾のライトの光に集まっているプランクトンを捕食しに上がってきたところを狙って撮影。「実際目で見るとマンタの写っているあたりもぼんやりライトの光が当たって明るいのですが、暗闇の中のマンタと表層の一筋の光とのメリハリをつけるためにかなり絞って撮影しています。」と伊藤さん。審査員からも「表層の一筋の光」が注目されました。
作品の解説&審査員コメント 
*Up and Coming部門は、過去にメジャーな国際フォトコンテストで受賞歴のないフォトグラファーが参加できる部門です。

―UPYにこちらの作品を出品した目的、理由は?
正直、被写体の珍しさという意味では出尽くしているマンタの写真では厳しいかなとも思ったのですが、見たことがほかにはない絵だったので出して勝負してみようと思いました。
また、この時シャッターを切った瞬間のことをよく覚えていて、いい写真が撮れた瞬間ってレリーズした瞬間に脳に電気が走るといいますか、これはきた!というのがわかることがあるんです。この写真もそのような感覚で撮影できたので思い入れもありますし、出してみようと思いました。

ポートレート部門 Runner Up
“Japanese manefish”
川村圭吾さん

西伊豆・大瀬崎にて、日本の固有種であり世界的に珍しいヤエギスをバックライトで撮影した1枚。審査員にも、その被写体の珍しさと撮影技法が評価されました。
作品の解説&審査員コメント 

川村圭吾さん

ダイビング歴、水中写真歴21年の川村さんは、東伊豆・川奈で現地ダイビングサービス《ダイビングサービスとらんち》を経営。2020年は、UPYだけでなく「DPG/Wetpixel Masters Underwater Imaging Competition 2020」という別の国際的な水中フォトコンテストでも金賞を受賞されています。(海外の水中フォトコンテストで日本人がW受賞!)また、今回優勝された伊藤さんには4年半写真を指導している師匠にあたります。

―普段の水中撮影スタイルを教えてください。
ガイドなので被写体と撮影時間には困りませんが、陸上でのイメージづくりを大切にしています。水中でイメージを超えるアイデアが生まれたとき傑作が撮れます。現在はライティングの可能性を追求しています。

―UPYに作品を出品した目的、理由は?
私の作風は日本の水中写真の流行とはかけ離れており全く評価されません。
友人の中国人フォトグラファー張競功 (UPY2021インターナショナル生態部門準優勝)に「君は日本でトップクラスの腕を持ってるけど、日本では理解されないから世界で勝負するべきだ」とすすめられUPY2020に挑戦しました。初挑戦でインターナショナル マクロ部門で準優勝し、今年で2年連続部門準優勝ということになります。


改めて、おめでとうございます!

  • Facebook
  • Twitter
  • Line

※クリックすると、そのカテゴリーの一覧が表示されます